虎ノ門ヒルズ駅の開業は6月6日。新乗換駅の設定で運賃が低減。

虎ノ門ヒルズ駅は6月6日に開業

日比谷線13000系車両。　出典：東京メトロ

虎ノ門ヒルズ駅のナンバリングは「H06」となり、以降の霞ケ関駅～北千住駅の番号がひとつずつプラスとなる。　出典：東京メトロ

　虎ノ門ヒルズ駅は、東京メトロ日比谷線の霞ケ関駅から約800m、神谷町駅から約500m。国道1号（桜田通り）と環状第2号線の交差点付近に設置される駅。6月6日に開業予定で1964年に日比谷線が全線開業して以来、56年ぶりに誕生する新駅である。

虎ノ門ヒルズ駅のホーム駅構内立面図。　出典：東京メトロ

虎ノ門ヒルズ駅周辺地図。黄色で示した部分に地下通路が整備される。　出典：東京メトロ

　ホームは線路を挟んだ相対式で地下1階に設置。各ホームに地上出入り口が1か所ずつ設けられる。中目黒方面行きホームは地下歩行者通路と接続しており、「虎ノ門ヒルズ森タワー」や1月に竣工した「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」、再開発が進む「虎ノ門ヒルズステーションタワー（仮称）」とも直結する予定。

　虎ノ門ヒルズビジネスタワー1階には、臨海部と都心を結ぶBRT（高速バス輸送システム）などの発着地となるバスターミナルが設置されており、運行が開始されると虎ノ門エリアの重要な交通拠点となる。

虎ノ門ヒルズ駅開業に伴い、新乗換駅を設定

虎ノ門駅～虎ノ門ヒルズ駅間の乗換ルート。　出典：東京メトロ

　この地下歩行者通路は、銀座線虎ノ門駅とも接続していて、虎ノ門ヒルズ駅の開業と同時に、虎ノ門駅～虎ノ門ヒルズ駅間は新たに乗換駅として設定される。乗換距離は、地下歩行者通路で約450ｍ、地上（一般道路）では約400ｍである。

新乗換駅設定の前後における新橋駅～広尾駅の運賃と所要時間の比較。　出典：東京メトロ

　東京メトロによると、虎ノ門駅～虎ノ門ヒルズ駅が乗換駅に設定されることで、一部区間において運賃低減と所要時間の短縮になるという。

　例えば、銀座線新橋駅から広尾駅に向かう場合、従来までは銀座駅乗換で運賃199円、所要時間は18分だった。これが虎ノ門駅～虎ノ門ヒルズ駅間が乗換駅になると運賃は168円、所要時間は約14分。運賃は31円安く、所要時間は4分短くなる。

銀座駅～銀座一丁目駅も乗換駅に設定

銀座駅～銀座一丁目駅間の乗換ルート。　出典：東京メトロ

　あわせて利用者からの要望の多かった、銀座駅～銀座一丁目駅間も新たに乗換駅に設定される。銀座駅～銀座一丁目駅間が乗換駅に設定されることで、有楽町線への乗換運賃の低減と所要時間の短縮になる。

新乗換駅設定の前後における新橋駅～辰巳駅の運賃と所要時間の比較。　出典：東京メトロ

　例えば、銀座線新橋駅から辰巳駅に向かう場合、従来までは築地駅で一度下車して、新富町駅に乗り換える必要があり、運賃は199円、所要時間は28分だった。これが銀座駅～銀座一丁目駅間が乗換駅になると、運賃は168円、所要時間は約14分。運賃は31円安く、所要時間は14分短くなる。

改札外乗換時間を60分に延長

改札外乗換の時間が60分に延長される。　出典：東京メトロ

　さらに、一旦改札口を出場してから乗り換えをする「改札外乗換」の所要時間も従来の30分から60分に延長される。乗り換えの改札同士が離れていると、状況によっては少し急がなければならない区間もあったが、以前よりも時間にゆとりをもって乗り換えをすることが可能となる。改札外乗換の対象駅は以下の通り。

【東京メトロの改札外乗換駅と路線】
上野駅：銀座線と日比谷線
上野広小路駅～仲御徒町駅：銀座線と日比谷線
三越前駅：銀座線と半蔵門線
渋谷駅：銀座線と副都心線
池袋駅：丸ノ内線と副都心線、丸の内線・副都心線と有楽町線
淡路町駅～新御茶ノ水駅：丸ノ内線と千代田線
新宿三丁目駅：丸ノ内線と副都心線
日比谷駅～有楽町駅：日比谷線・千代田線と有楽町線
虎ノ門駅～虎ノ門ヒルズ駅：銀座線と日比谷線
大手町駅：丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線
飯田橋駅：東西線と有楽町線・南北線
人形町駅～水天宮前駅：日比谷線と半蔵門線
築地駅～新富町駅：日比谷線と有楽町線
銀座駅～銀座一丁目駅：銀座線・丸ノ内線・日比谷線と有楽町線
※銀座駅構内の銀座線・丸ノ内線・日比谷線の相互乗換は、従来通りの改札内乗換のみ。

　　東京メトロによると、虎ノ門ヒルズ駅の開業に伴う日比谷線のダイヤ改正は6月6日に実施。ダイヤ改正後、公式ホームページにて乗換経路や各駅の時刻表が確認できるようになるという。