新型アウディQ3に初試乗! クルマ好きの初心者がSUVで知ったアウディの実力【カナイメグの試乗レビュー】
シビック タイプRを愛車に持つ、クルマ好きのカナイメグがアウディのSUV試乗に初挑戦! 選んだのは新型Q3。走りや乗り心地はもちろん、運転する人の安心感を支える先進技術にも注目。SUV初心者の目線で、その実力を探ってみた。
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目次
タイプRオーナーが初めてのSUVに挑戦
わたしはカナイメグ。クルマに本格的に乗るようになって、まだ間もないひよっこだ。愛車は、購入して1年も経っていないホンダ・シビック タイプR(FL5)。いまはクルマについて、一生懸命勉強している最中である。
とはいえ、乗り物そのものが初めてというわけでもない。もともとはオートバイ乗りで、バイク歴は5年。いまは大型バイクを2台所有し、袖ヶ浦フォレストレースウェイもよく走っている。その延長で四輪にも興味が湧き、最初の一台に選んだのがタイプRだった。いまは同じ袖ヶ浦で、少しずつサーキット走行の修行中だ。
ただ、愛車以外の四輪車に乗った経験はまだ少なく、SUVを本格的に運転するのも今回がほぼ初めてだ。そんなわたしが今回、フルモデルチェンジしたばかりの新型アウディQ3の試乗会に参加した。ひとりのクルマ好きとして感じたことを、SUV初心者の目線からお届けしたい。ぜひ最後までお読みください。
新型アウディQ3とは、どんなクルマ?
八角形のシングルフレームグリルとシャープなラインが、新型Audi Q3の精悍な表情を演出。初代quattroを彷彿とさせるブリスターフェンダーも、力強いスタンスを印象づける。
新型Q3のボディサイズは全長4530mm×全幅1860mm×全高1610mm。ワイド&ローを強調した筋肉質なプロポーションが、SUVらしい力強さと洗練された存在感を際立たせる。
リヤには、左右のライトをつなぐ細いLEDライトストリップと、イルミネーテッドAudi ringsを採用。すっきりとしたデザインのなかに、先進性を感じさせるディテールが光る。
新型Q3は、2026年5月19日に日本で発売された3代目モデル。日本では約6年ぶりのフルモデルチェンジとなる。ボディタイプは、SUVらしい佇まいの「Q3」と、クーペのような流麗なルーフラインを持つ「Q3スポーツバック」の2種類だ。
パワートレインは、1.5Lターボにマイルドハイブリッドを組み合わせた150PSの前輪駆動(FF)モデル「TFSI 110kW」と、2.0Lターボで204PSを発揮する四輪駆動モデル「TFSIクワトロ 150kW」という2本立てで、価格は550万円から。
さらに今回は、これまでアウディの上級モデルを中心に使われてきた2バルブ式の電子制御ダンパーが、Q3としては初めて採用された。足まわりにもかなり手が入っているという。
そんな見どころを予習して臨んだ試乗だったけれど、一番印象に残ったのは馬力や最新技術ではなく、「安心して運転できる」という感覚だった。
「乗れるかな……?」その不安は、走り出した瞬間に消えた
パワートレインは、最高出力150PSの1.5リッターTFSIエンジンとマイルドハイブリッドを組み合わせた仕様と、204PSを発揮する2.0リッターTFSIエンジンにquattroを組み合わせた仕様を設定。効率性とスポーティな走りを両立する。
最初に試乗したのは、SUVタイプのQ3。前輪駆動の「TFSI 110kW」で、最高出力は150PSだ。会場でその姿を目の前にしたとき、まず感じたのは堂々としたサイズ感だった。「わたしでもちゃんと乗れるかな……」と、期待と少しの不安を抱えたまま運転席へ。
ところが、走り出した瞬間に印象がひっくり返った。見た目から想像していたような威圧感も、扱いにくさも、ほとんど感じない。ステアリングを切れば思ったとおりに曲がるし、アクセルを踏めば踏み込んだ分だけ素直に応えてくれる。そのレスポンスがあまりに自然で、クルマとの一体感すら覚えるほどだった。
試乗のあとで数値を確かめて、少し驚いた。
新型Q3のボディサイズは全長4530mm×全幅1860mm×全高1610mm。愛車のタイプR(全長4595mm×全幅1890mm×全高1405mm)と並べてみると、全長は65mm短く、全幅も30mm狭い。Q3のほうが大きいのは、全高だけ。
SUVらしい車高と張り出したフェンダーのおかげで堂々として見えるけれど、実寸は愛車よりひとまわりコンパクトだったのだ。「大きいクルマを運転している」という緊張感を抱かずに、サイズを忘れて運転に集中できたのは、この見た目と実寸のギャップも理由のひとつだったのだろう。
乗り心地についても、書いておきたいことがある。先に触れた2バルブ式ダンパーは、各ホイールを個別に制御して快適性と操縦安定性を高めるものだと説明を受けた。先代モデルに乗ったことがないので、どこがどう変わったかはわからない。それでも、Comfortモードへ切り替えた瞬間の変化なら、はっきり感じ取れた。
路面の凹凸を越えたときの衝撃が穏やかになって、クルマ全体の動きが落ち着く。やわらかいだけでなく、車体がきちんと支えられている感覚があるから、街中をゆったり走っていられる。
手元を見ずに操作できる、使いやすいスイッチ
わたくしカナイメグと、約6年ぶりのフルモデルチェンジで第3世代へと進化した新型Audi Q3。
今回の新型Q3には、新しいインテグレーテッドスイッチモジュールが採用されている。最初はステアリング周りにスイッチが集約されていて少し戸惑ったけれど、実際に使ってみると、ほとんどの操作が手元だけで完結する。おかげで視線の移動が少なく、目線を進行方向へ向けたまま運転できる。これは安全面でもずいぶん心強い。
印象的だったのは、スイッチのクリック感。タッチ操作だけでは少し不安になる場面もあるけれど、Q3はしっかり「押した」という感触が返ってくるから、確信を持って操作できる。実際、試乗の後半には手元を見ずに操作できるようになっていた。慣れるほど指先に馴染んでいく配置で、この「見ないで操作できること」自体が安全性につながっているのだと思う。
一方で、物理スイッチが並んだ古めかしさもない。スタイリッシュなデザインを保ちながら、操作性もきちんと確保されている。このバランスの良さが、とても好印象だった。
インテリアの主役は、11.9インチのバーチャルコックピットプラスと12.8インチのMMIタッチディスプレイを組み合わせたMMIパノラマディスプレイ。上位モデル譲りのデジタル技術が、視認性と操作性を高める。
アウディブランド初となる、ステアリングコラムに統合されたシフトセレクターを採用。操作性を高めるとともに、センターコンソールの収納スペースを有効活用し、すっきりとした室内空間を実現した。
アウディQ3スポーツバックTFSIクワトロ150kWアドバンスド|Audi Q3 Sportback TFSI 110kW advanced
スポーツバック+クワトロは「背中を押してくれる」一台
新たに採用された2バルブ式電子制御ダンピングコントロールは、減衰力を緻密に制御することで、快適性と優れた応答性を追求。アウディドライブセレクトによって、好みに合わせた乗り味も選択できる。
後半は、Q3スポーツバックのTFSIクワトロ 150kW(204PS)に乗り換えた。SUVのQ3と比べると、ルーフが後方へなめらかに流れるクーペのようなシルエットで、全高も40mm低い1570mm。頭上や荷室のゆとりを重視するならQ3、スタイリングの色気を取るならスポーツバック、という分かりやすいキャラクターの違いがある。ちなみにわたしは、こっちが断然ときめく。
違いはスタイリングだけではない。前輪駆動(FF)モデルの150PSでも日常使いに不足を感じる場面はなかったけれど、こちらは204PS。数字を見るだけでも、クルマ好きとしてはやはり心が動いてしまう。
正直なところ、わたしにはまだFF、FR、4WDを語れるほどの経験がない。それでも、アウディの四輪駆動システム「クワトロ」は強く印象に残った。
FFが前から引っ張られて進む感覚だとしたら、クワトロは前から引っ張られながら、後ろから背中を押してもらっているような感覚だ。加速しているのに体が一方向へ持っていかれることが少なくて、とても自然に速度が乗っていく。説明を受けて「これがクワトロなんだ」と腑に落ちたし、これからさまざまな駆動方式のクルマに乗って、その違いを感じ取れるようになりたいとも思った。
さらに、パドルシフトを使えば、自分のタイミングで変速できる。シフトするたびにエンジン音と加速の変化が伝わってくる。ここにも心が躍った。「家族や友人と快適に移動するSUV」でありながら、運転そのものも楽しめる。そんな趣味性をきちんと残しているところに、ロマンを感じてしまう。
SUVの力強さにクーペのエレガンスを融合させたAudi Q3 Sportback。通常のQ3より約30mm低いルーフラインが、よりスポーティで流麗なシルエットを生み出している。
安心を支える、アウディの先進技術
今回は体験できなかったけれど、気になる装備もあった。ひとつは、駐車時のルートを記憶し、次回以降にその軌跡を再現してくれるパーキングアシスタンス。もうひとつは、車線変更や交通情報などを路面に表示する、マイクロLEDを使ったライティング技術だ。
どちらも、性能を誇るための最新装備という感じがしない。「ドライバーが安心して運転できること」に向かって開発された機能だという説明が、すとんと腑に落ちた。機会があれば、ぜひ体験してみたい。
ドライバーを包み込むようにデザインされた新型Audi Q3のコックピット。目の前にはデジタルディスプレイが広がり、先進的な操作系とともに、快適で直感的なドライビング環境をつくり出している。
リアシートは前後スライドとリクライニングに対応し、乗員の快適性と荷室の使い勝手を両立。乗る人や荷物に合わせて空間をアレンジできる、実用性の高さも新型Audi Q3の魅力だ。
日常の買い物から週末のレジャーまで、幅広い用途に対応するラゲッジスペース。通常のAudi Q3では最大1,386リッター、Audi Q3 Sportbackでは最大1,289リッターまで拡大でき、スタイルと実用性を両立している。
初めてのSUVで、アウディの作り込みを知った
今回の試乗でまず変わったのは、SUVに対するイメージだった。乗る前は「大きくて難しそう」という印象しかなかったのに、実際に乗ってみるとその大きさを忘れてしまうほど自然に運転できて、安心感も快適性も想像以上だった。
新型Q3で印象に残ったのは、「安心して運転できる」という感覚が、あちこちで別々に作られていたことだと思う。モードを切り替えた瞬間に効いてくるダンパー。手元を見なくても押したことがわかるスイッチのクリック感。加速のときに背中を押してくれるクワトロ。そのどれもが、目的地に着くまでのあいだ、ドライバーの緊張をひとつずつ引き算してくれるような、自分に寄り添ってくれるところに好感を持てた。
最新の技術が搭載されてはいるものの、それを意識させないほど自然に運転に溶け込んでいる。安心を技術で支えるという考え方が、走りにも、指先が触れるスイッチにも、駆動方式にも、丁寧に行き渡っている。それが、新型Q3で一番驚かされたところだった。
Q3が気になっている方はもちろん、「SUVは自分には大きすぎる」と思っている方にも、ぜひ一度、新型Q3を体験してみてほしい。
アウディQ3スポーツバックTFSIクワトロ150kWアドバンスド|Audi Q3 Sportback TFSI 110kW advanced
SPECIFICATIONS
アウディQ3 TFSI 110kWアドバンスド|Audi Q3 TFSI 110kW advanced
ボディサイズ:全長4530×全幅1860×全高1610[1570]mm
ホイールベース:2680mm
最高回転半径:5.2m
乗車定員:5人
荷室容量:488〜1386[1289]L
車両重量:1610[1700]kg
総排気量:1497[1984]cc
エンジン:直列4気筒ターボ
最高出力:110kW(150ps)/5000-6000rpm[150kW(204ps)/4500-6000rpm]
最大トルク:250Nm(25.5kgf-m)/1500-3500rpm[320Nm(32.6kgf-m)/1500-4400rpm]
トランスミッション:7速DCT
駆動方式:FF[4WD]
WLTCモード燃費:15.6[12.1]km/L
価格(税込):555万円[607万円]
※[ ]内はQ3スポーツバックTFSIクワトロ150kWアドバンスド




