はじめよう、クルマのある暮らし。

Traffic

公開日:2026.06.15

関東最東端のバイパスが大詰め! 東京~銚子港を結ぶ「銚子連絡道路」はどこまで完成した? 国道126号の渋滞解消なるか【いま気になる道路計画】

整備が進む、銚子連絡道路の3期区間。匝瑳市から旭市までを結ぶ。

千葉県最東端の銚子市を目指す高規格道路「銚子連絡道路」の整備が進められている。水揚げ量日本一を誇る銚子漁港をはじめとする地域の重要拠点と都心方面を結ぶ新たな道路ネットワークについて、そのルートや整備効果、現在の進捗を見ていこう。

整備が進む、銚子連絡道路の3期区間。匝瑳市から旭市までを結ぶ。

文=鳥羽しめじ

資料=千葉県、千葉県道路公社

この記事をシェア

関東最東端のバイパス「銚子連絡道路」

銚子連絡道路の概要

銚子連絡道路の概要

関東地方で最も東に位置する千葉県銚子市は、古くから太平洋航路の物流拠点として発展し、現在も水揚げ量日本一を誇る銚子港を擁するほか、県東部は国内有数の農業地帯として首都圏の食を支える存在だ。

一方で、都心から100km以上離れた立地ゆえ、物流の効率化や定時性の確保は長年の課題となってきた。そこで整備が進められているのが、千葉方面と銚子市を結ぶ高規格道路「銚子連絡道路」だ。

開通済みの銚子連絡道路2期工区

開通済みの銚子連絡道路2期工区

銚子連絡道路は、圏央道「松尾横芝IC」から分岐して東へ延び、匝瑳市(そうさし)・旭市を経由して銚子市へ至る延長約30kmの高規格道路だ。国道126号のバイパスとして位置付けられている。実質的に圏央道の延長線上に位置する主要ルートで、東京湾アクアラインを通じて川崎・横浜方面と結ばれている。

一方、千葉方面とは千葉東金道路を経由し、館山自動車道や東関東自動車道を通じて都心方面へアクセスできる。

なお、圏央道は「木更津東IC~松尾横芝IC」が先行開通しているが、成田・つくば方面へは未接続の状況だ。

銚子連絡道路の2期区間が開通!

2期・3期工区で大幅な所要時間短縮が実現する

2期・3期工区で大幅な所要時間短縮が実現する

少しずつ延伸されてきた銚子連絡道路も、現在ではほぼ全線が事業化されている。ここからは、各工区の整備状況を見ていこう。

●松尾横芝IC~横芝光IC(延長約5.9km/有料区間)【開通済み】
銚子連絡道路で唯一の有料区間で、2006年に先行開通した。千葉県道路公社が管理・運営しており、現時点では2046年の無料開放が予定されている。大規模な追加事業がなければ、無料化まで残り約20年となる。

●横芝光IC~匝瑳IC(延長約5.0km)【開通済み】
2026年3月末に開通したばかりの区間で、現在最も注目を集める区間だ。自動車専用道路ではなく、途中に1か所の信号交差点を設け、その先は立体交差で「匝瑳西IC」「匝瑳IC」へと接続している。

●匝瑳IC~飯岡(延長約13km)【事業中】
2022年に事業化された第3期区間で、沿線には匝瑳市役所、鎌数工業団地、旭市役所へのアクセスを担う3か所のICが整備される計画だ。開通すれば、慢性的な渋滞が発生する「国道126号」の八日市場エリアをはじめ、市街地を「ほぼ信号なし」で通過できるようになる。2期区間と合わせて所要時間は約40分から約18分へと大幅に短縮される見込みとなっている。

進捗状況を見ると、2026年1月に用地交渉が始まった段階で、本格的な整備はこれからだ。トンネルがなく盛土主体の構造となるため、今後は用地取得がスムーズに進むかどうかが開通のカギとなりそうだ。

銚子側でもバイパス工事が本格化

整備が進む八木拡幅工区

整備が進む八木拡幅工区

●飯岡バイパス(延長約6km)【開通済み】
1972年に事業化され、1993年に開通した区間だ。旧三川村を通る従来の街道をバイパスし、中央分離帯を備えた4車線道路として整備され、現在も銚子方面への主要ルートとなっている。

●八木拡幅(延長約5.7km)【事業中】
2006年に事業化された区間で、「拡幅」の名称ながら約3分の2は新たなバイパスルートとして整備される。西端は飯岡バイパスと接続しており、そこから丘陵地帯をショートカットする2車線道路となり、イオンモール銚子周辺では現道を4車線化する計画だ。この区間が完成すれば、銚子市内まで連続したバイパスルートが形成されることになる。

特に小浜~三崎町間は慢性的な渋滞が発生しており、朝から夕方まで平均旅行速度は20km/h台となっている。さらに、イオンモール周辺では平均旅行速度20km/hを下回り、常にノロノロ運転を強いられる状況だ。4車線化による交通容量の増加でボトルネック渋滞の解消が期待され、区間全体で約7分の時間短縮効果が見込まれている。

事業は着実に進んでおり、2025年3月時点で用地取得率は78%に達した。現地ではボックスカルバートや橋梁工事が始まっており、今後は盛土・切土工事も本格化する予定だ。一方で用地取得の遅れにより、開通時期は当初計画から3年延期され、2034年度となる見込みだ。

●銚子市街まで(延長約2km)【未事業化】
計画図では、八木拡幅から銚子市街方面、銚子警察署付近まで約2kmの延伸区間が示されているものの、現時点では事業化に向けた具体的な動きは明らかになっていない。八木拡幅の用地取得や開通時期の見通しが立ったタイミングで、次の整備に向けた動きが本格化するかもしれない。


銚子連絡道路は、未事業化区間を除けばほぼ全線が事業化され、今後は用地取得と工事の進展が最大の焦点となる。すべての区間が整備されれば、銚子市と東京・横浜方面が「ほぼ信号なし」で結ばれる広域道路ネットワークが実現するだけに、今後の事業の進捗にも注目したい。

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(6月30日まで)
応募はこちら!(6月30日まで)