これが50万円以下だと!? 安くて楽しい、走りのいい中古車5選――ちょっとイケてるマイカー選び #01
「50万円以下はボロばかり」……そんな常識は、もう古い。中古車市場には“価格と性能のバグ”が起きている隠れた名車がある? プロの中古車ハンターが、独自の目利きで5台を厳選。安いのに楽しい、そんな「走りの桃源郷」へご案内します。さて、あなたの心を撃ち抜くのはどの1台?
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目次
アンダー50万円の中古車探しに必要な条件とは?
2026年度に入り、いわゆる新生活が始まった若人諸君は多いと思う。そして新生活を始めるエリアにもよるだろうが、これを機に、人生初のクルマを買おうと考えている諸君も少なくないはずだ。
貴君の親御さんが大富豪である場合は、息子または娘の初めてのクルマとして「レクサス LBX」あたりを買い与えるケースもあるのだろう。ちなみにレクサス LBXの新車価格は420万円~である。
だが一般的にはU-50、すなわち総額50万円以下ぐらいの中古車を「人生初のクルマ」として、アルバイトをするなり親に援助してもらうなりして入手するケースのほうが多いはずだ。思い起こしてみれば筆者がウン十年前に初めて買ったクルマも、総額48万円のマツダ ファミリアだった。なかなか良き中古車であった。
とはいえ、ウン十年前とは時代も貨幣価値もまったく異なる今、総額50万円以下の予算で「マトモな中古車」は買えるのだろうか?
当企画でオススメするクルマが10台近く買えてしまう価格帯のレクサス LBX。
結論から申し上げると、買える。
例えば、超実用的な軽自動車の下級グレードであれば、2021年式で走行5万km程度のそれを総額49万円ぐらいで見つけることができる。2021年式といえばせいぜい5年落ちであり、ジャパンの優秀な軽自動車が5年・5万km程度でズタボロになるとはほぼ考えられない。そのため、これらは「マトモに走る中古車である」と推定できる。
だが「マトモな中古車」とは、「マトモに走る中古車」と必ずしもイコールではない。
いやもちろん、ちゃんと走れることは「マトモな中古車」における非常に重要な要素ではある。だが人がパンのみにて生くるわけではないのと同様に、クルマも「走ればそれでいい」というわけでもないのだ。
アンダー50万円で買える中古車にどのような選択肢があるのか、一度は中古車販売店へ足を運んで確かめてみよう。(c)stocksolutions – stock.adobe.com
せっかくカネを投じてクルマを買うのであれば、自分的にグッとくる「ビジュアルの良さ」は絶対に必要であり、ただ走るだけではなく「なんだかちょっといいフィールの走り」も感じさせてくれないことには、いろいろ残念に思ってしまう。
そのほかに「安全性」やら「燃費性能」などもあるわけだが、まぁアンダー50万円程度の予算であれもこれもと求めるのは少々難しいし、ワガママな要求でもある。現実問題としては下記3点のみにフォーカスして検討するのが、この場合は得策となるだろう。
【アンダー50万円級中古車に必要な条件】
1. マトモに走る(しょっちゅう壊れたりエンストしたりしない)
2. デザインがイイ(周囲の評価ではなく、自分が「イイ!」と思えるかどうか)
3. 運転そのものも楽しめる車種である
これら3つの条件をある程度満たし、なおかつ2026年5月上旬現在で、総額50万円以下の予算で狙うことが可能なのは以下の3車種だ。
日産 マイクラC+C(絶版) 中古車平均相場:58万円
日産 マイクラC+C|Nissan Micra C+C
先代の日産 マーチ(欧州名マイクラ)にグラスルーフの電動ハードトップを乗せたオープンモデル。製造は日本ではなく、英国サンダーランドにある日産モーター・マニュファクチャリングUK(NMUK)工場で行われていた。
パワーユニットは、日本仕様の先代マーチより排気量が多い1.6L直4で、サスペンションも欧州向けのセッティングであったため、日本仕様のようなふわふわ系ではなく(あれはあれでイイのだが)、かっちりめのスポーティ系。そして何より「U-50万円でありながらオープンエアが楽しめる!」というのも非常にナイスなポイントだ。
平均価格は正直50万円をちょっと超えてしまうのだが(2026年5月上旬現在で約58万円)、予算をちょいと足してでも検討してみる価値はある。
マツダ デミオ(3代目) 中古車平均相場:34.2万円
マツダ デミオ(3代目)
現在販売されている「MAZDA 2」の先代モデルにあたる、マツダのコンパクトハッチバック。当時のマツダデザインを統括していた前田育男氏(現・シニアフェロー)によるエクステリアデザインは、シンプルにしてビューティフル。特にマイナーチェンジ前の世代(2007年7月~2011年5月)は大々々傑作といえる。
そして3代目デミオは走りも秀逸。パワーユニットは1.3Lまたは1.5Lの割と普通なガソリンエンジンだが、軽量なボディがもたらす軽快で素直な走りは、ただスーパーマーケットなどまで運転するだけでも十分以上に楽しめる仕上がりだ。
2026年5月上旬現在の中古車平均価格がせいぜい約34万円なので、総額48万円も出せば、まずまず好条件な13Cまたは1.5スポルトを見つけることが可能。もしもAT限定免許ではないのなら、いっそのことMT車を選び、「MT車をスムーズに運転できる若者」というレアな存在を目指してみるのも面白いはずだ。
スバル インプレッサ スポーツ(初代) 中古車平均相場:63.5万円
スバル インプレッサ スポーツ(初代)
スバルが2011年12月から2016年9月まで販売していた地味な5ドアハッチバック。デザイン的には地味だが(キャラクター的にも)、中身は最高だ。真っすぐ走るにしてもカーブを曲がるにしても、とにかくドライバーがイメージしたとおりにクルマが動いてくれるのである。
欲をいえばコレの次の世代(2016年10月~2023年4月)のほうが、よりナイスな車台を使っているためさらにイイのだが、そちらはあいにく平均価格約125万円で、最安の類でも総額70万円ぐらい。ここはひとつ「初代の走りも十分イイから」というニュアンスで、割り切って選びたい。
パワーユニットは水平対向4気筒の1.6Lまたは2Lで、駆動方式はフルタイム4WDまたはFF。排気量に関しては無理に2Lを選ぶ必要はなく(選んでもOKだが)、1.6Lでもぜんぜん十分。駆動方式はフルタイム4WDがおすすめだが、雪道などを走らないのであれば、FFでも特に問題はない。
スズキとVWのオススメ車種はいかが?
この3車種のほかにも、先代というのか先々代と呼ぶべきかちょっとわからないが、とにかく2011年11月から2016年11月まで販売されたスズキ スイフトスポーツも、正直50万円を少し超える予算感にはなるが超オススメ。
スズキ スイフトスポーツ|Suzuki Swift Sport
輸入車でもOKであるならば、フォルクスワーゲン ザ・ビートルの前期型を50万円前後で探してみるのも悪くないだろう。
今回挙げた3+2車種は、筆者の偏った嗜好によりチョイスされたという側面も大きいが、いずれにせよ「自分のクルマ」は、人生や毎日の生活をきわめて自由にしてくれる。
筆者の車種チョイスを鵜呑みにする必要はないが、「自分のクルマがある生活は本当にいいものですよ!」という意見だけは鵜呑みにしていただき、ぜひともご自身なりの素敵な一台を見つけていただけたならば幸いだ。
フォルクスワーゲン ザ・ビートル|Volkswagen The Beetle




