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公開日:2026.06.19

新潟の巨大南北道が前進!「万代島ルート線」はどこまでできた? 信号ゼロで市街地へ。「沼垂道路」で新たな動き【いま気になる道路計画】

笹越橋交差点(紫竹山IC方面)の状況。2026年5月撮影。

新潟市中心部と新潟バイパス方面を結ぶ「万代島ルート線」の整備が進められている。その一部である国道7号「沼垂道路」で事業が進展した。整備概要や整備効果、現在の進捗を見ていこう。

笹越橋交差点(紫竹山IC方面)の状況。2026年5月撮影。

文=藤井宏治

画像=国交省

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新潟バイパスと古町・万代を結ぶ「万代島ルート線」

万代島ルート線の事業位置図

万代島ルート線の事業位置図

万代島(ばんだいじま)ルート線は、新潟バイパス「紫竹山(しちくやま)IC」から新潟市中央区寄居町までを結ぶ、全長約5.6kmの都市計画道路だ。新潟市中心部を南北方向に結び、東西方向に走る幹線道路「新潟バイパス」と接続する重要な路線となる。

このうち、柳都(りゅうと)大橋を含む「柳都大橋区間」延長約1.5kmはすでに開通済み。現在は内陸側の「栗ノ木道路」「紫竹山道路」「沼垂(ぬったり)道路」の整備が進められている。一方、柳都大橋区間から寄居町方面へ接続する延長約0.4kmは、引き続き調査段階にある。

そして「沼垂道路」は、用地買収の段階に進むことが2026年4月に発表された。

整備区間の多くは4車線の立体道路として計画されており、地表部や一部の平面道路区間には、自動車や歩行者が利用できる側道なども整備される予定だ。

渋滞緩和だけじゃない。まちづくりを支える道路整備

紫竹山道路の完成イメージ図。

紫竹山道路の完成イメージ図。

国土交通省 新潟国道事務所は、万代島ルート線の整備効果として、「渋滞緩和」「安全性・快適性の向上」「防災機能の強化」「まちづくり支援」の4点を挙げている。

最大の特徴は、立体構造によって新潟バイパスから古町・万代地区までを“信号なし”で移動できる点だ。栗ノ木バイパスの紫竹山交差点をはじめ、交通量の多い主要交差点を回避できるため、地域住民の日常利用だけでなく物流の効率化にも貢献すると期待されている。

また、新潟港は西港区と東港区で構成される国際拠点港湾であり、このうち西港区は万代島ルート線の整備によってアクセス性が向上する。年間1300万トンを超える貨物を取り扱う新潟西港への輸送が円滑になることで、港湾輸送の効率化にもつながる見込みだ。

安全性・快適性の面でも効果は大きい。渋滞の緩和によって追突事故や右左折時の事故の減少が期待されるほか、渋滞を避けるために生活道路へ流入する車両も減少し、地域住民の安全性向上につながるとされる。さらに、立体交差化により歩行者が道路を横断しやすくなり、歩行環境の改善も期待されている。

防災面でも、万代島ルート線には大きな役割が期待されている。当該地域は海抜が低く、特にJR交差部は海抜0m以下に位置することから、1998年8月以降、冠水による通行止めが5回発生している。

また、事業区間は第一次緊急輸送道路に指定されており、災害時の交通機能を確保するための整備が求められている。万代島ルート線、とりわけ栗ノ木道路や紫竹山道路の整備が進めば、冠水リスクの低減や緊急輸送道路としての信頼性向上など、防災機能の強化が期待される。

さらに、まちづくりへの波及効果も見込まれている。新潟市は、新潟駅・万代・古町を結ぶ都心軸周辺エリアを「にいがた2km」と位置づけ、都心部の活性化を推進している。万代島ルート線の整備によって、新潟バイパスと古町・万代地区、新潟西港方面を結ぶ交通ネットワークが強化されれば、都心部へのアクセス性や回遊性が向上し、市街地のさらなるにぎわい創出にもつながることが期待されている。

沼垂道路がついに用地買収へ!他の区間も整備中

沼垂道路の平面イメージ

沼垂道路の平面イメージ

万代島ルート線は、柳都大橋区間がすでに開通しており、現在は栗ノ木道路、紫竹山道路、沼垂道路の整備が進められている。このうち沼垂道路では2026年4月23日、国土交通省が用地買収の着手を発表した。

沼垂道路は2022年度に事業化され、その後は測量・調査や設計、地元説明会などが進められてきた。今回、用地買収段階へ移行したことで、事業は道路用地の取得に向けた新たなフェーズへ入ったことになる。

一方、栗ノ木道路と紫竹山道路については、2022年度の事業再評価で、事業費は増加したものの必要性や重要性に変化はなく、引き続き事業を継続することが妥当と判断されている。また、2026年2月には工事設計書が公表されており、事業は引き続き進められている。

万代島ルート線が全線整備されれば、新潟バイパスと古町・万代地区、新潟西港方面を結ぶ交通の円滑化が期待される。渋滞緩和や物流の効率化、防災機能の向上、都心部の活性化にも寄与する重要な路線として、今後の整備の進捗に注目が集まりそうだ。

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