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公開日:2026.06.11

石川の国道8号「小松バイパス」がついに全線4車線化へ! 残る3.7km「粟津IC~箱宮IC」はいつできる? 高速みたいな無料バイパスが完成へ【いま気になる道路計画】

国道8号小松バイパス「佐々木IC~八幡IC」4車線化工事の様子。2024年3月に完成した。

石川県能美市~加賀市を結び、小松市街地を迂回する国道8号「小松バイパス」で整備が進む4車線化工事。残された暫定2車線区間は2027年内の完成が発表された。同バイパスについて、ルートや整備効果、現在の進捗を見ていこう。

国道8号小松バイパス「佐々木IC~八幡IC」4車線化工事の様子。2024年3月に完成した。

文=藤井宏治

画像=国土交通省

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無料&信号なしの「小松バイパス」が全線4車線化

小松バイパスの開通状況

小松バイパスの開通状況

「小松バイパス」は、石川県能美市大長野から加賀市箱宮町に至る延長15.6kmの国道8号バイパスだ。国道8号は、新潟市から富山県、石川県などを経て京都市に至る総延長約593kmの主要幹線道路で、日本海沿岸地域を縦貫する広域交通軸として重要な役割を担っている。

小松バイパスは、その石川県南部区間の交通を支える高規格バイパスで、全線が立体交差化された信号のない構造を採用しており、高速道路のようにスムーズな走行が可能となっている。

1974年度に事業化され、2003年3月には全線が暫定2車線で供用を開始。その後は順次4車線化が進められ、2026年時点で暫定2車線区間は1区間のみとなっている。その暫定2車線区間である「粟津IC~箱宮IC」延長約3.7kmは、2027年度に4車線化される見通しだ。

小松バイパス4車線化のメリットは?

小松バイパスの平均旅行速度。暫定2車線区間がボトルネックになっていた。小杉IC~八幡ICは既に4車線化完成。

小松バイパスの平均旅行速度。暫定2車線区間がボトルネックになっていた。小杉IC~八幡ICは既に4車線化完成。

小松バイパスは、2003年3月に全線が暫定2車線で供用されたことで、現道の国道8号に集中していた交通を分散し、石川県南部の幹線道路として重要な役割を担ってきた。整備後は、現道の交通量減少や旅行速度の向上、交通事故率の低下などの効果が確認されている。

一方、現在も暫定2車線となっている区間では、対面通行による速度低下や安全性の確保が課題となっている。この区間の4車線化により、「大長野IC~箱宮IC」の所要時間は約21分から約16分へと約5分短縮される見込みだ。

また、小松バイパスでは、「粟津IC~箱宮IC」で2020年11月に、「佐々木IC~八幡IC」で2018年に、それぞれ正面衝突による死亡事故が発生しており、いずれも当時は暫定2車線区間だった。全線が4車線化すれば、対向車線へのはみ出しによる正面衝突リスクが低減される。

さらに、交通事故が発生した際には車線規制や通行止めによる交通障害が生じやすいが、4車線化により通行機能を維持しやすくなり、大規模な交通規制の発生抑制にもつながる。事故防止と交通の安定性向上の両面で、大きな効果が期待されている。

4車線化による交通環境の改善は、地域経済や観光、防災面にも大きな効果をもたらすと期待されている。

小松バイパス周辺では企業進出が進み、全線が暫定2車線で供用された後には工業従業者数が2割以上増加した。小松市・加賀市と金沢方面を行き来する通勤者は1日あたり3万人以上と試算されており、4車線化によって多くの人の通勤時間短縮が見込まれる。

観光面では、周辺に山代温泉や片山津温泉などの観光地が立地しており、アクセス性や周遊性の向上による地域活性化も期待される。

さらに、小松バイパスは石川県の第一次緊急輸送道路に位置づけられ、災害時には救援物資の輸送や緊急車両の通行を担う重要な路線でもある。4車線化によって道路ネットワークの信頼性が高まり、災害時の輸送機能強化にもつながる。このように、小松バイパスの4車線化は、平常時の利便性向上だけでなく、非常時の防災力強化という観点からも重要な整備といえる。

残る粟津IC~箱宮ICは2027年内に4車線化完了!

二ツ梨IC付近での事故による渋滞状況

二ツ梨IC付近での事故による渋滞状況

小松バイパスの4車線化で現在焦点となっているのが、唯一の暫定2車線区間である「粟津IC~箱宮IC」延長約3.7kmだ。この区間は2027年内の4車線化が見込まれており、完成すれば小松バイパス全線が4車線化される。

工事は着実に進んでおり、2025年度には橋脚や橋台などを整備する橋梁下部工や、車道部分となる桁を施工する橋梁上部工が実施された。さらに2026年度には、国土交通省北陸地方整備局金沢河川国道事務所が「R8小松バイパス 粟津二ツ梨舗装工事」を発注する予定となっている。工事内容はアスファルト舗装や防護柵の設置などで、道路本体の仕上げにあたる工程が予定されており、4車線化事業は完成に向けた最終段階へと移行している。

小松バイパスの4車線化は、いよいよ総仕上げの段階に入った。全線4車線化が実現すれば、交通の円滑化や安全性の向上に加え、地域経済や観光、防災機能のさらなる強化にもつながることが期待される。2027年内の完成に向け、今後の工事の進捗にも注目したい。

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