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最終更新日:2022.09.05 公開日:2022.09.05

キャンピングカートレンド最前線 Vol.3:多様化するキャンピングカー ~アソモビ2022 レポート~

キャンピングカーは400万円~700万円が最も売れているらしいが、その他の価格帯も負けずに人気を集めてきている。ユーザーのニーズはどのように多様化しているのか、キャンピングカーイベントで注目を集めていた車両を紹介していこう。

文=くるくら編集部

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キャンピングカーの購入価格帯にも注目

 一般社団法人日本RV協会(JRVA)2022年の3月にキャンピングカーユーザーに対してアンケート調査を行い、キャンピングカーの購入価格のボリュームゾーンは400500万円台が全体の26.3%で最多の結果となった。次点で600700万円台が21.5%、800900万円台と続いている。

資料=JRVA「キャンピングカー白書2022」より引用。「くるま旅クラブ」会員2036人の回答結果。

 8月に幕張メッセで開催されたクルマ×アソビの祭典「アソモビ」のレポートVol.3となる今回は、キャンピングカーを紹介。この記事ではキャンピングカーの中でも低価格帯といえる200~300万円台で購入可能な車両や、800万円台で買える車両も登場する。

 キャンピングカーに興味がある人や、他のキャンピングカーと差を付けたい人は、この記事に加えてVol.1~番外編に登場するキャンピングカーと比較しつつ、おおよその車両価格の感覚として参考にしてもらえれば幸いだ。

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左右2台のキャビネットで快適な車中泊を

 車中泊やアウトドア、防災用品を通信販売している「JPNオンライン」からは、自社ブランド「直流家」より「クルージングキャビネット」が出展。エブリイやハイゼットなどのキャビンの両側に電源、作業机、収納、照明、換気機能を備えたスタンダードセット(17系エブリイ用、価格22万8800円)の棚を置くことで、車中泊やテレワークなど多目的に使える車両に変身。別売りのマットレスを使用すれば、一歩も動かずに寝食をこなせる空間が完成する。一人暮らしのこたつ生活や、秘密基地が好きだという人に響く仕様ではないだろうか。

左側のキャビネットには別売でシンクとシャワーが使えるウォータークルーキャビネットを追加することができる。

自作用シェルを載せて、いざ、DIY!

 軽トラックの荷台にシンプルなキャンパーシェル「HAKO」を載せて、内装を自分好みにカスタムしていくスタイルにも注目。このシェルはインテリアがないスケルトン状態なので、DIYが前提のモデルだ。

 シェルの外観はホワイトとブラックの2色で、内装は無垢と断熱材&内張り付きモデルから選択が可能。無垢の状態は価格が902000円で、断熱材や100Vコンセントに照明配線が付いたモデルなら価格は1177000円。ちなみにこちらの展示車両はダイハツ ハイゼット エクストラに対してフロントガードの追加と2センチのリフトアップに、「HAKO」の車両固定用のサポートアームが付き、合計3037100円で購入が可能だ。

写真は「HAKO」の内装見本をバックドア側から撮影したもの。

次ページでは、
軽なのに多機能なキャンピングカーを紹介!

コスパ最強の軽キャブコン!

 キャンピングカーの製造と販売を行う愛知県の「Moon Star Export」からは、ダイハツ ハイゼットをカスタムしたキャンピングカー「JP STAR HAPPY1+」が出展。このキャンピングカーは標準装備がとにかく豪華だ。大人2名が寝られる引出し式バンクベッド、収納、遮光ブラインドと網戸、テーブル、ソファ、キッチンスペースに、外部にシャワー、ゴミ収納スペース、サイドオーニングと、軽キャブコンクラスからは想像できないほど充実した仕様で、価格が360万円だというから驚く。

テレビモニター、電子レンジ、冷蔵庫、エアコンなどはオプションで追加できる。車内は消費電力を抑えた間接照明と、明るいダウンライトが別途、設置されている。

外部シャワーなら汚れも外で落とせる。また、自宅のコンセントやキャンプ場にもコンセントがあれば、外部充電が可能に。車内には12V電圧を100Vに変換できるインバータを搭載。写真=Moon Star Export

テーブルを外し、ソファークッションと収納を組み合わせることで、広々としたベッドになる。

オフロード系キャンピングカー

 特殊車両を製造・販売する「日本特殊ボディー(NTB)」からは、いすゞのBe-camをベースとしたキャンピングカー「EXPEDITION EAGLE(エクスペディション イーグル)が出展。冒険者の意味を持つこのモデルは、災害復興支援団体との共同開発によって誕生し、高い走破性を持つことで、有事の際にも活躍できるキャンピングカーだ。

 高い走破性の秘密は、リヤダブルタイヤと強力なブレーキを備えるキャンピングカー専用シャシーのBe-camを採用したことと、シャシーとシェルを分割したことで、車両のねじれる範囲を大きく確保したことだ。タイヤの設置位置も工夫しており、前後左右が不揃いに隆起している悪路でも走行することが可能となっている。

写真=日本特殊ボディー

 エントランスのすぐ左手にキッチンスペースがあり、冷蔵庫や電子レンジにIHコンロがセットされている。室内はしっかりとした空調やトイレも完備され、快適そのもの。車両価格は2WD895万円で、4WD945万円。

就寝時は電動稼働式のベッドを降ろすことで、上段2名、下段2名の計4人で就寝することが可能。

まとめ

 キャンピングカーの多様化で、ソロ車中泊やDIYキャンパーというジャンルは低価格帯のキャンピングカーの人気を底上げしている。そして同時に、買い替え時に800~900万円台や1000~1500万円台の、より装備が充実した高価格帯の購入者も増えているようだ(※)。レンタルやサブスクリプションサービスが近頃充実してきたので、自分好みのキャンピングカーを探してみてはどうだろうか。

 当サイトでも車中泊生活を送るエッセイ漫画を掲載しているので、軽キャンパースタイルに興味がある人は参考にしてみてほしい。
車中泊漫画家・井上いちろうが喰らう 高速道路SA・PAグルメ旅!

※JRVA「キャンピングカー白書」参照

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