【フォトアルバム】トヨタ「トヨペット・クラウン・デラックス RSD(1957年第5回豪州一周ラリー仕様100号車)」
今回紹介するのは、日本車として初めてモータースポーツに挑んだ記念すべき車両、1957年の「トヨペット・クラウン・デラックス RSD(第5回豪州一周ラリー仕様100号車)」だ(展示車両はレプリカ)。
同社は57年8月21日から9月8日にかけて開催された、当時、世界で最も過酷なラリーといわれていた「豪州一周ラリー」の第5回に参戦した。同ラリーは19日間で1万7000kmを走破する。アフリカ大陸が舞台だった時代のパリ・ダカールラリーですら最長で1万2000kmほどだったことを考えると、どれだけ過酷かがわかる。
トヨペット・クラウン・デラックス RSDの第5回豪州一周ラリー仕様のレプリカ車。カーナンバーは100。
過酷な約1万7000kmを見事完走!
クラウンを正面から。
ドライバーは近藤幸次郎/神之村邦夫の2名態勢、コ・ドライバーはリンゼイ・ヘドリーという3人が挑んだ。同車のみが車両点検から修理まですべて選手だけで行ったそうである。
そして地球半周に近い全行程を、インテークバルブのメカトラブルの破損のみで走りきることに成功。リザルトは、参戦102台中52台が完走し、その内の47位、外国賞3位となり、トヨタの技術力を諸外国に知らしめたという。
第5回豪州一周ラリーのルート。現代でも1万7000kmは過酷な距離である。
クラウンを側方から。
クラウンを後方から。
トヨペット・クラウン・デラックス RSDスペック
【シャシー&ボディ】
全長×全幅×全高:4285×1680×1525mm
ホイールベース:2530mm
車両重量:1210kg
【エンジン】
エンジン型式:R型
タイプ:水冷直列4気筒OHV
排気量:1453cc
最高出力:36kW(48PS)/4400rpm
ミッション:3速MTコラム
クラウンのエンジンルーム。エンジンも本物で、下の画像のように実際に走行できる。
クラウンの走行シーン。年に数回デモ走行を行っており、これは2016年10月2日にMEGA WEBで開催された「Dream Drive Dream Live 2016」での写真。
2017年3月1日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)