ポルシェもサーブも手に入る? “アンダー500万円”で買える憧れのヘリテージカー5選!【オートモビルカウンシル2026】
4月に幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2026」。きらびやかな高級モデルが並ぶ会場で、あえて狙うのは“現実的に買える夢”。BMWやMG、ポルシェまで射程圏内に入るアンダー500万円のヘリテージカーを、モータージャーナリストの原アキラが発掘する!
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目次
高級ヘリテージカーが並ぶ中、アンダー500万円のクルマを見つけたい!
オートモービルカウンシル2026で販売されていた車両の中で、最高価格となっていたのは「デルタ クラシックス」(大阪府吹田市)が販売していた1964年式「ポルシェ904-8」。その名の通りリアに搭載するエンジンは、通常の2.0L4気筒から8気筒にスープアップされたモデルで、世界で2台という逸品。価格はなんと18億円だ。そしてその隣に並ぶ1967年式「ポルシェ910」は5億5000万円。
そんな高級ヘリテージカーが居並ぶ中で、果たして今年も500万円以下のモデルは見つかるのか。結果はいかに。
サーブ 900ターボ カブリオレ(1990年)
サーブ 900ターボ カブリオレ|Saab 900 Turbo Cabriolet(1990)
最初に見つけたのは、「エンスーの杜」(東京都港区)が販売していた1990年式の「サーブ900ターボ カブリオレ」。全長4,685mm、全幅1,695mmの使いやすいサイズのオープンボディが搭載するのは、16バルブの2.0L4気筒ターボエンジンで、155PSを発生。0-100km/h加速9秒、最高速度190km/hを誇った。
サーブ 900ターボ カブリオレ|Saab 900 Turbo Cabriolet(1990)
真紅のボディが眩しいこのモデルは、なんと264万円で販売中。
ボンネットだけが再塗装されているものの、全体の程度は素晴らしい。お店の近くにお住まいのご夫婦が所有していたワンオーナー車とのことで、奥様がお父様から誕生日のプレゼントとして買ってもらったのだという、ちょっと浮世離れした出自を持っている。
山梨に別荘をお持ちで、そこまでの高速の往復で主に使用されていたそう。そのためオドメーターは15万キロとちょっと伸びているが、本国(スウェーデン)では30万キロも当たり前の丈夫さがあるで、まだまだ問題なさそうだ。
サーブ 900ターボ カブリオレ|Saab 900 Turbo Cabriolet(1990)
業者から買い取って整備して売っているわけではなく、仲介という形態なので低価格で提供できているというが、とりあえずエアコンの効きをよくするためコンプレッサーと配管だけは交換済み(事後トラブルを避けるため)。
ブラックレザーのインテリアは丁寧に使われていた印象で、希少なクラシックターボのカブリオレは「すぐに売れてしまいそう」と担当者さん。本当に今、買って帰りたい、と思わせてくれた個体だった。
BMW E34型 540i(1994年)
ビー・エム・ダブリュー 5シリーズ 540i(E34)|BMW 5Series 540i(1994)
2台目は、同じく「エンスーの杜」が販売していた1994年式のBMW 540i(E34型)。
全長4,720mm、全幅1,750mmの5シリーズセダンボディは、現代の3シリーズ並みの使いやすいサイズ感で、その長い鼻先には286PS、400Nmを発生する排気量4.0LのV型8気筒32バルブエンジンを搭載。6.2km/Lという燃費は現代の基準では相当厳しい数値だが、80Lのハイオクガソリンを飲み込んでロングドライブでも真価を発揮するはずだ。
ビー・エム・ダブリュー 5シリーズ 540i(E34)|BMW 5Series 540i(1994)
ビー・エム・ダブリュー 5シリーズ 540i(E34)|BMW 5Series 540i(1994)
259万円で販売中のこのモデルは法人名義だったもので、ふんだんにお金をかけて維持・整備されてきたという経歴を持つ。
そして「大排気量のV8エンジンでとっても速い」と担当者さん。当時の3シリーズだとちょっと小さすぎるし、アルピナだとちょっと高すぎるし、というところで、程度の良い5シリーズは狙い目なのだとか。弁護士の方とか、肩書のある方とか、ワングレード上の方が多く使用していたという5シリーズ。
この個体は東京登録で、白に近い淡いグレーっぽいレザーと明るいウッドを組み合わせた洒落たインテリアは、六本木あたりに女性を迎えにいくために使われていたのかも、と想像が膨らむ。最近のBMWは顔がいかつすぎて、とお思いの方、いかがでしょうか。
ポルシェ 924S(1987年)
ポルシェ 924S|Porsche 924 S(1987)
自動車関連商品販売店として出店していた「DUPRO」(埼玉県所沢市)ブースに置かれていたのが、1987年式の「ポルシェ924S」だ。924といえば、914の後継として1975年に発売されたモデルで、立ち位置としては914同様911より下位の、手に入れやすい価格帯に設定されていた。
ちなみに当時の新車プライスリストを見ると、911が800万円〜900万円台だったのに対して、924は400万円台が主力だった。
開発ではコスト削減のためVW・アウディと部品の共有化を徹底して行うとともに、実用性を考慮してオーソドックスなFRレイアウトを採用。エンジンはアウディ100のものを流用(SOHC2.0L4気筒、欧州仕様125P、日本仕様100PS)するなどしたため、口の悪い人たちからは「本当のポルシェではない」と揶揄されることがあったときく。
ポルシェ 924S|Porsche 924 S(1987)
ポルシェ 924S|Porsche 924 S(1987)
ブースに置かれていたのは1987年式の924S。こちらは924の進化モデルとして4年のブランクの後1985年(日本では1987年)に再デビューしたもので、上位モデルの944が搭載していたポルシェ製M44型2.5Lエンジン(150PS)を搭載しており、トランスミッションは5MTと3ATが選択できた。
シックなブルーグレイのボディを持つ展示車は3ATモデルで、担当者によると「販売することになれば450万円〜になりそう」とのこと。内外装の状態は良好で、純正ホイールも綺麗に仕上げてある。ボンネットを開けるとPORSCHEの大きなロゴが入ったエンジンヘッドが目に入るので、オーナーになればちょっと自慢の種になるに違いない。
MG MG-B GT(1970年)
エムジー MG-B GT|MG MG-B GT(1970)
ガレージイガラシ(埼玉県さいたま市)が販売していたのは、1970年式の「MG-B GT」。英国MGの主力車種だった小型オープンスポーツカーMG-Aの後継としてボディをモノコック化するなどで近代化したのがMG-Bで、1962年の登場から1980年までの長きにわたって生産が続けられた大ヒットモデルだ。
エムジー MG-B GT|MG MG-B GT(1970)
ブースに置かれていたのは、イタリアのカロッツェリア・ピニンファリーナがデザインしたファストバックルーフとリアハッチバックを装着した「MG-B GT」モデルで、1970年に製造されたもの。
ボディサイズは全長3,890mm、全幅1,520mm、全高1,250mmとコンパクトで、フロントには直列4気筒OHVの1.8Lエンジンを搭載する。GTモデルはトータルで4万6645台が製造されているが、本モデルのような右ハンドルAT車(3速AT)はわずか1285台しか製造されなかった希少モデルとなる。
エムジー MG-B GT|MG MG-B GT(1970)
紹介する個体はボディカラーのプリムローズ・イエローがファストバックスタイルにマッチしており、インテリアではシートは張り替え済み。
担当者によると、熱対策として電動ファンが追加されており、またオドメーターが動かなくなったため前オーナーによってメーター交換がなされている。交換したメーターも保管されているため、実走行距離は現在のものにそれをプラスしたものになるそうだ。価格は480万円。手に入れれば、すぐに英国紳士になれるはず?
VW ゴルフGTI-16Vファイア&アイス(1991年)
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16Vファイア&アイス|Volkswagen Golf GTI 16V Fire And Ice(1991)
ここに行けば必ず500万円以下の車が見つかるはず、と訪れたのが、本イベントの常連であるゴルフII専門店のスピニングガレージ(神奈川県相模原市)だ。
毎年ゴルフIIのノーマルモデルやGTI、シンクロ、カブリオクラシック(ゴルフ1)など程度の良い個体を持ってきていて、さて今年は、と思って行ってみると、そこには2台のGTIが並べられていた。今年2026年がGTI誕生50周年となる年だから、と田中代表。
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16Vファイア&アイス|Volkswagen Golf GTI 16V Fire And Ice(1991)
1台目の「GTI-16Vファイア&アイス」は1991年に登場したGTIの最終モデルで、同名の映画の公開を記念してわずか20台だけが販売された希少な限定車だ。
当時と同じカプリグリーンメタリックで全塗装したほか、300万円近くを要して各部をリフレッシュ。太いCピラーに装着したファイア&アイスのステッカーロゴも新品同様。価格は500万円を超えて599万8000円となっていた。
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16V|Volkswagen Golf GTI 16V(1990)
もう1台のガンメタ2ドア「GTI-16V」は、ベースとなったボディに新たなエンジンを搭載し、機関係などをメインに500万円以上をかけてほぼ全てに新品パーツを使用して完璧に仕上げた逸品。
担当した小磯メカらが、熱心に工場で作業に取り組んでいる光景が目に浮かぶ。価格は799万8000円と今回の企画を大きく超えてしまうけれども、とりあえずのご紹介とした。
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 16V|Volkswagen Golf GTI 16V(1990)
田中代表によると、「今、手に入れることができる新品パーツを使用して完璧に仕上げても、これ以上の価格にはならないことをお伝えしたくて、この2台を持ってきました」という。
ゴルフIIの価格がバブルにならないよう常に注視しながら、なるべく適正価格で提供できるようにしたいという“ゴルフII”大好きの気持ちが現れた今年のブースだった。相模原にあるお店を訪れたら、今回のテーマである500万円以下のゴルフもたくさん見つかるそうだ。
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