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公開日:2026.07.09

名古屋~上田を高速で直結へ! 長野の新ルート「上田諏訪連絡道路」構想とは? 上信道接続で関越道方面への最短ルートに【いま気になる道路計画】

関越道方面から上田を結ぶ「上信自動車道」も整備が進む

長野県の上田地域と諏訪地域を結ぶ新たな高規格道路「上田諏訪連絡道路」が構想されている。実現すれば名古屋方面から関越道方面を直結する最短ルートとなる可能性もある。この道路の詳細やメリット、現在の状況を見ていこう。

関越道方面から上田を結ぶ「上信自動車道」も整備が進む

文=鳥羽しめじ

資料=国土交通省、長野県

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「上田諏訪連絡道路」は上田と諏訪を結ぶ短絡ルート

上田諏訪連絡道路の構想ルート

上田諏訪連絡道路の構想ルート

名古屋から中央自動車道を北上し、長野県岡谷市まで到達したあと、そこからさらに北へ向かうことはできない。中央道は進路を南東へ変え、東京方面へ向かっていくためだ。

もし、中央道が約50km北へ延伸し、上田市で上信越自動車道に接続すれば、群馬県の高崎方面へ直行できるようになる。さらに、整備中の「上信自動車道」を経由すれば、将来は嬬恋・草津方面へも最短距離で移動できるようになる。

こうした短絡ルートの実現を目指して構想されている高規格道路が「上田諏訪連絡道路」だ。

「上信自動車道」と一体となる広域短絡ルート

2022年に無料開放された、国道142号の新和田トンネル有料道路。岡谷市と上田市・佐久市方面の短絡ルートとして需要が高い

2022年に無料開放された、国道142号の新和田トンネル有料道路。岡谷市と上田市・佐久市方面の短絡ルートとして需要が高い

上田諏訪連絡道路は、先述のとおり中央道「岡谷JCT」から北へ延伸し、上田市内へ直結する延長約50kmの道路だ。2021年に策定された「長野県広域道路交通計画」に構想路線としてリストアップされている。

現在、このルートの役割は国道142号・152号が担っている。かつては途中に旧来の「和田峠」が立ちはだかり、すれ違いも困難な急カーブが連続する難所だったが、1978年に「新和田トンネル有料道路」が開通。2004年には下諏訪町市街をバイパスする「湖北トンネル」も整備され、通行環境は大きく改善された。さらに、新和田トンネル有料道路は2022年に全線無料化され、現在も年間約200万台が利用する重要なルートとなっている。

また、この道路は霧ヶ峰高原や白樺湖、美ヶ原高原などへのアクセス道路でもあり、観光シーズンには交通量が増加する。こうした状況を受け、下諏訪町では岡谷IC周辺の渋滞対策として「下諏訪岡谷バイパス」の4車線化が進められ、現在も中心市街地方面への延伸事業が進行中だ。

一方、広域交通ネットワークに目を向けると、この道路はさらに大きな役割を担うことになる。

関越道「渋川伊香保IC」から長野原・草津温泉・嬬恋方面へは高規格道路「上信自動車道」の整備が大詰めを迎えており、嬬恋からは県境を越えて長野県内へ入り、上田市で上信越道に接続する計画となっている。群馬県と長野県の県境区間でもルート検討などの動きが始まっている。

上信道が全線開通すれば、上田諏訪連絡道路と一体となって「名古屋~関越道」を結ぶ新たな最短ルートを形成する。草津温泉や越後湯沢方面への所要時間短縮が期待されるほか、新潟方面へは長野道、東北道方面へは上信越道の代替ルートとして、大動脈を補完する役割も期待される。

もちろん、長野県内にとっても意義は大きい。上田諏訪連絡道路は、諏訪地域と上田地域を結ぶ県内有数の「ミッシングリンク」を解消する道路として期待されている。

事業化への道のりは? カギは県内の大プロジェクト

中部横断自動車道の全体イメージ図

中部横断自動車道の全体イメージ図

気になる現状だが、「新広域道路交通計画」の策定から6年目を迎えた現在でも、具体化に向けた目立った動きは見られない。

事業化への第一歩となるのが「計画段階評価」だ。数回にわたる地域アンケートなどを経て概略ルートや構造を決定し、その後、都市計画決定や環境アセスメントの手続きが完了すれば、事業化への道筋が見えてくる。

しかし、国交省の2026年度の予算計画を見ても、計画段階評価につながる調査や準備検討を進める動きは明記されていない。

一方で、国が計画段階評価に着手するには、その前段階として地元自治体が構想路線の必要性や整備効果を調査・提示することが重要となる。現在、長野県はそのための調査を進めているところだ。

調査では、現道である国道142号・152号について、2車線で整備されているものの、線形不良の区間や縦断勾配が高規格道路に適していないことが報告されている。

また、地元では「上田諏訪連絡道路建設促進期成同盟会」が設立され、平成初期から国や県に対して粘り強く要望活動が続けられている。

では、今後動きがあるとすれば、どのようなタイミングになるのだろうか。少なくとも、長野県内で進む他の高規格道路プロジェクトが一定の段階に達するまでは、具体化が進む可能性は高くないとみられる。

1つは、先述した上信自動車道の県境越え区間について、ルート検討の具体化や概略ルートの決定、事業化の見通しが立つこと。もう1つは、同じく中央道と上信越道を結ぶ南北軸であり、事業化へ向けて大詰めを迎えている「中部横断自動車道(長坂~八千穂)」の進展だ。

中部横断自動車道は静岡~甲府が2021年に全線開通し、現在は北部区間となる北杜市~小諸市の整備に向けて計画が進められている。国や長野県としても、まずはこの大規模プロジェクトを着実に前進させたい考えなのだろう。

上田諏訪連絡道路の具体化が動き出すのはいつになるのか。まずは計画段階評価に着手する方針が示されるかが今後の焦点となる。今後の動向を引き続き注視していきたい。

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