横浜をぐるりと結ぶ!「環状3号線」はどこまで完成した? 西側の手つかず区間と「次の整備工区」の進捗【いま気になる道路計画】
横浜市の主要な環状道路として計画されている「環状3号線」。市内の南側と北側の区間はそれぞれ完成している一方、中間部には未整備区間が残されている。計画の概要や現在の整備状況、今後の動きを見ていこう。
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横浜市をぐるりと結ぶ壮大な道路ネットワーク
環状3号線の概要
横浜市南部の主要な東西軸として、港南区や栄区などの交通を支えている「環状3号線」。現在は杉田から戸塚方面までがつながっており、将来的には瀬谷区や港北区まで延伸し、市内を広く結ぶ環状道路ネットワークを形成する計画となっている。
国道1号の戸塚区内に接続する環状3号線。下り線へは2022年に直結し、東京方面へのランプが現在工事中だ
まずは、一般的に「環状3号線」として認知されている区間を整理しておこう。磯子区杉田の国道16号にある「青砥坂交差点」から西へ分岐し、「港南台IC」で横浜横須賀道路に接続する。さらにJR港南台駅を経て、本郷台の住宅地へと至る。
かつては本郷台付近で途切れ、長らく道路ネットワークとして十分に機能していなかった。しかし、2022年に戸塚区の国道1号下り線への接続が実現。ようやく本来のポテンシャルを発揮し始めた。とはいえ、まだまだ「ヒヨコ」のような出来具合だ。
現在は、国道1号上り線(東京方面)への接続を目指し、「汲沢工区」の工事が進められている。完成すれば、横浜市南部から横浜新道を経由して東京都心方面へ向かうルートが確保される。
用地取得率は2026年3月末時点で75%。先行して、国道1号の下をくぐって西側へ抜けるアンダーパスの工事が始まったところだ。工事エリアは横浜市特有の起伏に富んだ地形だが、国道1号との交差部を除けば、ほぼ切土・盛土で整備できる設計となっている。
環状3号線の北側と「未開通区間」のルートは?
環状3号線の概要
さて、環状3号線は国道1号の先にも、長い未開通区間を抱えている。ここで改めて北側からルートをたどってみよう。
起点となるのは、JR南武線の尻手駅に近い、鶴見川手前の環状2号線「末吉橋交差点」。ここから始まるのが「川崎町田線」だ。
「綱島街道~新羽駅」には未開通区間があり、「太尾見晴らしの丘公園」の下をトンネルで貫く計画となっている。また、ららぽーと横浜の手前には一部2車線の区間が残っているが、「大熊新羽地区」「大熊地区」として4車線化事業が進められている。用地取得率は5割程度だ。
そこからららぽーと横浜を経由し、佐江戸町交差点から先が正式に「都市計画道路 環状3号線」となる。左斜め下へ延びる立派な4車線道路は、一般的には「中原街道」と呼ばれているが、これも環状3号線の一部となっている。
環状3号線は、瀬谷区で相鉄本線をくぐった先の二ツ上橋交差点で中原街道から分岐し、南下していく。ここからが長い未開通区間だ。
瀬谷区から国道1号までの未開通区間は、約10kmにも及ぶ。ほぼ全線が新設ルートで、既存道路を拡幅するわけではない。つまり、現時点では「影も形もない」状態と言えるだろう。
具体的なルートをたどると、まず南下して阿久和地区で東海道新幹線と交差。さらに相鉄いずみ野線のいずみ野~弥生台付近を横切り、横浜市営地下鉄の立場駅前を通過する。その後、旧米軍深谷通信所の「円形の空き地」の2時方向あたりをかすめて南東へ進み、国道1号に至る計画だ。
簡単に言えば、旧街道「かまくらみち」(県道402号 阿久和鎌倉線)と付かず離れず並行するようなルートで、環状4号線に対しては常に1~2kmほど内側を通る位置関係となる。
完成すれば、旧態依然とした生活道路である「かまくらみち」くらいしか南北軸がなかった道路空白地帯に、ようやく本格的な幹線道路が誕生する。大動脈である東西軸の長後街道に出るまで時間がかかっていた周辺エリアにとっても、重要なアクセス道路となることが期待される。
国道1号西側で「2つの工区」に動きあり
2023年に事業化した中田地区。立場駅南側の460mを先行整備する
さて、この長い未開通区間では、次にどこが整備されるのだろうか。
まず、事業化済みなのが「中田地区」だ。2023年に事業化されたばかりで、横浜市営地下鉄ブルーラインの立場駅東側からJA横浜付近まで、イトーヨーカドーの東側をかすめる約460mの区間に4車線道路を整備する。今後は詳細設計が進められ、その後、用地取得に着手する予定だ。
その南側は「中田・汲沢地区」として、「事業化検討箇所」に位置づけられている。約1kmにわたる区間で、深谷通信所跡地の円形の敷地をかすめるあたりまでを結び、将来的には新たな東西道路「桂町戸塚遠藤線」と交差する計画だ。
国道1号との完全接続まで、ようやくあと一歩となった環状3号線。その先の未開通区間でも、2つの工区で動きが見られる。瀬谷区までの直結にはまだまだ長い道のりが残されているが、整備が少しずつ前進していることは間違いない。引き続き、その整備状況を注視していきたい。
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