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最終更新日:2022.02.27 公開日:2022.02.27

長崎道から対面通行区間がなくなる!3月17日から九州横断道・長崎大分線が全線4車線化

E34 長崎自動車道の長崎IC~長崎芒塚IC間が2022年3月17日に4車線化。これで、長崎道を含むE34 九州横断道・長崎大分線全線が4車線になる。4車線化のメリットも含めて紹介。

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最後に残った4kmも4車線に。対面通行区間を一掃

© naka – stock.adobe.com

 E34 九州横断道・長崎大分線は、大分県大分市と長崎県長崎市の間、九州北部の東西257kmを結ぶ高速道路だ。すでにほぼ全線が4車線化されているものの、わずか3km、E34 長崎自動車道の長崎IC~長崎芒塚IC間が唯一暫定2車線区間として残っていた。この区間が317日(木)10時に開通し長崎車が全線4車線化、長崎道を含む九州横断道・長崎大分線も全線で4車線となる。

2022年3月17日に4車線化工事が完成する、E34 長崎道・長崎IC~長崎芒塚IC区間図 出典=NEXCO西日本

 長崎道に限らず、今も全国で4車線化の工事が行われているが、そのメリットはどこにあるのだろうか。 

 まずは交通事故に対する安全性の向上だ。少し古い資料にはなるが、暫定2車線の高速道路における死亡事故率は、4車線以上の高速道路に比べて約2倍と高い。これは、対面通行の場合対向車線への飛び出しによる交通事故が多くなるためで、4車線化により中央分離帯が設置されることで、死亡事故の減少が期待できる。

一般道と高速道路における死傷事故・死亡事故率(2013年) 出典NEXCO西日本

 また、自然災害に対する強靭さも、暫定2車線よりは、4車線以上の方が有利なことはいうまでもない。4車線なら被災した側の車線で復旧工事を行いながら、反対車線を対面通行運用するなどして、完全な通行遮断状態も防ぐことができる。

暫定2車線区間と4車線区間の復旧作業イメージ 出典=NEXCO西日本

 交通事故や災害によつ通行止めの可能性を低くできるということは、緊急搬送にもメリットが大きい。たとえば長崎道を利用しての救急搬送は年々増加しており、2019年度には2012年度の約2倍の搬送実績となった。一刻を争う救急搬送において、通行止めの可能性があることは大きなリスクである。

E34 長崎道を利用しての救急搬送実績件数(2012年度~2019年度) 出典=NEXCO西日本

 高速道路での輸送がスムースになれば、そこを利用する高速バス利用者等にもメリットがある。JR長崎駅と長崎空港間の高速バスは、2010年度から2019年度の間に利用者が約14万人増加した。自動車による直接の道路利用者にもメリットがあるわけだ。

JR長崎駅~長崎空港間の高速バス利用状況(2010年度~2019年度) 出典=NEXCO西日本

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