横浜の圏央道も大詰め! 並行する無料バイパス「上郷公田線」はどこまでできた? 最大の難所「桂町トンネル」も躯体完成【いま気になる道路計画】
圏央道の藤沢~横浜の延伸区間で工事が進むなか、横浜市栄区内では並行する都市計画道路「上郷公田線」の整備も進められている。密接に関連する両事業について、概要や整備効果、現在の進捗を見ていこう。
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圏央道の最後の未開通部「横浜区間」が進行中
工事が進む圏央道横浜区間
首都圏郊外を環状につなぐ「首都圏中央連絡自動車道(圏央道)」は、全線開通に向けて整備が大詰めを迎えている。未開通区間は、成田空港周辺の「大栄JCT~松尾横芝IC」約19kmと、藤沢市から横浜市を経て横浜横須賀道路へ接続する約16km(支線含む)だ。完成すれば、新東名高速や新湘南バイパス(茅ヶ崎方面)から横浜市内、さらに首都高湾岸線まで信号なしで直結し、渋滞の激しい東名高速の代替ルートとして期待されている。
このうち横浜区間は、「横浜湘南道路」と「横浜環状南線」として工事が進行中だ。開通のカギを握るのは、藤沢~栄に整備される約7kmの大規模な地下シールドトンネルで、栄JCT周辺でも徐々に完成形が見え始めている。
一方、この圏央道横浜区間と密接に関連する都市計画道路「上郷公田線」の整備も進められている。圏央道の地上側を補完する役割を担うこの道路は、周辺の交通環境を大きく変える路線として注目されている。
圏央道のアクセス並行道路「上郷公田線」整備事業とは?
上郷公田線の概要
上郷公田線は、栄JCTと釜利谷JCTの中間に設置予定の「公田IC(仮称)」のアクセス道路として、圏央道のトンネルに沿う形で整備される都市計画道路だ。延長は約3.2km。JR本郷台駅南側の桂町交差点から東へ延び、横浜橋交差点へ接続する。環状4号で北側へ大きく迂回する区間を短絡するバイパスとなる。
開通すれば、瀬谷区・泉区や国道1号原宿方面と金沢区方面を結ぶネットワークが強化される。横浜市によると、環状4号経由では所要時間が約11分から約4分へ短縮される見込みだ。環状4号では上郷や南河内などで慢性的な渋滞が発生していることから、渋滞緩和にも大きな効果が期待されている。
また、現時点では未定ながら、桂台方面と本郷台駅を結ぶ神奈川中央交通(神奈中バス)についても、新道経由による所要時間の短縮を横浜市は期待している。
都市計画決定は1995年。すでに30年が経過している。一体的に整備が進められる圏央道横浜区間と同様、事業は長期化している。
ルートにも特徴がある。桂町交差点からは「桂町トンネル」で丘陵部を抜け、桂台付近では本線を地下、側道を地上に配置するアンダーパス構造で2か所の交差点を通過。その後、横浜橋交差点へ向かって再び標高を下げる。道路構成は西側が4車線、東側が2車線と生活道路を兼ねる側道が併設される。
特に特徴的なのが、公田IC(仮称)のアクセス構造だ。多くのICは高速道路と一般道が直交するため、右左折で上下線のランプへ進入する。一方、公田ICは地下を通る圏央道と一般道が並行しているため、出入りランプがエスカレーターのように交差する独特の配置となる。
首都高中央環状線などでも見られる構造だが、上下線の両方向へ出入りできるフルICとしては比較的珍しい。反対方向のランプを利用する際は、以下のようにUターンする。
・本郷台方面⇔藤沢方面は東側交差点で転回する構造
・上郷方面⇔釜利谷方面はIC直上の交差点を経由して反対車線へ移る構造
さらに、桂町トンネルも特徴的だ。上下各2車線の並列トンネルだが、西側は2本をそれぞれ独立して掘削する方式、東側は中央導坑を先行掘削して支柱を構築する方式を採用しており、区間内で異なる工法が接続される。
全長約3kmと比較的小規模な道路ながら、アクセス構造やトンネル工法など見どころの多い路線となっている。
工事はどこまで進んだのか
上郷公田線の桂台工区の完成イメージ
気になる整備状況だが、最大の難所となる「桂町トンネル」は2020年に着工し、すでにトンネル躯体の構築を完了。事業は大きな節目を迎えている。
桂台地区では、本線を地下に通すアンダーパス(掘割)区間の構築工事が進行中で、最初の施工区間は2026年秋ごろの完成を予定している。今後も順次コンクリート製の側壁が姿を現していく見込みだ。
用地取得は全線でほぼ完了しており、開通目標は2030年度。順調に進めばあと4年ほどで完成を迎える計画だ。圏央道横浜区間の整備状況次第では、上郷公田線が先行して開通する可能性もあり、今後の動向が注目される。
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