グリッドについたマシーンには、車内が温まらないよう、キャビン部分だけを覆うカバーが掛けられている。グランドスタンドを埋め尽くす観客にも注目。近年、スーパーGTは観客動員数が飛躍的に増えている。
ローリングスタートから1コーナーへなだれ込むGT500クラス。2番手の#64 Modulo HRC PRELUDE-GTはダンロップタイヤの温まりが悪く、序盤の数周で順位を落としてしまった。さらにペナルティもあり、最後は12位でレースを終えた。
予選4位からスタートし、序盤から積極的にオーバーテイクを繰り返した#16 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT。野尻智紀から佐藤蓮へとつなぎ、最後はポールスタートの#17 Astemo HRC PRELUDE-GTを130Rでパス。見事、優勝にこぎつけた。
予選2番手から決勝では徐々に順位を落としてしまった#64を攻め立てる#36。96kgのサクセスウェイトを搭載しながらも予選11番手につけ、決勝でも9位に入って手堅くポイントを獲得。4連覇に向けて着実に歩みを進めている。
日産勢の中で予選最上位となる5番手からスタートした#12 TRS IMPUL with SDG Z。同じニッサン勢の#23に先行を許したものの、6位でフィニッシュした。チームランキングでは、14チーム中9位につけている。
レース序盤、トップを逃げる#17 Astemoを追う2台のARTAプレリュード。HRCは今シーズンの開幕当初から各チーム間でデータを共有しながら、プレリュードGTのパフォーマンス向上に取り組んできた。
予選に続き、ホンダHRC勢が独占した表彰台。#16で後半のスティントを担当し、自らのオーバーテイクで勝利をもぎ取った佐藤蓮は、HRCの先輩ドライバーたちから手荒い祝福を受けた。
車検や撮影など、走行以外でもマシーンを移動させる機会は少なくない。この時はメカニックなどのスタッフがマシーンを押して移動させるが、これもサーキットらしい光景として定着している。#8は今年からARTAとMUGENが組んだ、HRCのワークスカーともいえる存在だ。
ピットウォークの時間には多くの観客が歩き、華やかな雰囲気に包まれるピットロード。一方、走行時間になると緊張した空気に一変する。#38 KeePer CERUMO GR Supraは、トヨタGR勢最上位となる5位でレースを終えた。
PACIFICウマ娘NAC BMWを先頭にGT300がスタート。Eスポーツの世界チャンピオンでもある冨林勇佑がドライブするマシーンだ。この時点ですでに、予選3番手の#61 SUBARU BRZ R&D SPORTが、2番手スタートの#777 D’station Vantage GT3を抜きにかかっている。
路面が下り始める最終コーナーを立ち上がる2台のGT3マシーン。前を行く日産GT-Rも、後ろのAMG GTも新しいマシーンではないが、充実したサポート体制などを背景に、今シーズンも多くのチームが走らせている。
20番手からスタートした#6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、2度の接触などでポジションを落としたものの、そこから追い上げを見せ、予選順位を上回る18位でフィニッシュした。
シーズン最初の岡山テストでは、新車が到着したばかりで、真っ黒なカーボンのボディパネルがむき出しだった#9 BMW M4 GT3エボ。ここまで試行錯誤を重ねてきたが、今回はミシュランタイヤとの相性も良く、圧倒的なスピードでポール・トゥ・ウインを達成した。
前戦の勝者でもある#52 Green Brave GR Supra GTは、レース終盤に接触でコースアウト。ピットで修復後に復帰したものの、130Rで再び激しくコースアウト。このクラッシュで赤旗となり、残り5周でレースは終了した。
GT300の表彰台。初優勝を飾ったPACIFICウマ娘 NAC BMWの冨林勇佑(右)と藤原優汰。今年からスーパーGTへのフル参戦を始めた20歳の藤原は、5レース目にして初優勝。ドリフトもこなすマルチなドライバーだ。
フィニッシュした全マシーンがホームストレート上に並ぶのは、スーパーGT伝統のファンサービスのひとつ。なかでもGT500とGT300のウイナーの扱いは別格だ。ドライバーは観客の目の前で勝利者インタビューを受ける。
最終コーナーから1コーナーへ、緩やかに下る鈴鹿サーキットのホームストレート。その先には、蒼く輝く伊勢湾が見える日もあるという。チームにとっては走り慣れたサーキットだが、路面改修なども行われるため、セッティングは毎回試行錯誤が繰り返される。