新潟に約50kmの新たな南北軸!「信濃川流域広域幹線道路」はどこを通る? 長岡「左岸バイパス」はさらに南へ【いま気になる道路計画】
新潟県長岡市を中心に、信濃川西岸を南北に結ぶ約50kmの「信濃川流域広域幹線道路」の整備計画が進められている。その概要や整備によるメリット、現在の進捗状況を見ていこう。
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新潟県中越エリアの「南北幹線軸」
「信濃川流域広域幹線道路」の概要
新潟県中越エリアを代表する長岡市は、人口約25万人を抱える県内2位の都市だ。北側には燕市・三条市・見附市、南側には小千谷市が位置し、これらの都市は信濃川に沿って南北に連なっている。
国道8号・17号の「長岡東バイパス」など、信濃川の東岸側には南北方向の幹線道路が整備されている。一方、西岸側には生活圏を南北につなぐ幹線道路がなく、各地で渋滞が発生している。
こうした課題の解消に向けて整備が進められているのが、「信濃川流域広域幹線道路」だ。
「ラダー型(はしご型)広域幹線道路網」の概要
「信濃川流域広域幹線道路」の総延長は約50kmで、信濃川西岸部を中心に小千谷~長岡~燕を南北につなぐ計画となっている。さらに、東岸を走る長岡東バイパスとは、新たな橋の整備や既存橋の4車線化など、複数の都市計画道路によって東西方向の連絡も確保する。長岡市では、こうした道路網を「ラダー型(はしご型)広域幹線道路網」と位置づけている。
この壮大な計画は、すでに開通している区間から整備中の区間、まだ構想段階の区間まで、進捗状況がさまざまだ。ここからは、北側から順番に各区間を見ていこう。
将来は新潟直結も。まずは与板・吉田方面へつなぐ
左岸バイパスを含む長岡周辺の交通ネットワーク
●燕~与板【構想段階】
2019年に策定された「長岡版広域道路ビジョン」では、「強化すべき軸」とされている。国道116号を軸に新潟市から燕市の旧吉田町まで至り、さらに信濃川西岸を南下して長岡市の旧与板町方面へつながる道路軸が示されている。
このルートは、現在の新潟県道22号長岡寺泊線を活用しながら、バイパス整備や拡幅などによって機能を強化する形が想定されている。ただし、具体的な整備計画については、まだ検討段階にある。
なお、行政資料によっては、信濃川西岸をそのまま河口方向へ延ばし、寺泊港までつなぐ「大河津分水路左岸道路」を信濃川流域広域幹線道路の一部として扱っている場合もある。
この区間では、国道402号「寺泊バイパス」約1.8kmが事業中で、完成すれば寺泊市街地の交通分散が期待される。
●与板~長岡北スマートIC【検討段階】
2015年に策定された「長岡都市圏交通円滑化総合計画」で「調査検討路線」に位置づけられた区間で、現在も事業化には至っていない。
「長岡版広域道路ビジョン」では、現道の活用も含めて最短ルートを検討し、信濃川左岸の南北軸を強化するとしている。長岡市の2026年度予算には、調査検討費として660万円が計上されている。
現在の新潟県道22号長岡寺泊線は、古くからの道路を踏襲した区間もあり、曲がりくねった線形となっている。一方、その西側には「広域農道1号線」が南北方向にほぼ直線的に延びている。
ただし、現時点で広域農道1号線を活用する具体的な計画が公表されているわけではないため、今後どのルートで南北軸を整備するのかが注目される。
長岡市街の「新街区」で5.2km開通。さらに南へ延伸!
左岸バイパス南延伸のイメージ
●左岸バイパス【一部開通済み】
北陸自動車道 長岡北スマートICから、大型商業施設が集積する「川西地区」を経て、長岡東西道路(フェニックス大橋西詰)までの約5.2kmが開通済みだ。2024年1月には、国道8号北側に残っていた未開通区間がつながり、長岡北スマートICから長岡東西道路まで一本の道路で結ばれた。
国道8号を境に、北側は2車線、南側は4車線で整備されている。特に交通量の多い川西地区では、JR長岡駅方面に集中していた交通を南北方向へ分散させる役割を担っており、地域の交通を支える重要な幹線道路となっている。
開通によって、これまで右左折を繰り返していた長岡北スマートIC~長岡東西道路間の所要時間は17分から14分に短縮された。また、周辺の市道2路線では、日中12時間の交通量が合計約1700台減少するなど、交通分散の効果も確認されている。
現在は、さらに南へ延伸する事業が進められている。関越自動車道 長岡南越路スマートICまでの約4.8kmが整備される計画で、国道351号をまたぐ立体交差部などでは工事が進んでいる。2026年度には一部区間の供用が予定されており、国の交付金事業では全体の完成時期を「令和10年度代」としている。
●長岡南越路スマートIC~小千谷IC【構想段階】
長岡南越路スマートICから小千谷市中心部までを結ぶ、約10kmの区間だ。大部分が小千谷市内を通るが、小千谷市の都市計画マスタープランでは、2015年版で「信濃川流域広域幹線」として位置づけられていた。一方、2025年版ではこの記載がなくなっている。
現在は、並行する新潟県道10号長岡片貝小千谷線について、未改良区間の早期整備を進めるという位置づけにとどまっている。
このように、信濃川流域広域幹線道路は、長岡市内で整備が進む一方、北側の与板方面では具体化に向けた検討が続き、南側の小千谷方面では構想段階となっている。
なかでも、現在工事が進む左岸バイパスの延伸と、水面下で進む与板方面の計画具体化が今後の焦点となりそうだ。新潟~長岡~小千谷を結ぶ広域的な連携軸の実現に向け、今後どのような動きが出てくるのか注目したい。
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