公式練習から予選まで、今回のGT300クラスの主役を張った#45 PONOS RACINGのフェラーリ。レースでもトップ争いを演じたが、最終的には表彰台から引きずり降ろされ4位でレースを追えた。だが今後に向けて手応えはあったはずだ。
今回のレースのハイライトともいえた、GT300クラス終盤の死闘。前を走る#52 埼玉Green Braveを駆る吉田広樹は、前輪のみ交換という奇策でトップに出るが、当然リアタイヤのグリップは厳しい。だが、#45 PONOS FERRARI 296EVOの猛攻をしのいでトップチェッカーを受けた。
ルーキーの鈴木斗輝哉とベテランの石浦宏明がコンビを組む#32 TEAM ENEOS ROOKIEのAMG GT3は、予選7番手から鈴木がオーバーテイク劇を繰り広げ、優勝争いに進出。レース後半は石浦が奮起し、2位表彰台をゲットした。
今年のスーパーGTでただ1台のポルシェ・ユーザーとして奮闘するseven × seven (セブンバイセブン)RACINGの911GT-3R EVO。今回は34kgというサクセスウェイト(SW)を搭載しつつ、予選は29台中15位。決勝では6位に滑り込んだ。
もともとFSWのある静岡県小山町は、駿河湾から上がってくる湿気が山肌に当たり雨が降りやすい場所として知られている。今回の週末もスタート前に路面を濡らし、各チームのストラテジストを悩ませた。尖った建築物はグランドスタンドの屋根だ。
最初のコーナーであるTGRコーナー付近から、次のコカ・コーラ・コーナー方向を見ると、奥の芝生のスタンドにテントが張られているのが見える。FSWではレース期間に決められた場所でキャンプをすることが可能になっている。
公式練習でもマシーンがピットインするたびに、メカニックはピット作業を練習したりしている。ピットでは簡単に数秒をロスしてしまうこともあるが、コース上でそれを取り返すのは大変。レースはチーム全体で戦っているのだ。
レコノサンスラップ(スタート前の最終確認走行)を終え、グリッドについた各マシーン。路面は濡れているが、タイヤはドライ用のスリックを装着。だが、その傍らにはレインタイヤが用意されていた。結果的にほとんどのマシーンがドライでスタートした。
セーフティカーの先導が終わり、本格スタートを切った瞬間の1コーナー。画面の左端に、接触から宙を舞って路面にたたきつけられた#64 Modulo HRC PRELUDE-GT。ドライブしていたイゴール・オオムラ・フラが選手は無事だった。
練習走行から頭角を現し、今回のレースを席巻したHRC PRELUDE-GT勢がレースを牽引した。予選2位からスタートし、直後に#8 ARTAを抜いた#100 STANLEY TEAM KUNIMITSUの山本尚貴がトップのまま牧野任祐につなぎ、プレリュード初優勝を記録した。
タイトなコーナーが続くセクター3で、GT300クラスのマシーンに挟まれながら走行する#100 STANLEY HRC PRELUDE-GT。レース終盤、牧野任祐は#8を駆る太田格之進に差を詰められるが、冷静に走り切り、コンマ6秒差で優勝を果たした。
これまでGR Supra勢の中で結果が出ていなかったTGR TEAM Deloitte TOM’Sは、笹原右京の大胆なオーバーテイク等が功を奏し、GT500クラスの3位表彰台を獲得。次戦からはサクセスウェイトを積むことになる。
ピットウォークの際などにカメラを向けると、快くポーズをとってくれるキャンギャルたち。かつては日本のレース特有といっていい存在だったが、現在は世界中のレースに波及しつつある。
優勝した瞬間のピットウォール。ファイナルラップまで#8の猛追劇があっただけに、喜びもひとしお。赤いキャップを被っているのがスタートドライバーを務めた山本尚貴だ。
HRC PRELUDE-GTに初勝利をもたらした牧野任祐は号泣。太田格之進との一騎打ちを制した喜びも重なった、感情あふれる男泣きだった。
夕暮れが迫り、少し涼しくなったFSW。表彰台の下は大賑わい。レース内容がよかっただけに、チームの側も観客も大いに盛り上がっていた。
GT300クラスの表彰台。1位になった#52 埼玉Green Braveのスタートドライバーを務めた野中誠太はGT初勝利。自分が加入して以来チームが未勝利だったことを気にしていたという。
#100 STANLEY HRC PRELUDE-GTをドライブする山本尚貴 / 牧野任祐がGR Supra勢を破り、HRC PRELUDE-GTとして今季初の優勝を飾った。
実はGT500マシンには、エアコン・ユニットが標準装備されている。冷風はヘルメットに接続されたダクトを通じてドライバーへ直接送り込まれるのだ。