はじめよう、クルマのある暮らし。

Cars

公開日:2026.06.10

アルファロメオ新型「トナーレ」はハンドリングが楽しい! これがSUV? 大幅改良で走りが激変【試乗レビュー】

フロントフェイスが変更されても、ひと目でアルファロメオとわかるスクデット(盾型グリル)は継承されています。

2026年3月に大幅改良を受けたアルファロメオ「トナーレ」は、新デザインだけでなく、走りや品質にも磨きがかけられた。そんなトナーレに自動車ライターの西川昇吾氏が試乗。南箱根のワインディングで進化した走りを体験してきた。

フロントフェイスが変更されても、ひと目でアルファロメオとわかるスクデット(盾型グリル)は継承されています。

文=西川昇吾

写真=成田颯一

この記事をシェア

アルファロメオのCセグメントSUV、大幅改良のポイント

世界的な人気を集めるミドルサイズのSUV市場に、アルファロメオが2022年に投入したトナーレ。同社のラインアップの中核を担う戦略モデルです。

日本市場では2023年に販売がスタートしましたが、2026年3月に大幅改良を受けました。デザインはもちろん、走行性能やパワートレインの制御など走りに関わる部分に加え、イタリア車の泣き所とも言われる品質面にも手が加えられています。

ハイブリッド仕様の新型トナーレは、エントリーグレードの「スプリント」と上級グレードの「ヴェローチェ」の2グレードを展開。今回は、20インチホイールやレザーシートを装備し、上質な内装に仕立てられた「ヴェローチェ」に試乗しました。

ハイブリッド仕様の新型トナーレは、エントリーグレードの「スプリント」と上級グレードの「ヴェローチェ」の2グレードを展開。今回は、20インチホイールやレザーシートを装備し、上質な内装に仕立てられた「ヴェローチェ」に試乗しました。

まずは、もっとも分かりやすいデザインの変更から紹介していきます。今回のデザイン変更には、伝説のレーシングカー「ティーポ33/2ストラダーレ」をオマージュし、2023年に33台限定で生産されたスペシャルモデル「33ストラダーレ」を彷彿とさせる造形が随所に散りばめられています。

アルファロメオの象徴とも言える盾型のグリルや、三つ葉をモチーフとしたデザインのホイールなどが特に分かりやすい部分です。そのほかにもアルファロメオの歴史に名を刻んだ名車たちをオマージュしたデザインが各所に盛り込まれており、往年のアルフィスタなら思わず見入ってしまう仕上がりとなっています。

試乗車のボディカラーは、鮮やかで情熱的な印象の「ブレラ レッド」。ジュニアにも採用されている人気色です。

試乗車のボディカラーは、鮮やかで情熱的な印象の「ブレラ レッド」。ジュニアにも採用されている人気色です。

なお、今回のデザイン刷新は見た目の変化だけが目的ではありません。新デザインのグリルによる吸気効率の向上や、エアインテーク拡大による冷却性能の向上など、走行性能の向上にも貢献しています。

走行性能面では、エンジンやトランスミッションの制御を見直したほか、可変バルブタイミングを最適化することで、0-100km/h加速タイムを0.3秒短縮。さらに、前後トレッドを片側4mm拡大し、走行安定性も高められています。また、運転支援システムのソフトウェアも刷新され、悪天候時などにおける誤検知の低減を図ることで、機能性も向上しています。

アルファロメオ・トナーレ イブリダ ヴェローチェ|Alfa Romeo Tonale Ibrida Veloce

アルファロメオ・トナーレ イブリダ ヴェローチェ|Alfa Romeo Tonale Ibrida Veloce

軽さの先にあった濃密な対話感

そんな新しくなったトナーレに、箱根のワインディングで試乗することができました。

走り出してまず驚いたのは「ステアリングが軽い」ということです。「この軽さでは、路面からのインフォメーションが希薄で不安かも……」と感じたのですが、それは全くの杞憂でした。ドライブモードをダイナミックに切り替えると印象は一変。ステアリングに適度な重みと手応えが生まれ、フロントタイヤとの対話がより濃密になりました。

濃霧に包まれた南箱根で試乗しました。

濃霧に包まれた南箱根で試乗しました。

ダイナミックモードを選ぶとサスペンションもハードになりますが、モード切替スイッチの中央にあるダンパーボタンを押せば、サスペンションのみノーマルモード設定へ変更できます。この機能によって、ステアリングフィールと乗り心地を好みに合わせて調整できるのは大きな魅力ですね。

この仕様には「ステアリングを通じてクルマとの対話を楽しんでほしい」という開発陣の意図があるように感じられました。扱いやすい軽めのステアリングで、アルファロメオの世界への間口を広げながらも、走りを楽しみたいドライバーの期待にもしっかり応える。ドライブモードの違いからは、そんな思想が伝わってきました。

「ALFA DNAドライブモードセレクター」では、3つの走行モードを選択可能です。スポーツ走行に適した「Dモード」、軽快で扱いやすい日常走行向けの「Nモード」、そしてモーター走行を活用し燃費性能を重視した「Aモード」が用意されています。

「ALFA DNAドライブモードセレクター」では、3つの走行モードを選択可能です。スポーツ走行に適した「Dモード」、軽快で扱いやすい日常走行向けの「Nモード」、そしてモーター走行を活用し燃費性能を重視した「Aモード」が用意されています。

ドライブモードを切り替えると、トナーレのキャラクターは一変。Dモードはステアリングフィールやレスポンスがスポーティで、筆者には最もしっくりくる設定でした。

ドライブモードを切り替えると、トナーレのキャラクターは一変。Dモードはステアリングフィールやレスポンスがスポーティで、筆者には最もしっくりくる設定でした。

また、クルマとの対話という面で印象的だったのがアクセルペダルです。アクセルペダルは若干重ための反力となっていますが、コントロール性はとても良好。良い意味でエンジンの存在感がしっかりと感じられ、ドライバーの操作に対してクルマがリニアに応えてくれるようなスロットルフィールを味わうことができました。

一方で、気になったのはブレーキです。マイルドハイブリッド機構を備えるため回生ブレーキの制御も関係していると思われますが、ブレーキの効きはじめがやや唐突で、スムーズな減速や繊細な荷重コントロールには慣れが必要と感じました。

アルファ ロメオ伝統の大型2連メーターを継承しつつ、液晶デジタルクラスターや10.25インチタッチスクリーンによる最新インターフェイスを採用。スポーティな美しさと高い機能性を両立しています。

アルファ ロメオ伝統の大型2連メーターを継承しつつ、液晶デジタルクラスターや10.25インチタッチスクリーンによる最新インターフェイスを採用。スポーティな美しさと高い機能性を両立しています。

新型トナーレ、どんな人にオススメ?

試乗した感想をひと言で表すなら「こんなに軽快なSUVがあったのか!」です。箱根のワインディングをヒラヒラと駆け抜けていくハンドリングは、このクルマでもっとも印象に残ったポイントでした。この車格のSUVとしては軽量な1600kgの車重に加え、フロント側を低く設定したロールセンターが、その身のこなしの良さを支えているのでしょう。

「SUVであっても、日常のドライビングから軽快なハンドリングを楽しみたい」。そんなドライバーにとって、新しくなったトナーレは乗る価値がある1台です。

SPECIFICATIONS
アルファロメオ・トナーレ イブリダ ヴェローチェ|Alfa Romeo Tonale Ibrida Veloce
ボディサイズ:全長4520×全幅1835×全高1600mm
ホイールベース:2635mm
最小回転半径:5.8m
乗車定員:5人
車両重量:1600kg
総排気量:1468cc
エンジン:直列4気筒ターボ
最高出力:117kW(160ps)/5750rpm
最大トルク:240Nm(24.5kgf-m)/1700rpm
モーター最高出力:15kW(20ps)/6000rpm
モーター最大トルク:55Nm(5.6kgf-m)/2000rpm
システム最高出力:175ps
トランスミッション:7速DCT
駆動方式:FF
WLTCモード燃費:16.6km/L
車両価格:653万円(税込)

120台限定車「ジュニア イブリダ エディツィオーネ ビアンコ」にもちゃっかり乗ってきました。

120台限定車「ジュニア イブリダ エディツィオーネ ビアンコ」にもちゃっかり乗ってきました。

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(6月30日まで)
応募はこちら!(6月30日まで)