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公開日:2026.05.28

茨城~千葉を結ぶ「東関道水戸線」いよいよ全線開通へ! 最後の未開通区間「潮来IC~鉾田IC」約31kmはどこまで進んだ?【いま気になる道路計画】

東関道 佐原PA付近から北側を望む。 (c)jedi-master – stock.adobe.com

茨城~千葉を結ぶ東関東自動車道水戸線(東関道水戸線)では、最後の未開通区間となる「潮来IC~鉾田IC」の整備が進行中だ。なかでも「行方IC~鉾田IC」は前倒しで2026年度半ばの開通を目指している。未開通区間の概要やメリット、工事進捗、今後の計画について解説しよう。

東関道 佐原PA付近から北側を望む。 (c)jedi-master – stock.adobe.com

文=藤井宏治

画像=国交省

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東関道水戸線(潮来~鉾田)が2026年度に完成

東関道水戸線の事業全体図

東関道水戸線の事業全体図

「東関東自動車道水戸線(東関道水戸線)」は、常磐自動車道 三郷JCTを起点に、北関東自動車道 茨城町JCTまでを結ぶ延長約143kmの高速道路だ。鹿島港や茨城港などの重要港湾に加え、成田国際空港や茨城空港へのアクセス向上を担うほか、災害時の代替ルートとしての役割も期待される重要な道路である。

現在の未開通区間は「潮来IC~鉾田IC」の約30.9kmで、この区間が完成すれば東関道水戸線は全線開通となる。開通時は暫定2車線で供用され、IC周辺のみ4車線で整備される計画だ。

また、「行方PA(仮称)」に隣接して地域復興施設(道の駅)の整備も進行中。東関道と一般道の双方から利用できる施設となる予定で、地域の新たな交流拠点として期待されている。

成田空港や茨城空港などへのアクセス性が向上

東関道水戸線を利用した拠点へのアクセスのイメージ

東関道水戸線を利用した拠点へのアクセスのイメージ

東関道水戸線(潮来IC~鉾田IC)が開通すると、物流・港湾アクセスの向上をはじめ、空港アクセスの改善、防災機能の強化、救急医療の支援など、さまざまな整備効果が期待されている。

なかでも大きいのが物流面だ。未開通区間の南端に近い鹿島港は、トウモロコシの輸入量が日本一を誇る重要港湾であり、東関道水戸線の全線開通によって県北地域などへの輸送の効率化が期待される。国土交通省によると、鹿島港から鉾田ICまでの所要時間は約21分短縮される見込みだ。

また、未開通区間の北端付近に位置する茨城空港へのアクセス向上も見逃せない。潮来IC~鉾田ICの開通により、茨城空港~潮来ICの所要時間は約10分短縮されると試算されており、空港利用者の利便性向上にもつながる。

防災面では、道路ネットワークの冗長性向上が大きな効果として期待されている。北関東エリアでは、2011年の東日本大震災で常磐自動車道や国道51号の一部が被災し、通行不能となった。両路線は東関道水戸線を挟むように位置する第1次緊急輸送道路であり、東関道水戸線の全線開通によって代替ルートが確保されることで、災害時の輸送機能強化につながる。

救急医療面での効果も大きい。現在、沿岸部を中心とする鹿行地域には第3次救急医療施設がなく、重症患者は地域外の医療機関へ搬送されている。潮来IC~鉾田ICの開通により搬送時間の短縮が期待され、例えば鉾田市役所から成田赤十字病院までは現状の74分から61分へ、鹿嶋市役所から土浦協同病院までは76分から65分へ短縮される見込みだ。救急搬送の迅速化に加え、搬送先の選択肢拡大にもつながり、地域医療の充実に寄与すると期待されている。

潮来IC~鉾田ICの開通に向けた最新状況

行方ICの工事状況

行方ICの工事状況

東関道水戸線(潮来IC~鉾田IC)の整備は現在どこまで進んでいるのだろうか。

2026年3月23日に国土交通省などが公表した事業連絡調整会議の資料によると、用地取得率は99%に達しており、本線開通に必要な用地取得はすでに完了している。現在は全線で工事が進められている状況だ。

今後の予定としては、潮来IC~鉾田ICの全線が2026年度中に開通し、東関道水戸線は全線開通を迎える見込みとなっている。なかでも行方IC~鉾田ICについては、前倒しで2026年度半ばの開通を目標として整備が進められている。

一方、「行方PA(仮称)」と併設される地域復興施設(道の駅)の整備状況を見ると、行方PAは用地取得段階、地域復興施設は測量・設計段階とされている。このため、本線の開通時期に合わせて供用される可能性は低く、完成は本線開通後になるとみられる。

なお、潮来IC~鉾田ICの事業費は当初計画から大幅に増額され、約2100億円となっている。背景には近年の物価上昇に加え、施工条件への対応がある。掘削土を盛土材として活用する計画だったものの、一部で粒度が不均一な土が確認され、盛土材として使用するために土質改良が必要となった。また、軟弱地盤への対策として、地盤改良や追加盛土も実施されている。

こうした課題を乗り越えながら整備が進む東関道水戸線だが、2026年度には全線開通を迎える見通しだ。さらに同時期には「圏央道 大栄JCT~松尾横芝IC」の開通も予定されており、両路線がつながることで東関東エリアの高速道路ネットワークは大きく前進する見込みだ。物流や観光、防災、医療など幅広い分野での効果が期待されるだけに、今後の整備進捗に注目したい。

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