東名の“激混み渋滞”に救世主!?「綾瀬スマートIC」付近が「実質4車線化」へ。付加車線工事がスタート【道路のニュース】
東京から神奈川・静岡を経て愛知県へ至る「東名高速道路」。なかでも神奈川県内は全国屈指の交通量を誇り、激しい渋滞が多発する区間として知られている。その渋滞対策の1つとして、「綾瀬スマートIC」付近では付加車線の設置工事が進められている。計画の概要や期待される効果、今後の工事スケジュールを解説する。
この記事をシェア
綾瀬スマートIC付近に付加車線を設置!
綾瀬スマートIC付近の付加車線の設置
東京ICを起点に、神奈川県、静岡県を経て愛知県の小牧ICへ至る「東名高速道路」。首都圏と東海地方を結ぶ主要な高速道路のひとつで、日常的に多くのクルマが行き交っている。
一方、交通量の多さから神奈川県内では渋滞が発生しやすく、特に「横浜町田IC~海老名JCT」では、交通集中などによる渋滞が課題となっている。
こうした状況を受け、NEXCO中日本は同区間の渋滞対策を進めている。そのひとつが「綾瀬スマートIC」付近の付加車線設置工事だ。
対象となるのは、綾瀬スマートIC付近の上り線約1.5kmの区間。道路の路肩側と中央分離帯側を拡幅して、新たな付加車線を設置する。
工事に伴い、東名高速 横浜町田IC~海老名JCT(上り線)では、2026年8月下旬~9月下旬にかけて夜間車線規制、10月3日から2027年4月下旬にかけて昼夜連続車線シフト規制が実施される。
付加車線とは、交通を円滑にするため、既存の車線に加えて特定の区間に設ける車線のことだ。一定区間の本線車線数を連続して増やす一般的な車線増設とは異なり、渋滞や速度低下などが発生しやすい箇所に限定して設置される。
現在、綾瀬スマートIC付近の上り線は3車線で運用されている。整備後は付加車線1車線が加わり、上り線に計4本の通行可能な車線が確保されるため、実質的に上り4車線で運用できるようになる。
【綾瀬スマートIC付近の交通規制概要】
工事区間:東名高速 綾瀬スマート IC 付近の土工部(約1.5 ㎞)
夜間車線規制:2026年8月下旬から2026年9月下旬まで
昼夜連続・車線シフト規制:2026年10月3日(土)から2027年4月下旬まで
1日約14万台が通行する国内有数の混雑区間
休日の渋滞状況。綾瀬スマートIC付近がボトルネックとなっている
東名高速 横浜町田IC~海老名JCTは、1日平均約14万台が通行する国内有数の混雑区間だ。アップダウンが多いうえ、大和トンネルなどで車両の速度が低下しやすく、慢性的に渋滞が発生している。
国土交通省が発表した、2019年のIC区間別渋滞ランキングでは、海老名JCT~横浜町田IC(上り線)がワースト1位、横浜町田IC~海老名JCT(下り線)がワースト4位となるほどだ。
渋滞の緩和に向け、大和トンネル付近では以前から付加車線の整備が進められてきた。2021年7月には、大和トンネルを含む西側区間で、上り線約3km、下り線約2kmにおいて、付加車線の一部運用が始まっている。
一方、NEXCO中日本によると、綾瀬スマートIC付近(上り線)では、同ICから続く加速・付加車線が本線に合流する地点で車線数が減少し、車両の速度低下によって渋滞が発生しているという。
今回の工事では、この綾瀬スマートIC付近(上り線)に新たな付加車線を設置し、車線数の減少を抑えることで、渋滞の緩和を目指す。
2026年8月下旬から工事開始! 渋滞に注意
STEP1(2026年10月3日から2027年4月下旬)の工事エリアと車線運用
綾瀬スマートIC付近(上り線)の工事期間は、2026年8月下旬から2028年4月下旬頃までの約1年半が予定されている。
工事は、現在の交通を確保するため、車線の位置を切り替えながら2段階で進められる。STEP1では、上り線の車線を中央分離帯側へ移し、空いた路肩側を拡幅する。STEP2では、再び車線を切り替え、綾瀬スマートIC付近の中央分離帯側を拡幅する計画だ。
まずSTEP1では、車線配置を切り替えるための交通規制が実施される。2026年8月下旬から9月下旬までの約1か月間、夜間車線規制を行う予定で、規制時間は平日が21時から翌5時まで、土曜日が翌1時から5時まで。作業内容によっては、上り線の走行可能な車線数が1車線または2車線となる時間帯もある。
車線切り替え後の2026年10月3日から2027年4月下旬頃までは、昼夜連続の車線シフト規制が実施される。上り線3車線を中央分離帯側へずらした状態で交通を確保しながら、路肩側の拡幅工事を進める。この期間も3車線は維持されるものの、通常3.6mの車線幅が一部で3.25mまで狭くなる。
STEP2の車線規制や工事の詳細については、改めてアナウンスされる予定だ。
NEXCO中日本によると、昼夜連続規制中は、通常時と比べて渋滞長が約3.5km長くなり、渋滞の発生日数も年間で約84日増える見込みだ。平日の平均渋滞長は約5.3km、休日は約11kmと予測されている。
なお、横浜町田IC~海老名JCTでは、綾瀬スマートIC付近とは別に、大和トンネル付近でも渋滞対策として付加車線の整備が続いている。
一方、開通から半世紀以上が経過した東名高速では、交通量の増加などを背景に構造物の老朽化が進んでいる。このため、静岡県の大井川橋や愛知県の豊川橋など、各地で橋梁を更新するリニューアル工事も実施されている。
東名高速では複数の区間で長期間にわたる交通規制が予定されているため、利用する際は最新の工事情報や渋滞予測を確認しておきたい。
記事の画像ギャラリーを見る




