2022年08月29日 12:30 掲載

クルマ キャンピングカートレンド最前線 Vol.2:隆盛なるルーフテント ~アソモビ2022 レポート~

ここ数年、キャンピングカーのイベントで最も見かけるようになったアイテムが「ルーフテント」だ。その名の通り、車上のルーフキャリアに搭載することで、手軽に車上泊ができる「キャンピングカー」仕様になるのが大きな魅力だ。車と遊びの祭典「アソモビ2022」で見つけた、さまざまなルーフテントスタイルを、紹介しよう。

文・写真=くるくら編集部

ルーフテントの魅力と日本独自の進化

もともとオーバーランド(車で大自然を長距離旅するスタイル)向けに開発されたルーフテント。SUVとの組み合わせが最もオーソドックスなスタイルと言える。

 ルーフテント搭載のキャンピングカーをアソモビ2022の会場内でも最も多く見かけたが、まずはルーフテントの魅力と注意点からおさらいしよう。

写真=iKamper Japan

■ルーフテントの魅力

・取り付けるだけで「キャンピングカー」の仲間入り。
・導入コストがキャンピングカーより手ごろ。(ルーフテント:およそ15万~60万円、キャンピングカー:およそ200万円~数千万円。)
・テント泊と同様のアウトドア感に、樹上にいるかのような浮遊感と景観を得られる。
・地面でのテント設営と比べて、簡単にセットできるモデルが多い。
・車中泊と比べて、車内のスペースを広く多目的に使える。
・車上のテントで過ごすので、車内をカーテンなどで遮断する必要がない。
・シェル型、タワー型、ルーフトップ型、電動式など、種類やサイズも豊富。
・拡張オプションが豊富で、車用タープ(サイドオーニング)との相性も良い。

■事前に認識しておきたいこと

・重量と存在感があるため、使用頻度が低いと乗用車としては邪魔に感じやすい。
・使用頻度が低いと紫外線などにより劣化が早まるため、メンテナンスが必須。
・車中泊に比べ、強風や悪天候に弱い。
・車中泊に比べ、防犯などの安全面は劣る。
・急勾配な梯子(ラダー)を昇降する必要がある。
・車の積載量や高さ制限に加え、車の屋根の形状や耐荷重などの相性がある。
SAPAや道の駅では駐車枠の白線内に納まっても車上泊が禁止されている場合がある。

 このように、メリットとデメリットは当然あるものの、キャンピングカーに憧れているがイマイチ踏み切れない人にとっては、今ある車で試せる利点がルーフテントにはある。

 そして、ルーフテントの登場により、日本では軽クラスの車が次々と多目的なキャンピングカーに進化を遂げ、さらに最近では「どんな車であろうがルーフテントを載せてキャンピングカーにする」という流れにまで発展している。

 それは、例えば軽トラックや曲線の屋根を持つ車のように、そのままではルーフテントを搭載できない車に対しても工夫して載せてしまうということであり、実際にそれを実現させたメーカーがいくつも存在するのだ。そんな逞しいメーカーも入り混じった、ルーフテントを搭載したキャンピングカーを紹介していこう。

軽トラック×ルーフテント⁉

 軽トラックをキャンピングカーにカスタムする場合、写真のようなシルエットの、シェル(居住空間)を荷台に載せた「軽トラキャン」や、車体の構造から改装した「軽キャブコン」をイメージする人が多いのではないだろうか。そもそも軽トラックの屋根面積ではルーフテントを搭載するのは困難な話である。

 しかし、兵庫県姫路市にある板金加工会社WACHSTUM(ヴァクストゥン)は、軽トラックの荷台にフレームを載せることで、この問題を解消。「大切な車を傷つけずカスタムできればもっと楽しくなるのに!」という想いから、軽トラックの板金に穴をあけずに装着できるラックフレーム「RacKtra(ラクトラ)」を開発。耐荷重は約700kgを確保しており、すべてのパーツをボルトで固定できるので、自分で着脱することも可能だ。RacKtraはスバル サンバーS500Jや、スズキ キャリィDA16Tをはじめ、多くの軽トラックに対応している。これはキャンピングカーを自作するDIYキャンパーにとっても興味深い商品ではないだろうか。

(写真左)ラックフレームが一式揃ったセットは価格266200円~。(写真右)鍵付きで、左右の扉が開き、スライドさせて中身を取り出せるラクトラボックスMは価格203500円。中に水が入らないので、着替えや焚き火用の薪などを入れるのにも便利だ。写真=WACHSTUM

 イベント会場には、実際にRacKtraにルーフテントを搭載した姿も展示されていた。このルーフテントはiKAMPER(アイキャンパー)というブランド製。iKAMPERは世界46か国で販売されており、品質の高さにこだわった韓国創業のハイブランドだ。超高密度のポリコットン生地は撥水機能や通気性も素晴らしく、サラサラとした気持ち良い肌触り。ルーフテントは雨風や紫外線にさらされ、外側のシェル部分と生地への負担が大きいため、材質や構造はよく確認しておいた方が良い。

 このモデルは「X-Cover2.0」と言い、天板を180度展開することで床面積が増えるソフトシェル型だ。前室や横窓にもフレームが仕込まれ、しっかりとテンションが張られた状態を保つので、撥水機能がしっかり働き、風でのバタつきも少ない。34名で寝られて、3分で設営と収納が可能。価格は495000円。 (写真左)設置した状態で梯子の段が水平になっているのが伝わるだろうか。他社製のルーフテントは設置した際に段が水平ではない仕様も多く、靴を脱いだ状態で昇降した際の足裏への負担差は歴然。(写真右)別売りのステップカバーを装着すれば、昇降時のストレスはさらに減る。

 また、iKAMPERの正規代理店「エムクライム」から聞けた話では、キャンプに行く頻度が月1~2回程度ならば、無理せず20万円くらいのルーフテントでも充分で、年間で数十回もキャンプに行く人には、長く使えるiKAMPER のようなハイエンド向けが良いというアドバイスをもらった。

 こちらは同じくiKAMPERより、シェルをパカッと開いて1分でセットできる2人用ハードシェルルーフトップテント「Skycamp3.0」。価格は627000円。

(写真左)Skycamp3.0のテント内イメージ。(写真右)6.4cmの厚みがあり、結露も防止してくれるマットレス。写真=iKamper Japan

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