ドゥカティ新型「モンスター+」試乗! オレたちが待ち望んだ第5世代モンスターは、どう進化したのか?【試乗レビュー】 | KURU KURA(くるくら)

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公開日:2026.07.10

ドゥカティ新型「モンスター+」試乗! オレたちが待ち望んだ第5世代モンスターは、どう進化したのか?【試乗レビュー】

ドゥカティ モンスター+|Ducati Monster +

ドゥカティ創業100周年の節目に登場した新型「Monster +(モンスター・プラス)」。新開発V2エンジンと175kgの軽量ボディを手に入れ、街乗りからワインディングまで軽快かつ力強い走りを実現した。歴代モデルのDNAを受け継ぎながら大きく進化した最新モンスターの実力を試乗で確かめた。

ドゥカティ モンスター+|Ducati Monster +

文=安室淳一

写真=KURU KURA編集部

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第5世代に進化したドゥカティ・モンスター

イタリアンバイクを代表するブランドであり、現在は二輪レースの最高峰「Moto GP」で圧倒的な強さを見せ、世界を席巻しているのが「ドゥカティ」だ。情熱的な「ドゥカティ・レッド」を纏った車両は世界中のライダーを魅了し、憧れの存在となっている。

ドゥカティを象徴するモデルといえば、官能的なイタリアンデザインと、MotoGPやスーパーバイク世界選手権で培ったレーシングテクノロジーを融合した、スーパースポーツシリーズ「パニガーレ」が挙げられる。

しかし、その卓越した性能と美しいスタイリングで高い人気を誇る一方、前傾姿勢の強いライディングポジションやスポーツ走行に特化した設計のため、街乗りや観光主体のツーリング、ロングライドでは扱いにくさを感じる場面もある。

そこで今回は、ドゥカティらしいスポーティなデザインと走行性能を備えながら、日常使いからツーリングまで幅広く楽しめるスポーツネイキッド「モンスター」の新型モデルに注目した。

ドゥカティ・モンスターは、ブラッド・ピットやデビッド・ベッカム、ビヨンセなど、世界的なセレブにも愛されてきた。

ドゥカティ・モンスターは、ブラッド・ピットやデビッド・ベッカム、ビヨンセなど、世界的なセレブにも愛されてきた。

「モンスター」シリーズは、1992年に初代モデル「M900(モンスター900)」として誕生した。無駄を削ぎ落としたミニマルなスタイルに、むき出しのトレリスフレーム、そして当時のスーパーバイク譲りのエンジンを組み合わせた斬新なコンセプトは、多くのライダーを魅了。スポーツネイキッドというジャンルを切り開いた存在として、その名を確立した。

その後は、伝統的なスタイルを受け継ぎながら、「S4」「1000」「696」「796」「1100」「1200」「821」「797」などへと進化を重ね、2021年には現行型となる「モンスター937」が登場した。

ドゥカティジャパンのマッツ・リンドストレーム代表取締役社長が、5世代にわたるモンスターシリーズの進化を自ら説明した。

ドゥカティジャパンのマッツ・リンドストレーム代表取締役社長が、5世代にわたるモンスターシリーズの進化を自ら説明した。

新型「モンスター+」の進化ポイント

そして2026年、初代モンスターの誕生から34年、さらにドゥカティ創業100周年という節目の年に、新型「モンスター+」がデビューした。

近年のモンスターは大きな進化を遂げており、2021年登場のモンスター937では、長年の象徴だったトレリスフレームを廃止し、パニガーレV4譲りのアルミ製フロントフレームを採用。

さらに今回の新型では、これまで搭載してきた水冷L型ツイン「テスタストレッタ」に代わり、フラッグシップモデル「パニガーレV2」で採用された新開発のV2エンジンを搭載するなど、さらに進化している。

新開発の890cc V2ツインエンジンは、3000rpmで最大トルクの70%、4000〜10000rpmでは80%を発揮する幅広いパワーバンドが特徴。

新開発の890cc V2ツインエンジンは、3000rpmで最大トルクの70%、4000〜10000rpmでは80%を発揮する幅広いパワーバンドが特徴。

デザインも先代モデルから大きく進化した。フルLEDヘッドライトには、パニガーレV4へのオマージュとしてダブルCデザインを採用。近未来のロボットを思わせる、シャープでモダンなフロントマスクに仕上げられている。

ボディデザインは初代モンスターを現代的に再解釈。ヘッドライトを囲むように張り出した筋肉質な「バイソンバックタンク」、スマートなシングルシート、そして跳ね上げられたショートテールを組み合わせることで、世代を超えて受け継がれるモンスターらしい、シンプルながらも存在感のあるシルエットを実現している。

新型フルLEDヘッドライトを採用することで、フロントエンドがコンパクトになった。

新型フルLEDヘッドライトを採用することで、フロントエンドがコンパクトになった。

装備面では先進技術も充実。5インチTFTディスプレイは、デュアル昼夜モードやRoad/Road Pro Infoモードを備え、あらゆるシーンで優れた視認性を確保するほか、Ducati Multimedia Systemやターンバイターンナビゲーションにも対応する。

電子制御パッケージには、ライディングモードをはじめ、トラクションコントロール、ウイリーコントロール、エンジンブレーキコントロール、コーナリングABSを搭載。スポーツライディングから日常走行まで、幅広いシーンでライダーをスマートにサポートしてくれる。

先代モデルよりも16%大型化した5インチディスプレイを採用し、視認性や操作性が向上した。

先代モデルよりも16%大型化した5インチディスプレイを採用し、視認性や操作性が向上した。

軽い、乗りやすい、力強い!

実車を目の前にして、まず驚かされたのは、そのコンパクトな車体だ。

937ccエンジンを搭載するモデルでありながら、車格や取り回しの印象は400ccクラスと言われても納得できるほど。実際に跨ってみると、そのスリムさがより際立つ。

シェイプされたボディと775mmに抑えられたシート高のおかげで、平均的な体格の男性なら両足のかかとまでしっかり接地。小柄な男性や女性ライダーでも、不安を感じにくい足つき性を実現している。

しかし、エンジンを始動した瞬間、その印象は一変する。軽快さの中に迫力を秘めたV2サウンドが響き渡り、鼓動が体へと伝わってくる。コンパクトな車体とは裏腹に、その存在感はまさにドゥカティのモンスターそのもの。走りへの期待と同時に、自然と気持ちが引き締まった。

車両重量は175kgと軽量で、シート高も775mmと足つき性に優れる。スポーツネイキッドらしい扱いやすさと安定感が魅力だ。

車両重量は175kgと軽量で、シート高も775mmと足つき性に優れる。スポーツネイキッドらしい扱いやすさと安定感が魅力だ。

実際に走り出すと、コンパクトな車体にスーパースポーツ譲りのエンジンを搭載しているだけあり、力強い加速を味わえる。それでいて出力特性は非常にスムーズで扱いやすく、軽快なハンドリングと相まって、まるで車体が舞うようにコーナーを駆け抜けていく。

「発進後は4速のままコース(ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京)を周回できます」と聞き、さすがに大げさでは、と半信半疑だった。しかし試しに4速固定で走ってみると、その印象は一変。減速状態からの立ち上がりはもちろん、コーナリングや登坂でも豊かなトルクが余裕をもって車体を前へ押し出し、その実力を実感させられた。

また、以前のモデルで感じられた、加速時に少し気を遣うようなギクシャクした挙動は影を潜め、新開発エンジンの恩恵によって終始安心してアクセルを開けられる。ライディングポジションも自然で窮屈さはなく、ニーグリップしやすいタンク形状のおかげで車体との一体感も高い。

ドゥカティ モンスター+|Ducati Monster +

ドゥカティ モンスター+|Ducati Monster +

今回は4種類のライディングモードも試した。「ウェット」は出力特性が非常にマイルドで、トラクションコントロールも早めに介入するため、雨天時でも安心感が高い。「アーバン」は穏やかな特性でスロットル操作に対する反応も扱いやすく、市街地での走行に適している。

一方、「ロード」は快適性と力強さのバランスに優れ、ツーリングからワインディングまで幅広いシーンで扱いやすい万能モード。そして「スポーツ」は、スロットルを開けた瞬間から鋭いレスポンスとパワフルな加速を味わえ、高速道路やワインディングでモンスターの真価を存分に堪能できる。

シーンや路面状況に応じてキャラクターを大きく変えられるのは、このモデルならではの魅力だ。1台でさまざまな走りを楽しめるため、機会があれば、ぜひ各ライディングモードの違いを体感してほしい。

ドゥカティ モンスター+|Ducati Monster +

ドゥカティ モンスター+|Ducati Monster +

新型モンスター最大の魅力とは

新型「モンスター」は、街乗りからツーリング、スポーツライディングまで幅広いシーンに対応する懐の深さを備えた1台だ。それぞれのシチュエーションで異なる魅力を発揮し、ライダーに高い満足感を与えてくれる。

大型バイク初心者でも扱いやすい懐の深さを感じさせる一方で、アクセルを開ければドゥカティらしい獰猛さも顔をのぞかせる。その絶妙なバランスこそが、新型モンスター最大の魅力といえるだろう。ぜひ、この新しいモンスターとともに多彩なバイクライフを謳歌してほしい。

なお、日本仕様はメーターバイザーとシングルシートカウルを標準装備する上級グレード「モンスター+」のみを導入。ボディカラーは、ブランドを象徴する「ドゥカティ・レッド(税込169万円)」、レーシングレッドのホイールが映える「アイスバーグ・ホワイト(税込171万円)」、そしてスポーティな印象の「Sport(税込179万円:2026年秋頃発売予定)」の3色が設定される。

モンスター+「アイスバーグ・ホワイト」カラー

モンスター+「アイスバーグ・ホワイト」カラー

SPECIFICATIONS
ドゥカティ モンスター+|Ducati Monster +
ボディサイズ:未発表
ホイールベース:1492mm
シート高:775mm
車両重量:175kg
総排気量:890cc
エンジン:水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ
最高出力:81.6kW(111hp)/9000rpm
最大トルク:91.1Nm/7250rpm
燃料タンク容量:14L
変速機:6速リターン
タイヤサイズ(フロント/リア):120/70 ZR17/180/55 ZR17
税込価格:169万円~

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