姫路~神戸の新ルート「播磨臨海地域道路」全長50kmはどこを通る? 国道2号バイパスの渋滞を緩和する“救世主”が事業化目前に【いま気になる道路計画】| KURU KURA(くるくら)

はじめよう、クルマのある暮らし。

Traffic

公開日:2026.06.29

姫路~神戸に新ルート! 全長50kmの「播磨臨海地域道路」はどこを通る? 国道2号バイパスの渋滞を緩和する“救世主”が事業化目前【いま気になる道路計画】

播磨臨海地域道路に整備予定の「稲美IC」のイメージ図。

兵庫県南西部の臨海地域を東西に結ぶ高規格道路「播磨臨海地域道路」の計画が進められている。道路の概要や整備効果、現在の状況を見ていこう。

播磨臨海地域道路に整備予定の「稲美IC」のイメージ図。

文=鳥羽しめじ

資料=国土交通省

この記事をシェア

姫路~明石を信号ゼロで直結する「播磨臨海地域道路」

播磨臨海地域道路の概要。

播磨臨海地域道路の概要。

日本有数の臨海工業地帯が広がる兵庫県播磨地域。神戸港を中心に東西方向の物流が活発な一方、高速道路ネットワークから離れていることもあり、周辺道路では慢性的な渋滞が発生している。

こうした課題を解消するため、兵庫県南西部の臨海エリアでは新たな高規格道路「播磨臨海地域道路」が計画されている。

播磨臨海地域道路に設置予定のIC・JCT。

播磨臨海地域道路に設置予定のIC・JCT。

播磨臨海地域道路は神戸市西区から太子町に至る延長約50kmの計画道路で、現在は「広畑~第二神明道路」の延長約36kmで事業化に向けた手続きが進められている。

ルートは姫路市西部の「広畑IC」から東へ延び、市街地と工業地域の境界付近を通過。曽根付近で山陽電鉄の北側へ移り、支線を分岐して「姫路JCT」で国道2号姫路バイパスや播但連絡道路と接続する。

その後は再び臨海工業地域の北端に沿って東進し、播磨町手前の別府付近で内陸側へ進路を変える。山陽新幹線やJR神戸線、国道2号加古川バイパスを横断して稲美町へ入り、最後に「明石西IC」東側で加古川バイパスに接続する計画だ。設計速度80km/h、4車線の自動車専用道路で、全線が高架構造で整備される。

設置される出入口は、広畑IC、飾磨西IC、飾磨IC、白浜IC、白浜北IC、姫路南JCT、大塩IC、伊保IC、高砂西IC、高砂東IC、尾上IC、別府IC、平岡播磨IC、加古川JCT、稲美IC、明石西JCTが計画されている(IC名はすべて仮称)。

なお、これらは先行整備区間で、将来的には延長約50kmまで延伸される構想だ。西側は網干(あぼし)経由で太子町へ至り、国道2号太子龍野バイパスに接続。東側は第二神明道路のサブルートとして神戸西バイパス方面へ延びる計画となっている。

混雑する「国道2号バイパス」の渋滞緩和なるか

渋滞多発する姫路~加古川~明石方面。

渋滞多発する姫路~加古川~明石方面。

姫路市、高砂市、加古川市、明石市を結ぶ東西方向の幹線道路は、山側を通る山陽自動車道と、市街地南側を通る国道2号バイパスが中心となっている。しかし、臨海部の物流や地域内交通は主に国道2号バイパスへ集中しており、1日あたり約12万台が通行する。大型車だけでも2~3万台に達し、交通容量はひっ迫している。

また、臨海工業地帯は国道2号バイパスから数km南側に位置しているため、物流車両は各地で生活道路を経由して幹線道路へ向かう。その結果、加古川市中心部をはじめ、沿線各地で南北方向の慢性的な渋滞が発生している。

さらに、臨海部を東西に結ぶ国道250号(明姫幹線)も重要な役割を担うが、4車線ながら立体交差が少なく、信号交差点が連続する構造となっている。加古川市内では1日あたり約5万台が利用し、その大半を小型車が占める。生活交通と物流交通が混在するため信号制御にも制約があり、交通の流れが滞りやすい道路となっている。

播磨臨海地域道路は、こうした状況を改善するための新たな東西軸として計画されている。国道2号バイパスの混雑緩和に加え、物流交通を市街地から分離し、高速道路ネットワークへ直接接続することで、地域全体の交通円滑化や物流効率の向上が期待されている。

ルート決定から6年、事業化までの現在の状況は?

播磨臨海地域道路は事業化に向けた最終プロセスの最中だ。環境アセスメントと都市計画決定の完了まで大詰めとなっている。

播磨臨海地域道路は事業化に向けた最終プロセスの最中だ。環境アセスメントと都市計画決定の完了まで大詰めとなっている。

気になる進捗状況だが、播磨臨海地域道路はすでに事業化直前の段階まで来ている。

2013年に具体化に向けた検討が本格化し、2016年には優先整備区間に決定。2017年からは国の「計画段階評価」が始まり、2回の地域アンケートなどを経て、2020年に概略ルートと構造が決定した。

その後は事業化に向け、都市計画決定と環境アセスメントの手続きが進められている。環境アセスメントでは、2021年に「方法書」が取りまとめられ、現在は調査・予測・評価の結果を整理する「準備書」の作成段階にある。

準備書の公表後は、意見聴取や修正を経て最終的な「評価書」が作成される。近年の事例では、下関北九州道路で準備書から評価書まで約1年を要しており、播磨臨海地域道路でも同程度の期間が必要になる可能性がある。

これらに加えて都市計画決定の手続きも完了させる必要があるが、順調に進めば事業化はそう遠くない段階にある。現時点での公式なアナウンスはないが、播磨臨海地域道路が事業化を果たすのは、最速で2028年春になる可能性もあるだろう。

播磨地域の悲願ともいえる同道がいつ事業化されるのか、今後の動向に引き続き注目していきたい。

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(6月30日まで)
応募はこちら!(6月30日まで)