はじめての洗車で愛車と向き合う。手洗い洗車の基本とコツ|黒木美珠の「ときめく洗車日和」vol.02
手洗い洗車の道具は揃ったけれど、実際にはどこから始めればいいの?――いざクルマを前にすると、そんな風に手が止まってしまう人も多いはず。自動車ライター・黒木美珠さんの連載第2回は、いよいよ手洗い洗車の実践編。基本の流れとちょっとしたコツを、はじめてでもわかりやすく教えてもらいました。
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はじめての手洗い洗車
子どもの頃は、とにかく泡で遊ぶのが楽しかった記憶。
はじめて洗車をした日のことを、覚えているでしょうか。
もしかしたら、この記事を読んでいる方の中には、まだ洗車をしたことがなく、これから挑戦してみようと考えている方もいるかもしれません。
私がはじめて洗車を体験したのは、おそらく幼稚園の頃のことです。休日に祖父や父が自宅で洗車をしていて、その手伝いをした記憶があります。水遊びの延長のような感覚で、とにかく楽しかった……そんな印象が今も残っています。
そして、自分のクルマを持ってからのはじめての洗車も自宅で行いました。そこからしばらくして洗車場も利用するようになり、現在では環境や用途に応じて使い分けるようになりました。
とはいえ、賃貸に住んでいる方や、自宅で洗車できない環境の方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、洗車場デビューを想定しながら、前回の記事でご紹介したコメリの基本的な洗車グッズを使って、洗車の流れを紹介していきます。
はじめては洗車場で洗うのが安心|洗車の手順
アメリカンテイストでお洒落な洗車場「WASH!PLAZA」に到着!
今回利用したのは、神奈川県横浜市にある「WASH!PLAZA(ウォッシュプラザ)」さん。一見すると普通の洗車場のようですが、ポップなロゴやウォールアートが配されていたり、可愛いオリジナルグッズを販売したりしています。アメリカの洗車場のような雰囲気で、個人的にもお気に入りの場所です。
多くの洗車場は、備え付けの高圧洗浄機を使って洗車をする「セルフ手洗い洗車」の区画や、自動で洗車してくれる門型洗車機などの「機械洗車」の区画が用意されています。洗車場に着いたらまず、自分の用途に合わせて、空いている区画にクルマを停めます。
今回は手洗いなので「セルフ手洗い洗車」の区画に愛車を停めました。駐車したらすぐに、バケツやスポンジ、ブラシなど、使う道具はあらかじめ車外へ取り出しておくとスムーズです。
高圧洗浄機だって、最初は緊張とワクワク。はじめて触れる道具って、それだけで楽しい。
次に、洗車機(高圧洗浄機)の使い方を確認します。
多くの場合、「水洗い」「シャンプー洗い」「水洗い+コーティング」など、いくつかのコースが用意されています。基本は時間制で、コインや電子マネー、プリペイドカードで料金を支払う仕組みです。はじめての場合は、作業に慣れていないことも多いので、水洗いの時間が長いコースを選ぶのがおすすめです。
料金を支払い、コースを選んだら、必ず洗車ガンをしっかりと持ってからスタートボタンを押しましょう。
高圧洗浄機の水は勢いが強いため、最初は驚くかもしれません。周囲の人やクルマにホースの先を向けないよう注意しつつ、まずは地面などに向けて水圧を確認しておくと、落ち着いて作業に入ることができます。
ただ水をかけるだけじゃない? 予洗いのコツ
勢いよく飛び出す水にはじめは驚くかもしれません。上から下へ順番に洗っていきましょう。
水が出たら、上から下へと順番に洗っていきます。
この工程は「予洗い」と呼ばれ、ボディについたホコリや砂、泥などを落とす重要な作業です。とくに走行直後の車両は、下回りやサイドに細かい砂や汚れが多く付着しているため、しっかりと水で流しておくことが大切です。
ここを省いていきなりスポンジで洗ってしまうと、砂をこすりつけることになり、細かいキズの原因になります。しっかり予洗いをすることで、そのリスクを防げます。また、高圧洗浄機を使う場合は、ノズルをボディに近づけすぎず、一定の距離(目安として20〜30cm程度)を保ちながら水を当てることで、塗装へのダメージを防ぎつつ効率よく汚れを落とせます。
また、「上から下へ」という順番にも意味があります。下から洗ってしまうと、上の汚れが流れてきて再び汚れてしまうためです。重力によって汚れは上から下へ流れるため、その流れに沿って洗っていきましょう。
ルーフ → ガラス → ボンネット → サイド → リアという流れで進めると、効率よく洗うことができます。
洗車に慣れてきたら、最初に足回り(タイヤやホイール周辺)を洗ってから、ボディを洗うというのも有効です。足回りには粒子の粗い砂や泥が多く付着しているため、先に落としておくことで、ボディへの跳ね返りや再付着を防ぐことができるからです。
下回りも忘れずに! 泥や融雪剤が付いていると、サビの原因になることもあります。
ホースが地面を這うような場所では、ホーススライダーを使うとスムーズ。タイヤに引っ掛かることが少なくなります!
カーシャンプーはバケツで泡立てて使う
ボトルのキャップは1杯10~15mlなので、覚えておくと大まかに計量する時に便利。必要な量をバケツに入れましょう。
予洗いが終わったら、いよいよボディをシャンプーで洗っていきます。
今回使用したコメリの「泡洗車用シャンプー 1L」は税込598円ととってもリーズナブル。はじめて洗車に挑戦する方にも取り入れやすいアイテムです。
「洗車用のバケツ」に水とシャンプーを入れて泡立て、スポンジで優しく洗っていきます。メモリが書いてあるバケツなら、シャンプーの希釈率を計算するのも楽ちん。ちなみに、カーシャンプーをバケツに入れ、勢いよく水を加えると泡立ちが良くなります。蛇口やホースの先を指で挟んで細め、水圧が強い状態で水を入れるのがコツです。
ボディは優しく。いたわりながら洗う
たっぷりの泡を含ませたスポンジを使って、ボディを優しく洗うと傷がつきにくいです。
泡で包まれた愛車のエンブレムもなんだか可愛く見えてきます。
ここでも洗う順番は上から下へ。ルーフから順に進めていくことで、効率よく汚れを落とすことができます。
ポイントは「ゴシゴシこすらない」こと。力を入れるのではなく、なでるように優しく洗うイメージで十分です。強くこするとキズの原因になるので気をつけましょう。
また、スポンジはこまめにバケツですすぎましょう。洗っているうちに砂などの汚れが付着していくため、そのまま使い続けるとボディ等を傷つける恐れがあります。バケツにグリットガード(網)がある場合は、軽くこすりつけることで砂汚れを落としやすくなります。今回は「CRUZARD バケツフィルター」を使用しています。
バケツの中の白い板が「CRUZARD バケツフィルター」です。
グリルやエンブレムなど、凸凹した部分には汚れが溜まりやすいので入念に。
今回使用した「先割れスポンジミット」は、手にはめて使えるミットタイプのスポンジ。落としにくく、扱いやすいので安定した作業ができるのが特徴です。ネイルをしている方でも、爪でボディを傷つけるリスクが少ないのでおすすめです。
泡や水滴がなくなるまでしっかり|すすぎと拭き上げの手順とコツ
すすぎ残しがないように、上から下へ順番に流していくのが基本。
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すすぎも上から下へ。ルーフから順に水を流していきましょう。
サイドミラーの隙間、グリル周り、リアゲートの継ぎ目などは泡が残りやすいポイントです。すすぎ残しがないよう、丁寧に流していきましょう。
すすぎで泡が残ったまま乾いてしまうと、シミやムラの原因になることがあります。気になる部分は角度を変えながら水を当て、泡が完全になくなったことを確認しながら進めるのがポイントです。
さらに、最後に全体をもう一度軽く流す「仕上げすすぎ」を行うと、すすぎ残しの防止につながります。短時間でも全体に水を回すことで、よりきれいに仕上げることができます。
水滴は細かな部分も綺麗に拭き上げ
ボンネットのような広い面は、クロスを広げて置き、奥から手前にゆっくりと滑らせるのがコツです。
水滴を残したままにしてしまうと、水シミの原因になります。すすぎが終わったら時間を空けずに、吸水性の高いクロスを使ってしっかり水分を拭き取ります。
ここでも上から下に拭き上げるのが基本ですが、ボンネットなどシミになりやすい部分を先に拭くのもひとつの方法です。
ドアを開けて内側の隙間や、ミラー周りなども拭いておくと、仕上がりがぐっときれいになります。
ドアを開けた隙間も丁寧に拭き上げましょう。
コメリの「ネコソギドライクロス」は大判なので、普通車クラスなら1枚で拭き上げられます。
今回使用したクロスは、大判で毛足が長く吸水性に優れていたので、途中で絞ることなく1台分を丸々拭き上げることができました。途中でクロスがびしょびしょになってしまうと、絞る手間が増えたり、新しいクロスを用意したりする必要が出てきますが、そういった心配もなく快適でした。
洗車ってすごく楽しい! 自分のスタイルを見つけよう
愛車が綺麗になるとドライブもさらに楽しく。
愛車の「スバル フォレスター X-BREAK」。綺麗になって、どこか嬉しそうに見えませんか?
ここまでが基本的な洗車の流れです。いかがだったでしょうか。
本格的に取り組もうとすれば、コーティングや細部のケアなど、突き詰められるポイントはいくらでもあります。ただ、最初の一歩としては今回の内容で十分です。
大切なのは「ゴシゴシこすらないこと」。
洗うときも、拭き上げるときも、力を入れるのではなく、クルマを優しく扱うことを意識してみてください。
洗車はちょっとした息抜きや気分転換にもピッタリ。
実際に自分で洗車をしてみると、「こんなところに汚れが溜まるんだ」といった新しい発見もあって、思っている以上に楽しい時間になります。
ちなみに、ミニバンやSUVなど背の高いクルマの場合は、脚立やステップがあるとルーフまで手が届きやすく、作業がぐっとしやすくなります。無理な姿勢で作業するとキズや転倒のリスクにもつながるため、無理のない環境を整えることも大切です。
自分で手をかけることで、クルマへの愛着も自然と深まっていきます。
ぜひ、自分に合った洗車スタイルを見つけてみてください。
次回は、足回り(タイヤやホイール)の洗い方について紹介します。
INFORMATION
山田辰株式会社
公式サイト:https://yamadatatsu.co.jp/
AUTO-BI
公式サイト:https://www.auto-bi.jp/
WASH!PLAZA
所在地:神奈川県横浜市金沢区鳥浜町12-11
営業時間:24時間




