東京~水戸を結ぶ「国道6号 水戸街道」でバイパス整備中!「牛久土浦バイパス」はどこまでできた? 開通までの見通しは【いま気になる道路計画】
東京~水戸を結ぶ国道6号「水戸街道」では、「牛久土浦バイパス」の整備が進められている。茨城県内の渋滞緩和が期待される同バイパスについて、概要や整備効果、現在の進捗を紹介しよう。
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牛久土浦バイパスで水戸街道がスムーズに?
牛久土浦バイパスの位置図
国道6号は、東京都中央区を起点に、千葉県、茨城県、福島県を経由して宮城県仙台市までを結ぶ幹線道路だ。茨城県内では、水戸市や土浦市、牛久市などの主要都市を南北に結ぶ重要な交通軸となっており、東京都から茨城県水戸市までは、通称「水戸街道」と呼ばれている。
茨城県南部の区間では、交通量の多い市街地を通過する区間などで慢性的な渋滞が発生している。こうした交通を分散し、地域間の移動を円滑にするために整備が進められているのが「牛久土浦バイパス」だ。
牛久土浦バイパスの平面図
「牛久土浦バイパス」は、茨城県牛久市遠山町から土浦市中までを結ぶ、延長15.3kmの国道6号バイパスである。1992年度にⅠ期区間が事業化され、1994年度には全線が都市計画決定。その後、2014年度にⅡ期、2018年度にⅢ期が事業化された。完成時は4車線となり、国道408号、学園西大通り、学園東大通りと交差するほか、圏央道 つくば牛久ICにも接続する。
Ⅰ期は、「牛久市遠山町~城中町」1.3kmと、「つくば市西大井~土浦市中村西根」3.9kmの計5.2kmで、いずれも暫定2車線で開通済み。
Ⅱ期は、「つくば市高崎~西大井」1.9kmと、「土浦市中村西根~土浦市中」2.7kmの計4.6km。
Ⅲ期は、「牛久市城中町~つくば市高崎」5.5kmとなっている。
全線15.3kmのうち、2026年8月時点でⅠ期の5.2kmが暫定開通しており、残るⅡ期・Ⅲ期の計10.1kmで整備が進められている。
牛久市~土浦市を約23分短縮! 安全性向上にも期待
Ⅰ期開通後の国道6号の旅行速度と平均所要時間の変化
牛久土浦バイパスと並行する国道6号では、牛久駅から荒川沖駅周辺にかけて市街地が続き、主要渋滞箇所が点在している。時間帯によっては旅行速度20km/hを下回る区間もあり、牛久市と土浦市の間の移動に時間を要している。特に、4車線の「土浦バイパス」から交通が流れ込む終点側では、速度低下が目立つ。
また、沿線市街地に用事のない通過交通が現道利用車の約4分の1を占めており、地域内の交通と混在していることも、渋滞や事故の一因となっている。
こうした課題の解消に向け、牛久土浦バイパスの全線整備では、移動時間の短縮、安全性の向上、救急医療活動の支援という3つの効果が期待されている。
まず、移動時間の短縮だ。牛久市から土浦市までの所要時間は、現道の国道6号を利用した場合の39分から、バイパスを利用すると16分となり、約23分短縮される見込み。「圏央道 つくば牛久IC」にも接続することから、牛久市や龍ケ崎市方面から高速道路へのアクセス向上も期待されている。
また、暫定2車線で開通済みのⅠ期区間では、すでに整備効果が表れている。2022年3月に起点側の1.3kmと都市計画道路「城中田宮線」が開通した後、並行する国道6号の交通量は約4%減少。牛久市遠山町から田宮町交差点までの朝の平均所要時間も、11分から7分へ約4分短縮している。
安全性の向上も期待される。バイパスに交通を分散させることで、現道や周辺道路の事故減少につながるとされている。並行する国道6号現道の死傷事故率は1億台キロ当たり69.2件で、茨城県平均の23.0件と比べて約3倍。全線整備後には、現道と周辺道路の死傷事故件数が年間149件から121件に、約2割減少すると予測されている。
さらに、救急医療活動の支援も整備効果のひとつだ。龍ケ崎市松葉地区から第三次救急医療機関の筑波メディカルセンター病院までの所要時間は、39分から30分へ約9分短縮される見込み。信号交差点の多い現道を避けることで、救急車の減速・加速や追い越しに伴う揺れも抑えられ、患者の負担軽減にもつながると期待されている。
Ⅰ~Ⅲ期で用地買収を推進、Ⅱ期では橋梁工事中
牛久土浦バイパスの事業の進捗状況
2025年3月時点の用地取得率は、Ⅰ期とⅡ期がそれぞれ約99%、Ⅲ期が約81%となっている。Ⅰ期とⅡ期は用地取得がほぼ完了しているものの、一部には未取得地が残る。また、開通済みのⅠ期区間も暫定2車線であり、完成4車線での整備は完了していない。
同月には、Ⅰ期・Ⅱ期事業について、土地収用法に基づく事業認定が告示された。これにより、話し合いによる取得が難しい土地についても、収用委員会の審理を経て、用地取得の手続きを進められるようになった。
2026年度は、Ⅰ~Ⅲ期の全区間で測量や地質調査を行い、道路や構造物の設計を具体化する調査設計と用地買収を進める。これに加えて、Ⅱ期では盛土や地盤改良、排水設備の設置など、新しい道路の土台を造る工事を実施する。「土浦市中村西根~土浦市中」では、橋脚や橋台などを造る橋梁下部工事も進める計画だ。
圏央道へのアクセス強化と国道6号の渋滞緩和を担う「牛久土浦バイパス」。今後は、Ⅱ期の改良・橋梁工事の進捗に加え、用地取得が続くⅢ期を含め、未開通区間の開通時期がいつ示されるのか、今後の動向に注目したい。
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