津田沼の新南北軸!「藤崎茜浜線」はどこまでできた? JRと京成をまたぐ大工事の現況。将来は「習志野~鎌ケ谷」を最短直結【いま気になる道路計画】
千葉県習志野市で、鉄道によって分断された南北エリアを結ぶ新たな道路「藤崎茜浜線」の整備が進められている。工事はすでに完成に近づいており、将来的には広域的な道路ネットワークの一翼を担う計画だ。その概要や期待される効果、現在の整備状況を見ていこう。
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臨海部とJR・京成北側をつなぐ新南北軸「藤崎茜浜線」
藤崎茜浜線の概要。津田沼駅東側でJR・京成の線路をまたぐ区間が工事中
千葉市西部や習志野市では、鉄道による分断や南北方向の幹線道路不足などから、旧来の生活道路に交通が集中し、慢性的な渋滞が続いている。
こうした状況を改善するため習志野市では、京成線とJR線をまたぐ新たな南北道路「藤崎茜浜線」の整備が進められている。この道路は都市計画道路として建設が進められており、千葉市西部を含む周辺地域の交通環境改善にも期待が寄せられている。
藤崎茜浜線の完成イメージ。
藤崎茜浜線は、臨海部の茜浜から習志野市内を南北に貫く都市計画道路だ。京成津田沼駅の東約700mを通り、御成街道と交差して市境まで至る計画となっている。
津田沼駅周辺は、JR総武線と京成線が東西に並行して市街地を分断しており、南北方向に行き来するには高架橋やアンダーパスを通る必要がある。駅東側で線路をまたいで南北に通り抜けられるルートは限られており、いずれもラッシュ時や休日には慢性的な渋滞が発生している。
藤崎茜浜線は、こうした状況を改善する新たな南北軸となる道路で、北側では習志野警察署方面へ接続する計画だ。
習志野市でも道路容量の不足が課題となっており、とりわけ鉄道をまたぐ区間は交通のボトルネックとなっている。藤崎茜浜線の整備により、この区間の渋滞緩和が期待されている。
工事は大詰めも、開通予定は2028年度に
藤崎茜浜線の工事状況
現在、藤崎茜浜線は南側から順次開通が進み、いよいよJR線・京成線をまたぐ工区の整備が進められている。京葉道路以北は暫定形で整備されており、将来的な4車線化を見据えた構造となっている。
工事中の第2工区最大の特徴は、JR総武線と京成線がX字状に立体交差する地点のさらに上空を跨線橋で横断する点だ。上空から見ると、道路と2路線が交差してアスタリスク(*)のような特徴的な形状となる。
事業は1997年に着手した。総延長635mと比較的小規模な工区だが、まもなく30年が経過しようとしている。工事は佳境を迎え、跨線橋本体はほぼ完成。残る作業は防護柵や舗装、標識・区画線の設置などで、前後の道路が完成すれば開通となる。
一方で、当初は2025年度の開通を予定していたものの、2025年3月に開通予定を2028年度へ変更すると発表された。主な要因は工事入札が想定どおり進まず、計画の見直しを余儀なくされたためだ。入札は準備から公告、落札、契約まで数か月を要することが一般的で、もし、やり直しとなれば工期への影響は避けられない。
事業開始から31年目を迎える2028年度、藤崎茜浜線は北側エリアまでつながるのか。今後の動向が注目される。
将来は「鎌ケ谷市アクセスルート」に? 壮大な計画とは
藤崎茜浜線は船橋市内へ直通し都市計画道路「田喜野井御滝線」となる。田喜野井団地で一部完成済み
藤崎茜浜線の計画は、JR線・京成線を越えた後もさらに北へ延び、船橋市内へ接続する構想となっている。船橋市側では都市計画道路「田喜野井御滝線」として、薬円台、飯山満を経由し、二和方面まで達する道路ネットワークを形成する計画だ。その先には鎌ケ谷市が位置している。
全線が整備されれば、慢性的な渋滞が課題となっている県道船橋我孫子線(通称「船取線」)の交通を分散する新たなルートとして、大きな役割を果たすことが期待される。
ただし、現時点で習志野市・船橋市ともに具体的な事業化の見通しは立っていない。千葉県や各自治体の道路整備計画でも優先整備対象には位置付けられておらず、当面の整備着手は見込まれていない状況だ。
船橋市内でも、まずは既存の船取線について、新たな区間の拡幅事業が「事業化検討中」とされている段階にとどまっている。
壮大な構想である一方、現状では実現までの道のりは長い。しかし、都市計画道路は短期間で完成する事業だけを示すものではない。将来的な土地利用や交通需要を見据え、無秩序な開発を防ぎ、必要な道路用地を確保しておく役割も担っている。
実は船橋市内には、計画の一部が先行して整備されている場所がある。習志野市境のすぐ北側に位置する田喜野井団地内の道路で、約200mほどの区間ながら、都市計画道路の幅員で整備済みとなっている。これは1970年代の住宅造成時に、将来の道路計画を見据えた整備が行われたためだ。
将来的に茜浜から津田沼を経て船橋市内へ延び、国道296号(成田街道)方面まで接続すれば、周辺地域の交通の流れを大きく変える可能性がある。藤崎茜浜線の全体構想は、長期的な道路整備の可能性を示すものとして、今後も注目される。
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