東京~桶川を4車線で結ぶ! 埼玉の大動脈「第二産業道路」延伸が大詰め。圏央道周辺まで残り区間の現況は?【いま気になる道路計画】
埼玉県南部を南北に貫く4車線道路「第二産業道路」の整備が進められている。将来的には圏央道まで接続するプロジェクトだが、全線開通に向けていよいよ大詰めの段階に入った。その概要やメリット、現在の進捗状況を見ていこう。
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「第二産業道路」は60年以上続く巨大プロジェクト
第二産業道路の概要。
人口の密集する埼玉県南部では、その交通需要に対して道路ネットワークの整備が追いついておらず、各所で慢性的な渋滞が発生している。
そのため、地域の骨格を担う東西・南北方向の幹線道路の整備が、長年にわたり進められてきた。
そのなかで、計画路線として完成が目前に迫っているのが「第二産業道路」だ。
川口市内の第二産業道路。
第二産業道路は、東京都内では「尾久橋通り」として日暮里・舎人ライナーと並行しながら北上し、舎人から埼玉県草加市に入ることで始まる幹線道路だ。
その後、鳩ヶ谷、東浦和、さいたま見沼IC、大和田、東大宮、原市などを経由し、最終的には桶川市で圏央道(首都圏中央連絡自動車道)へ接続する計画となっている。京浜東北線沿線の郊外2~4km圏をカバーする、いわば東京の環八通りのような役割を担う路線である。
計画がスタートしたのは1963年。当時、既存の南北軸である県道35号川口上尾線(産業道路)は整備が一段落していたものの、大半が2車線のままで慢性的な渋滞が課題となっていた。こうした状況を受け、新たな郊外南北軸として、当初から4車線道路で都市計画決定されたのが「第二産業道路」だった。
その後、段階的に整備が進められ、現在では東京・鶯谷から上尾市の総合運動公園入口付近まで、延長35km超にわたる4車線道路へと成長した。JR線の西側を通る「新大宮バイパス」と合わせて、東京~大宮~上尾方面を結ぶ重要な幹線道路を形成している。
さらに大宮以北では、国道17号の北側をバイパスする役割も担っており、周辺道路の渋滞緩和効果も期待されている。
「16年ぶりの延伸開通」の後、上尾市内で進む次の工区
第二産業道路の延伸区間「平塚工区」のルートイメージ。
では、最終到達点である圏央道に向けて、現状はどこまで進んでいるのだろうか。
最新の動きとしては2023年11月、上尾市内の運動公園通り~市役所通り(原市平塚工区)約900mが延伸開通した。都市計画上は4車線幅が確保されているものの、現時点では暫定2車線での供用となっている。
この原市平塚工区は用地取得に時間を要し、2007年に運動公園通りへ到達して以来、実に16年ぶりの延伸となった。なお、運動公園入口交差点には将来的なアンダーパス整備を見据えた用地が確保されているが、現時点で具体的な着工時期は示されていない。
そして、市役所通りから北へ約1.3km延伸する「平塚工区」も事業が進められている。次の東西軸である「はなみずき通り」へ直結する計画で、完成時には4車線道路として整備される見込みだ。
はなみずき通りは、JR高崎線の上尾~北上尾に相当するエリアを横断する路線で、周辺には上尾市役所や上尾警察署などの公共施設も集積している。このため、国道17号の代替ルートとしての機能も期待される。
進捗としては、2024年から予備設計や各種調査がスタート。用地測量も実施され、用地取得に向けた準備が進められている状況だ。
圏央道まであと少し。残り区間はどんな状況?
第二産業道路の未事業化区間がつながれば、圏央道付近まで到達する。
さらにその先、はなみずき通り以北~圏央道までの残り区間(倉田五丁台線)は、構造形式(高架にするか平面にするか等)の変更を含めた見直しが協議されている段階だ。
終点部では圏央道に新たなICが設置される計画はなく、並行する県道12号川越栗橋線に接続する形となる。なお、圏央道 桶川加納ICまでは西へ約1.5kmの距離に位置している。
これまでの整備プロセスを見る限り、複数区間を同時に進めるのではなく、まず平塚工区の着実な開通を優先し、その後に次の延伸区間の調査へと段階的に移行していく流れとなりそうだ。
また、暫定2車線で供用されている原市平塚工区についても、将来的な4車線化に向けた動きが注目されるが、現時点では具体的な見通しは示されておらず、不透明な状況が続いている。
このように、平成期までに大宮郊外へと一気に延伸してきた第二産業道路は、現在も着実に延伸整備が進められている。
なかでも平塚工区は、トンネルや橋梁といった大規模な構造物を伴わないため、用地の確保が進めば比較的スムーズに完成へ至る可能性が高い区間だ。
今後、いつ開通を迎えるのか、さらにどの区間まで事業が進むのか、そして最終目標である圏央道への到達時期がいつになるのか。引き続き中長期的な視点で注目していきたい。
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