まるで近未来映画の世界! 東京の夜を駆け抜けた「2026 フォーミュラE 東京E-Prix」——吉田由美の「君はクルマで何をする?」#03 | KURU KURA(くるくら)

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公開日:2026.08.27

まるで近未来映画の世界! 東京の夜を駆け抜けた「2026 フォーミュラE 東京E-Prix」——吉田由美の「君はクルマで何をする?」#03

まるで近未来映画の世界! 東京の夜を駆け抜けた「2026 フォーミュラE 東京E-Prix」

今月の「君はクルマで何をする?」は、普段はなかなか見ることのできないフォーミュラEの舞台裏と、その魅力を吉田由美さんがレポート。ナイトレースならではの華やかな演出はもちろん、レース運営の中枢を担うコントロールタワーにも潜入します!

まるで近未来映画の世界! 東京の夜を駆け抜けた「2026 フォーミュラE 東京E-Prix」

文=吉田由美

写真=日産、ポルシェ、シトロエン(順不同)

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電気自動車によるフォーミュラカーレースの最高峰「フォーミュラE」

日本で初めて公道を舞台にした世界選手権として、東京ビッグサイト周辺を会場に2024年から開催されている「フォーミュラE」。3年目となる今年は、日本初のナイトレースとして7月25日(土)・26日(日)に開催されました。

しかし、週末は激しい雷雨に見舞われ、レースも会場も大混乱!? とはいえ、ライトアップされた夜の大都会・東京は、さながらSF映画のよう。そんな近未来感あふれるステージで、熱戦が繰り広げられました。

F1と同様に世界のトップドライバーが競う「フォーミュラE」。エンジンではなくモーターで走るため、走行中の排出ガスはゼロです。また、専用サーキットではなく、世界各国の都市中心部を封鎖して設けられた「市街地コース」で開催されるのも特徴です。

「フォーミュラE 東京E-Prix」3年目となる今年は、日本初のナイトレースとして開催されました。

「フォーミュラE 東京E-Prix」3年目となる今年は、日本初のナイトレースとして開催されました。

モータースポーツの観戦といえば、サーキットは都市部から離れた場所にあることも多く、現地に足を運ぶまでのハードルも決して低くありません。その点、「フォーミュラE」は「都市と共存するモータースポーツ」という新しいスタイルを提案しているのがポイントです。

さらに「フォーミュラE」では、ドライバーの腕だけでなく、限られた電力をどう使うかという「エネルギーマネジメント」も勝敗を大きく左右します。実は、とっても頭脳戦なのです。

東京E-Prixの魅力は、レースだけじゃない!

その人気は年々高まりを見せ、2026年はダブルヘッダー(1大会で土日の2回レースを開催)に加えて、今回の最大のトピックとなったのが初のナイトレースです。

日中の猛暑を避ける目的もありますが、それ以上に魅力的なのが、その演出。照明に照らされたマシンが颯爽と走る姿は、昼間とはまったく異なり、ため息が出るほど美しい。LEDライトをまとったマシンが目の前を通過するたびに光を放ち、思わず目を奪われます。

普段は公道として使用されている道路を、フォーミュラマシンが次々と走り抜けていきます。

普段は公道として使用されている道路を、フォーミュラマシンが次々と走り抜けていきます。

EVのレースは静かなのかと思いきや、タイヤのスキール音やクルマ同士が接触する音など、想像以上に迫力満点でした。

EVのレースは静かなのかと思いきや、タイヤのスキール音やクルマ同士が接触する音など、想像以上に迫力満点でした。

東京E-Prixの魅力は、レースだけではありません。会場である東京ビッグサイトでは、併催イベント「TOKYO GX ACTION FAN VILLAGE」が開催され、自動車メーカーやスポンサーによる最新EVの展示、体験型コンテンツ、シミュレーター体験、グッズ販売、音楽ライブやトークショー、キッズ向けプログラム、多彩なキッチンカーなど、さまざまなコンテンツが用意されています。しかも、すべて無料!

モータースポーツファンだけでなく、家族連れやカップルでも一日中楽しめます。日中は別の予定があっても、夜のレースだけ観戦できるというのも、“都市型フェス”の醍醐味です。

表彰式ではこの盛り上がり!

表彰式ではこの盛り上がり!

一方で、「エンジン音のないレースなんてつまらない」という声も耳にしますが、フォーミュラEを面白くするのが「アタックモード」。コース上に設けられたアクティベーションゾーンを通過することで、一定時間だけパワーアップできる仕組みで、どのタイミングで使うかが勝敗を分けます。

もっとも、モーターは完全に無音ではありません。これはこれでかなり遠くまで聞こえますし、タイヤが路面をつかむ音や風を切る音、さらに接触音も聞こえ、なかなかの迫力。他のモータースポーツとは違う臨場感を味わえます。

東京の夜に繰り広げられた激闘 | 2026 東京E-Prix Round 15 ハイライト

フォーミュラEのコース上を体験走行!

私はレース前日の金曜日から会場入りして取材。まずはシトロエン・レーシングのピットツアーに参加しました。しかし、シトロエン・レーシング・フォーミュラEチーム代表のシリル・ブレイス氏が急逝されたため、チームへの質問などは行われませんでした。

その後、同じくステランティスグループの「DSペンスキー」のピットツアーも予定されていましたが、突然の雷雨に見舞われ、スケジュールは大幅に変更。急きょ、DSペンスキーのT.バーナード選手とM.ギュンター選手へのインタビューを行いました。

土曜日は、女性だけのレース「KYOJO CUP」参戦ドライバーによる特別企画や、競技用EVカートによるタイムアタックバトル「World Appearance & EV Kart Trial with KYOJO CUP」が行われました。

プロのレーシングドライバーが運転するポルシェ新型カイエンターボエレクトリックに同乗して、コースを体験走行する「エレクトリックラップ」にも参加。

プロのレーシングドライバーが運転するポルシェ新型カイエンターボエレクトリックに同乗して、コースを体験走行する「エレクトリックラップ」にも参加。

こちらが体験同乗した、ポルシェの新型カイエンターボエレクトリック!

こちらが体験同乗した、ポルシェの新型カイエンターボエレクトリック!

私はそのなかで、フォーミュラEのコース上を体験走行できる「エレクトリックラップ」に参加。ポルシェの新型SUV「カイエン ターボ エレクトリック」の助手席に乗り、最高出力1156馬力、0-100km/h加速2.5秒という圧巻のパフォーマンスを体感しました。

ドライバーを務めたのは、2024年のPCCJ(ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン)チャンピオンで、今年はスーパーGT300クラス「Carguy」のドライバーを務める伊藤黎明選手。コースは思っていた以上に狭く、ストレートも短い。ストップ&ゴーが続く、かなりタイトなレイアウトです。全長2.575kmのコースはあっという間でしたが、ちょっと乗り物酔いしてしまいました。

その後、日産チームのピットツアーにも参加しました。

新しい発見が、きっとあるはず

そして決勝レース。私はスタンド席で観戦しました。下段だったこともあって、迫力は満点。この日も雨の予報でしたが、幸いレースが終わってからの雨でした。

<第14戦(7月25日)決勝結果>
優勝 ダン・ティクトゥム(クプラ・キロ)
2位 ジェイク・デニス(アンドレッティ・フォーミュラE)
3位 ニック・キャシディ(シトロエン・レーシング)

「2026 フォーミュラE 東京E-Prix」の運営を担う、コントロールタワーを見学!

「2026 フォーミュラE 東京E-Prix」の運営を担う、コントロールタワーを見学!

明けて日曜日。この日も日中は雷雨に見舞われました。この日は、レース運営の中枢を担うコントロールタワーを見学。ピットロードの一番後方にある建物で、常時10数名のスタッフがレースを支えています。

東京大会では、日本人スタッフとして、競技長、ポスト(マーシャル)担当、インターベンション(車両回収や車両の吊り上げなど)担当、オフィシャルとの連絡や情報整理を担当するスタッフの計4名が在籍していました。

東京大会ではコース内18カ所にカメラが設置され、常時、コントロールタワー前方のモニターに映し出されています。

以前はスタッフによる勤務中の写真撮影はNGだったそうですが、現在は写真を撮って共有することで、よりスピーディーに状況を確認することも増えているのだとか。コミュニケーションの取り方も、時代によって変化しているようです。

そしてこの日は、レーススタート前のスターティンググリッドにも足を運び、レース直前の熱気を体感しました。

<第15戦(7月26日)決勝結果>
優勝 ニック・デ・フリース(マヒンドラ・レーシング)
2位 ニック・キャシディ(シトロエン・レーシング)
3位 ジェイク・デニス(アンドレッティ・フォーミュラE)

盛り上がる日産フォーミュラEチームの応援スタンド!

盛り上がる日産フォーミュラEチームの応援スタンド!

フォーミュラEのレースを支えるクルマたち。

フォーミュラEのレースを支えるクルマたち。

スターティンググリッドにもお邪魔しました。

スターティンググリッドにもお邪魔しました。

日本初のナイトレースは、会場一体がキラキラしていて、とても幻想的な風景でした。

日本初のナイトレースは、会場一体がキラキラしていて、とても幻想的な風景でした。

なんだかんだ言っても、実際に足を運んだからこそ、いろいろな出会いやさまざまな体験があります。ご協力くださった皆さまには感謝です。貴重な体験をありがとうございました。

そうそう! 今回の美しいナイトレースには、F1シンガポールGPで使用している照明を持ってきたのだとか。影の出ないライトによる美しい演出は、この照明のおかげだったようです。

ナイトレースという新たな挑戦によって、「フォーミュラE」はさらに魅力を増しました。まだ観戦したことがない方は、ぜひ一度会場へ足を運んでみてください。

「EVって、こんなにワクワクするんだ~❤️」――そんな新しい発見が、きっとあるはずです。

最後に、このイベントには多数のボランティアスタッフが関わっています。人数は公表されていませんが、イベントが安全に運営されたのは、関係者をはじめ、多くのボランティアスタッフの力も大きかったと思います。

若いZ世代の皆さん、ボランティアとしてイベントの中から関わってみるのはいかがでしょう? 国際色豊かなイベントなので、「新しい自分探し」の第一歩になるかもしれません。

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