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クルマ最終更新日:2016.10.25 公開日:2016.10.25

【DDDL2016】華原朋美らのライブとレーシングカーがコラボ!

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トリを務めた華原朋美。ヒット曲「I BELIEVE」などを歌った。

 2010年以来の6年ぶりの復活となった、レーシングカーやラリーカーの走行とアーティストのライブによるコラボレーションという、MEGA WEBならではの異色のイベント「Dream Drive Dream Live 2016」。10月2日、試乗コースライドワンにて開催された。

 今回参加したアーティストは、昭和初期の流行歌を現代に蘇らせる「東京大衆歌謡楽団」、ポップオペラの貴公子こと藤澤ノリマサとヴァイオリニストの杉並千花のスペシャルユニット、世界的オーディション「X FACTOR OKINAWA JAPAN」で初代グランプリを獲得してデビューしたばかりの「Sky’s The Limit」、そしてトリを努めたのが「I BELIEVE」などのヒット曲で知られる華原朋美だ。

 走行と展示を行ったトヨタのレーシングカーおよびラリーカーが、以下の通り。年代順に紹介する。今回のイベントでドライブを担当したドライバーは、当時に実際にその車両をドライビングもしくはゆかりがあった元ドライバーたちで、3ページ目からの各車両の走行シーンにて担当ドライバーは紹介する。

まずは1950~60年代の往年の名車たち!

●トヨペット・クラウン・デラックス(RSD) 100号車(57年)
 第5回豪州一周ラリー仕様再現車 外国賞3位(近藤幸次郎・神之村邦夫/リンゼイ・ヘドリー組)
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全22点の画像を見られます)

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トヨタのモータースポーツ活動の第1号車の再現車。57年の第5回豪州一周ラリーで19日間をかけて1万7000kmを走破し、そのドライバーという大役を、近藤幸次郎(こんどう・こうじろう)と神之村邦夫(かみのむら・くにお)が努めた。コ・ドライバーは、リンゼイ・ヘドリー。全行程でのメカトラブルはインテークバルブのみだった。

●スポーツ 800(UP15) 20号車(65年)
 第1回全日本自動車クラブ選手権 故・浮谷東次郎レース仕様再現車 総合3位(SIクラス優勝)
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全18点の画像を見られます)

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天才と呼ばれながら若くして事故死した浮谷東次郎が、65年7月に開催された「第1回全日本自動車クラブ選手権 船橋 CCCレース」において、伝説として伝わる気迫あふれる走りを見せて優勝した際の20号車を再現した1台。なお、舞台となった船橋サーキットも今は跡地すらなく、時の流れを感じさせる。

●2000GT(MF10) (66年)
 スピードトライアル仕様再現車 世界記録3位、国際記録13位
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全25点の画像を見られます)

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65年の第12回東京モーターショーに参考出品されたトヨタ「2000GT」。総生産台数は337台で、現在では100台前後が世界で動態保存されいているのではないかといわれている。今回の1台は、66年10月に谷田部テストコースで行われたスピードトライアル仕様車両を再現したものだ。

●トヨタ7(NA5L) 8号車(69年)★
 日本Can-Am富士200マイルレース優勝車(ドライバーは故・河合稔)
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全22点の画像を見られます)

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トヨタ7は68年にデビューし、その際は3LNAエンジン搭載で開発された。翌年になって5LNAエンジンに換装され、今回出走したのはその際のものだ(後にターボ車に改造された)。故・河合稔がこの5LNA車に乗り、69年11月に富士スピードウェイで開催された「日本Can-Am」レースにおいて、強力な海外勢を打ち破り、優勝を果たした。

→ 次ページ:
90年代から現代までのマシンが登場!

ラリーカーやプロトタイプスポーツカーなど!

●セリカ GT-FOUR(ST165) 3号車(90年)
 WRC世界ラリー選手権第3戦サファリラリー優勝車(ビヨルン・ワルデガルド/フレッド・ギャラハー組)
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全25点の画像を見られます)

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「セリカ GT-FOUR」は、トヨタ初のフルタイム4WDのラリーカーとして、88年のWRC世界ラリー選手権第5戦「ツール・ド・コルス」でデビュー。そして90年には、カルロス・サインツがドライバーズ・チャンピオンを獲得した。今回の車両は、ワルデガルド/ギャラハー組による、同車がサファリラリー(90年WRC第3戦)を初制覇した際のもの。

●TS010 DENSO 7号車(92年)
 (故・小河等/ジェフ・リース組)
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全20点の画像を見られます)

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SWCスポーツカー世界選手権 開幕戦モンツァ優勝車

同車は、管楽器のような甲高いサウンドが特徴の3500cc・V10エンジンを搭載しており、91年SWC最終戦のオートポリス(大分)でデビュー。翌年のSWC開幕戦で故・小河等/ジェフ・リース組が優勝を果たし、小河は日本人初のSWC勝者となった。今回のイベントでは故障して修理が間に合わず、走行できなかった。

●セリカ GT-FOUR(ST185) 6号車(93年)
 WRC世界ラリー選手権 ドライバーとマニファクチャラーズのダブル年間総合優勝車(ユハ・カンクネン/ニッキー・グリスト組)
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全26点の画像を見られます)

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WRC92年開幕戦のモンテカルロラリーから投入された、ST165の後継車。その年に早くもシーズン5勝を挙げて総合2位となり、翌93年はカンクネン/グリスト組が総合優勝、日本メーカー初のマニファクチャラーズ王座と、ダブルタイトルを獲得。94年にもダブルタイトルを獲得し、トヨタのWRC黄金期を実現した名車。

●レクサスLFA 83号車(2012年)
 第40回ニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦車(木下隆之/飯田章/脇阪寿一組) 総合15位(クラス優勝)
 フォトアルバムはこちら(900×600サイズの全16点の画像を見られます)

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10年に世界500台限定、3750万円で発売されたレクサス「LFA」をベースとしたレース車両。LFAはプロトタイプ時代の08年から、世界で最も1周が長く最も過酷といわれるサーキット「ニュルブルクリンク」(独)で行われる、24時間耐久レースに参戦しており、12年の第40回大会では、過去最高の総合15位/クラス優勝となった。

→ 次ページ:
各車の走りを披露!

まずは50~60年代の4台の走りから!

 なおTS010は、本来は、日本人初のル・マン24時間耐久レースウィナーで、かつて同車のステアリングを実際に握っていた関谷正徳(せきや・まさのり:66才)氏がドライブする予定だったが、トラブルにより走れず。

 現役のレーシングカーではないためにスペアパーツがなく、パーツによっては一から作る必要があるなど、非常に時間を要するため、今回のイベントには間に合わなかったそうである。

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今回のイベントでクラウンの再現車のドライビングを担当したのは、63年に鈴鹿サーキットで開催された第1回日本グランプリにおいて、実際にクラウンを駆って優勝を果たした多賀弘明(たが・ひろあき:82才)氏。今回のイベントに参加したドライバーの中では、最年長。

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ドライバーは、元トヨタディーラーのスポーツコーナー責任者で、スーパーGTなどでのレース活動でも知られるアフターパーツメーカーのTOM’Sを、元トヨタ・ワークスドライバーの館信秀氏(現・同社会長)と共に1974年に立ち上げた大岩湛矣(おおいわ・きよし:77才)氏。

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ドライバーは、トヨタワークスのひとりとして、実際にスピードトライアルに挑戦したひとりである鮒子田寛(ふしだ・ひろし:70才)氏が努めた。日本人で初めてF1やル・マンなど、海外のレースに挑戦した草分け的存在で、現在は日本初のスーパーカーとして知られる「童夢-零」などで知られる童夢の顧問を努める。

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ドライバーを務めたのは、学生時代からレースで活躍し、大学卒業後にワークスドライバーのひとりとなり、トヨタ7も実際にドライブした高橋晴邦(たかはし・はるくに:69才)氏。今回2000GTをドライブした鮒子田氏とは同じトヨタのワークスドライバーであったことから、コンビを組んでレースに出場して優勝したこともある。

→ 次ページ:
90年代以降のマシンの走り!

2台のセリカやLFAの走りをご覧あれ!

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セリカ GT-FOURのST165をドライビングしたのは、サファリラリーだけでも13回もの参戦経験を持つ、日本を代表するラリーストのひとり、岩瀬晏弘(いわせ・やすひろ:69才)氏。90年代当時、トヨタのワークスドライバーとして、ST165やST185などを駆った経験も有する。

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ステアリングを握ったのは、同車を駆って、95年に日本人として初めてサファリラリーを制し、現在までのところ唯一となっている藤本吉郎(ふじもと・よしお:56才)氏。以前のDDDLでは、ピット前でドーナツターンを披露したが、今回はさすがに往年のマシンをいたわったのか行わなかった。

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ドライバーは、実際に12年の第40回ニュル24時間でチェッカードライバーを担当した現役レーシングドライバーの木下隆之(きのした・たかゆき:56才)。ほぼ現役といえるわずか4年前の車両のため、この日最速と思われる速度で走行。撮影ポイントが非常にコースに近かったことももあるが、まともに流し撮りもできないほどだった。

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ワンメイクレースとして開催されている、ヴィッツレースと86/BRZレースの参戦車両も走りを披露。レース形式で行い、最終的には86が前に出てチェッカーを受けた。

2016年10月24日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

フォトアルバム

トヨペット・クラウン・デラックス(RSD) 5回豪州一周ラリー仕様再現車(1957年):全22点
スポーツ 800(UP15) 1回全日本自動車クラブ選手権 故・浮谷東次郎レース仕様再現車(1965年):全18点
2000GT ス ピードトライアル仕様再現車(1966年):全25点
2000GT 輸出仕様テスト車(1967年):全11点
トヨタ7(NA5L) 8号車 日本Can-Am富士200マイルレース優勝車(1969年):全22点
セリカ GT-FOUR(ST165) 3号車 WRC世界ラリー選手権第3戦サファリラリー優勝車(1990年):全25点
TS010 DENSO 7号車 WCスポーツカー世界選手権 開幕戦モンツァ優勝車(1992年):全20点
セリカ GT-FOUR(ST185) 6号車 RC世界ラリー選手権 ドライバーとマニファクチャラーズの年間総合優勝車(1993年):全26点
レクサスLFA 83号車 40回ニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦クラス優勝車(2012年):全16点

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