愛車のツヤを引き出す、最後のひと手間。水シミを残さない拭き上げのコツ|黒木美珠の「ときめく洗車日和」vol.04
洗車が終わって、すっかりきれいになった愛車。これでひと安心……と思いたいところですが、実は最後の「拭き上げ」も、仕上がりを左右する大切な工程です。自動車ライター・黒木美珠さんの連載第4回は「拭き上げ」がテーマ。水シミを防ぐための基本的な手順や道具の選び方を教えてもらいました。
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目次
「拭き上げ」は洗車の最後のひと手間
すすぎが終わったら、洗車終了と思っていませんか?
すすぎが終わって、ひとまずきれいになった愛車。ここで一息つきたくなる気持ち……わかります。
でも実は、このあとの工程こそが仕上がりを大きく左右するのです。洗車の仕上げとして欠かせない「拭き上げ」が踏ん張りどころ!
ボディに水滴を残したままにしておくと、乾いたあとに白いシミができてしまうことがあります。せっかく丁寧に洗ったのに、これでは少しもったいないですよね。
今回は、そんな水シミを防ぐための基本的な手順から、クロスの選び方、細かな部分の仕上げに役立つ道具まで、「拭き上げ」のコツをご紹介します。
水シミを防ぐためのコツ
水滴をそのままにしておくと「ウォータースポット」の原因に
洗車後、ボディに残った水滴をそのままにしておくと、水分が蒸発したあとに白い跡が残ることがあります。これは、水道水などに含まれるミネラル分が、水分の蒸発後にボディ表面に残ることで起こります。
こうした水滴の跡は、広く「水シミ」と呼ばれ、水滴に含まれるミネラル分が残ったものは「イオンデポジット」とも呼ばれます。また、「ウォータースポット」は、塗装面が水滴などの影響で侵食された状態を指します。時間が経つにつれて、ミネラル分が固着したり、塗装面が侵食されたりすると、通常の洗車では落としにくくなるので注意が必要です。
予防の基本はとてもシンプル。すすぎが終わったら、なるべく時間を空けずに水分を拭き取ること。
特に気温が高い日や、直射日光が当たる場所では水滴が乾きやすいため、水シミの発生を抑えるためにも、早めの拭き上げを心がけましょう。
吸水性の高いクロスがおすすめ
拭き上げに使うクロスは、大判で吸水性が高いものがおすすめです!
拭き上げに使うクロスは、吸水性に優れたマイクロファイバー素材がおすすめです。水分を効率よく吸い取れるため、ボディの上を何度も往復させずに拭き上げやすくなります。きれいなクロスを使い、優しく拭くことで、摩擦によるキズのリスクも抑えられます。
一般的なタオルや雑巾は、素材や状態によっては塗装面を傷つけてしまうことも。洗車後のきれいなボディを守るためにも、洗車専用のクロスを用意しておくと安心です。
今回使用したのは、コメリのプライベートブランド「CRUZARD(クルザード)」の「ネコソギドライクロス」。吸水力の高さが特徴で、ミドルクラスSUVのフォレスターを、途中で一度も絞ることなく拭き上げることができました。
拭き上げは上から下へ。力を入れずに優しく
拭き上げは上から下へが基本! まずはルーフから拭いていきます。
クロスを広げて乗せ、手前にひっぱるように優しく拭くのがベスト!
拭き上げも、洗車と同じく上から下へ進めるのが基本。ルーフから始めて、ボンネット、フロントガラス、サイド、リアへと順番に拭いていくとスムーズです。
ただし、気温が高い日や日差しの強い日は、水滴がすぐに乾いてウォータースポットができやすいので注意が必要です。そんなときは、シミができやすいボンネットなどを優先するなど、状況に合わせて順番を調整するのもひとつの方法です。できれば、曇りの日や直射日光の当たらない場所で作業するのが理想です。
拭き上げのコツは、「こすらず、撫でるように」拭くこと。クロスを広げてボディにそっと当て、優しく滑らせるように水分を吸い取っていきます。
クロスをボディに押しつけてゴシゴシこすってしまうと、ボディに残っていた砂や汚れによって、キズがつく原因になります。すすぎを十分に行ったうえで、クロスに余計な力をかけずに拭き上げましょう。
また、同じ箇所を何度もクロスでこすらないこともポイント。吸水性の高いクロスを使い、できるだけ一度で拭き切る意識で水分を取り除くと、きれいに仕上がります。
クロスが水分を含みすぎると、吸水しにくくなり、水分をボディに広げてしまうこともあります。使用中に吸水力が落ちてきたら、クロスを絞るか、乾いたものに交換しましょう。
ドアハンドルやドアの内側も忘れずに
ドアを開いて、フチの部分に溜まった水分も拭き取りましょう。
ドアハンドルや給油口のように、凹凸がある場所にも水分が残りやすいです。
ボディ全体を拭き終えても、細かな部分には水滴が残っていることがあります。
例えば、ドアハンドルやサイドミラー、ライト類の縁など。こうした場所は水が溜まりやすく、あとから水滴が流れ出てくることもあります。クロスの角や小さめのクロスを使って、丁寧に水分を取り除きましょう。
また、ドアやリアゲートを開けて、内側の縁も拭いておくのがおすすめです。ここに水が残っていると、ドアを開けたときに水滴が垂れてくることがあります。意外と見落としやすいポイントなので、確認してみてください。
ボディの広い面だけでなく、細かな部分まで仕上げることで、洗車後の気持ちよさも変わってきます。
ブロワーで隙間の水滴もすっきり
ブロワーを使って隙間に溜まった水分を吹き飛ばしましょう。
ヘッドライトの周辺なども要注意です。
クロスで拭き上げが終わったあと、もうひと手間かけて、きれいに仕上げたいときには「ブロワー(送風機)」がおすすめです!
ブロワーは、強い風を発生させて空気を送り出す機械で、ゴミや水滴を“吹き飛ばす”ことができるもの。ドアの隙間やサイドミラーの付け根、ボンネットの縁、ヘッドライトの周辺などは、クロスが届きにくく、水分を取り除きにくい場所。油断するとポタポタと水滴が垂れて、水シミができる原因になることがあります。
ブロワーで風を当てれば、隙間に残った水滴を吹き飛ばし、そんな残念な状況を防ぐことができます。
ブロワーにはさまざまなタイプがありますが、おすすめはバッテリー式。電源の場所を気にせず、どこでも使えて便利です。価格は手頃なもので1万円程度で手に入ります。
洗車場で使う場合は、周囲の利用者に水や汚れが飛ばないよう配慮しながら使いましょう。
最後に全体をチェック。愛車が輝く瞬間!
きれいに仕上がった愛車は、ツヤが増して嬉しそう。
細部までこだわると、愛車にもっと愛着が湧いてくるかも。
拭き上げが終わったら、少し離れて愛車全体を眺めてみましょう。光の当たり方を変えてみると、水滴や拭き残しに気づきやすくなります。気になる部分があれば、きれいなクロスで優しく拭き直せば完成です。
細かな部分まできれいに仕上がった愛車を眺めるのは、なんとも気持ちいい瞬間です。
洗車は、ただ汚れを落とすだけでなく、愛車とじっくり向き合える時間でもあります。自分の手で丁寧に拭き上げると、いつもよりちょっと愛おしく感じられるかもしれません。
洗車後のドライブもまた、特別な気分になりますよ!
次回は、やってはいけない洗車のNG行為を紹介します。
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