今なら“100万円前後”で買える、国産ネオクラシックカー5選! 値上がり前に狙いたい、中古車探しをお手伝い――ちょっとイケてるマイカー選び #02
予算100万円でも、クルマ選びはまだまだ楽しめる! 今回は、プロの中古車ハンターが注目する「国産ネオクラシックカー」5台を厳選。懐かしさだけではなく、走りやデザインにも魅力が詰まった“今狙いたい一台”を紹介します。
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予算100万円でシブいネオクラシックが欲しい!
近年、若者のクルマ離れが進行しているとの報道をしばしば目にする。だが筆者の肌感覚としては、クルマから離れている若人が多いのと同様に、ネオクラシックを中心とする「シブいクルマ」に大接近中の若人も多いのではないか――という印象がある。
もちろんその絶対数は大したことがないのかもしれないが、安楽で快適な最近の新車に慣れた中高年以上に、一部の若人は「ちょっと不便かもしれないけど、個性的でシブいクルマ」に対する情熱の炎を大いに燃やしているのだ。
だがその際にネックとなるのは「ネオクラシック車全般の相場高騰」だろう。
その昔であれば50万円も出せば余裕で買えたような絶版国産車も、一部のモデルは妙に人気が出てしまった結果、「平均価格は数百万円」みたいな状況になってしまった。
となればもう、若人は「シブいネオクラシック」を買うことができないのだろうか?
2代目アリスト(レクサス GS300)のダッシュボードまわり
答えはある意味YES。ただし英文法的にはNOというややこしい話だ。何かでよほど稼いでいる若人でない限り、R34 GT-Rや80スープラなどを買うのは少々難しく、その他の人気車種も、平均価格はかなり上昇してしまっている。
だがマーケットをくまなく見渡してみれば、実はまだまだ「シブいネオクラシック(または、これからシブくなりそうな車種)」が、総額100万円程度で売られている場合もあることに気づくはずだ。
この記事では、そんな「いまだ100万円で狙える絶版名車(または迷車)」を5車種、ピックアップしてみることにしよう。
トヨタ アリスト(初代/2代目) 中古車平均価格:253.9万円/228.2万円
トヨタ アリスト(2代目)|Lexus GS 300
「レクサス GS」の源流にあたるトヨタ製スポーツセダン。初代は1991~1997年にかけて、2代目は1997年から世紀をまたいで2004年まで販売された。
一部グレードに搭載された最高出力280psの3L直6ツインターボエンジンの印象から、「イケイケ」「オラオラ」のイメージも強かった一台だが、今となっては脂っ気のようなものはすっかり抜けた。いや、いろいろとカスタマイズされているアリストはいまだ脂っこい印象を与えるが、フルノーマルまたはフルノーマルに近い個体であれば「端正で、ややクラシカルなスポーツセダン」という印象しかない。特に、シンプルな造形である初代アリストのノーマル車に若人が乗っていれば、「……大地主の孫か?」と勘違いされそうだ。
条件次第では100万円台前半で狙えるのは、初代なら「Q」、2代目なら「S300」といったNAモデルだ。最高出力なんてものは230psもあれば十分である。
日産 プリメーラ(初代) 中古車平均価格:89万円
日産 プリメーラ(初代)|Nissan Primera
1990年に日産から発売された超名作セダン。当時の日産が進めていた走行性能向上プロジェクト「901運動」の影響を強く受けて開発された一台で、前輪には、FF車として世界トップレベルのハンドリングを目指してマルチリンクサスペンションを採用。欧州のワインディングやアウトバーンを想定して鍛えられた足回りと端正なビジュアルにより、従来の「おやじくさいジャパニーズセダン像」を完全に打破し、大人気となった。
そんな歴史的名作ゆえ、昨今の中古車価格は数百万円レベルになっていてもおかしくないのだが、実際は総額100万~130万円付近にて、主力だったSR20DE型2L DOHC搭載の中古車を見つけることができる。やや不人気だった1.8L版でもOKなら80万円前後だ。
もちろん古いクルマゆえ、補修部品の入手やメンテナンスに関しては決してイージーではない。それゆえ「信頼できるかかりつけ医(専門店や腕利き工場など)」を見つける必要は絶対にある。だがもしも今、コレをシブく乗りこなしている若人がいるとしたら、さまざまな意味で本当にカッコいい。正直、憧れと尊敬の念を抱いてしまうほどだ。
トヨタ カリーナED(2代目) 中古車平均価格:80.9万円
トヨタ カリーナED(2代目)|Toyota Carina ED
若人諸君がご存じかどうかは知らないが、1980年代半ばから1990年代初頭にかけて「4ドアハードトップ」というジャンルが一大ブームとなった。4ドアセダン的ではあるが、Bピラーのない低い全高ゆえのスタイリッシュなフォルムが、当時の若人に刺さったのだ。そのブームのきっかけとなったのが、1985年に登場した初代トヨタ カリーナEDだった。
プラットフォームは4代目セリカ(T160型)からの流用で、全高は同世代のカローラセダンより70mmも低い1315mm。ちなみに1315mmというのは、現行型(RZ34型)のフェアレディZと同じ数値である。
当時の世の中は車高が低い=正義であったため、初代カリーナEDはとにかくよく売れた。そしてコロナEXiVやカローラ セレス/スプリンター マリノなどの後追いモデルも続々と誕生した。カリーナED自体も、1993年には2代目へとフルモデルチェンジされた。
だがちょうど1993年頃からバブル崩壊の影響が顕著になってきたせいか、それとも、硬派自動車評論家が4ドアハードトップに対して「あんな、人間がマトモな姿勢で座れないようなセダンはセダンじゃねえ!」的に酷評したことが契機になったかは不明だが、4ドアハードトップの一大ブームは1990年代半ば頃、あっという間に終息した。
しかしそんな事情や歴史は、今を生きる若人諸君には関係ないことである。妙に背が低いこの4ドアセダン(実際はBピラーレスの4ドアハードトップ)を「今どき妙にレアだし、カッコいいかも!」と感じるのであれば、それだけでいいのだ。
もちろん1315mmという全高は、家族持ちにとってはツラい数字だが、おそらくはまだ単身で生活しているはずの若人諸君であれば、特に問題はないはず。なんなら現行型マツダ ロードスターの全高は1245mmなのだから、アレがOKなら、コレだってOKであるはずなのだ。
トヨタ デリボーイ 中古車平均価格:110万円
理想をいうのであれば、最近のキンキラキンな国産ミニバンではなく、ひなびた感じのアメリカ製バンなどで、シブく車旅やキャンプをキメたいところではある。だが、例えば古い世代のダッジ ラムバンは300万円以上となる場合が多く、デザインがめちゃめちゃ可愛いフォードの「アーリーブロンコ」に至っては現在、軽く1000万円以上のプライスが付けられている。
しかしトヨタが1989年から1995年にかけて作っていた「デリボーイ」であれば、往年のラムバンやアーリーブロンコなどと同じ世界観……とまではいかないものの、似たニュアンスの世界をアラウンド100万円の予算感で堪能できるのだ。
トヨタ デリボーイは、配送や移動販売車などとして使われることを想定して作られた小型貨物自動車。パワーユニットは1.5Lガソリンまたは2Lディーゼルで、右側のドアは普通のヒンジドアだが、左側はスライドドア。後部ドアはルノーカングーのような観音開きだ。
商用バンゆえ、乗り心地などは当然「それなり」であり、今やパーツの入手やメンテナンスも決して容易ではない。だが、これの内外装に自分好みのカスタムを施したり、あるいはカスタマイズ済みの中古車を買うなりすれば――相当いい感じのバンライフが送れそうだ。
スズキ マイティボーイ 中古車平均価格:75万円
スズキ マイティボーイ|Suzuki Mighty Boy
こちらは中古車の流通量が少ないため「おまけ」のようなものだが、とはいえ、もしも状態の良いモノを見つけたならば即買いしたいほどの推奨銘柄ではある。
スズキ マイティボーイは、ハッチバックスタイルの軽乗用車だった2代目スズキ セルボの派生モデルとして1983年に登場した軽ピックアップトラック。そう、今「軽ピックアップトラック」とタイピングしただけで指が感動で震えてしまったが、マイティボーイは、世にも珍しい軽規格のピックアップトラックなのだ。「逆スーパーカー」のようなものである。
本格的な軽トラと違ってデッキに大量の荷物を載せるのは難しいが、自分なりに必要な荷物や道具をマー坊(そういうニックネームだったのだ)に載せ、自由気ままに走り回るカーライフは、ある意味若者だけが送れるものかもしれない。筆者のような中年になると、そういったカーライフに憧れはしても、体力および気力不足のせいで、なかなか実践はできないものだ。
そして生臭い話をするのであれば2026年3月下旬現在、スズキ マイティボーイの相場は総額40万~130万円ほどだが、何せ世界遺産級の(?)レア車であるため、将来的には購入価格の数倍で売却できる可能性もゼロではないはず。
まぁそのあたりはあくまでも不明であるため期待しないとしても、とにかく「マー坊」は、中高年にも似合わないことはないが、若人諸君にこそ、もっとも似合うクルマである。
※各モデルの中古車平均価格は2026年6月30日時点のもの。編集部調べ。
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