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最終更新日:2017.03.22 公開日:2017.03.22

【動画あり】29年ぶりの新型車両13000系、東京メトロ日比谷線で本格運行開始

29年ぶりに東京メトロ日比谷線に導入される新型車両13000系。現行の03系は2020年度中に引退となる。

 東京メトロ・日比谷線といえば、六本木や霞ヶ関、銀座、秋葉原などを経由して中目黒~北千住間をつなぐ地下鉄だ。

 東京オリンピックに備えて着工されて1961年に南千住~仲御徒町間で部分開業となり、64年に全線開通。東京メトロの中では銀座線(27年に浅草~上野間が部分開業、日本最古)、丸ノ内線(霞ヶ関~新宿間が54年に部分開業)に次いで3番目に歴史のある路線である(東京の地下鉄としては、60年に都営浅草線が押上~浅草橋間で部分開業しているので4番目)。

 その日比谷線に、88年から導入されている現行車両の03系に替わり、29年ぶりとなる新型車両「13000系」が導入される。

 2016年12月23日から25日まで、同新型車両は日比谷線内で特別運行されており、いわば一般へのお披露目はすでに済んでいるが、この3月25日からは北千住駅から先の相互乗り入れをしている東武スカイツリーライン(東武伊勢崎線)との直通運転も開始となり、いよいよ本格運行されることになる。

13000系の車内。手すりが曲線を描いており、銀座線の新型1000系の車内のデザインと似ている。

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13000系の特徴に迫る!

東武鉄道の新型7000系と共通仕様

13000系の特徴を紹介した公式動画。

 13000系の大きな特徴が、日比谷線のホームドアの早期導入を考慮して、東武鉄道の日比谷線直通運転用の新型車両7000系と共通仕様で設計されていること。

 仕様の共通化が図られたのは、現在運用されている日比谷線の03系と、東武線の日比谷線直通運転用の20000系シリーズ(20000系、20050系、20070系)は、3扉と5扉の車両が混在しているためだ。

 こうした車両ごとの扉数の違いはホームドア導入の障害となるため、それをすべて4扉車両に統一することにしたのである。

 なお、従来の車両よりも1両の全長が2m延伸されて20mとなる。従来は1編成8両の全長144mだったが、13000系と7000系は7両を1編成とすることで、全長140mとなる。

現行車両が13000系と7000系に完全に置き換わるまでは、7両編成と8両編成が混在するため、日比谷線内の駅の行き先案内(上)やホームの乗車位置案内(下)は両方が混在することになる。

 なお日比谷線のホームドアに関しては、設置開始が2020年度、設置完了が2022年度と発表されている。ただし、東京メトロでは工程の前倒しを引き続き検討していくという。

13000系と7000系はそのほかも仕様を共通化!

 こうした扉数の共通化に加え、両社の車両で異なっていた機器や車内の主要設備、フリースペースや優先席の位置なども統一された。これにより、乗客がどの列車に乗車しても同じように利用できるようになるというわけだ。

 そのほか、車内ディスプレイが駅名や所要時間などの見やすさと、多言語情報(英語、中国語、韓国語)表示の充実を図るために3画面化。さらにWi-Fi機能も導入される。

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13000系にも導入される「操舵台車」とは

鉄道の後輪操舵!? 新型1000系に続き「操舵台車」を導入!

 13000系の機構的な特徴としては、東京メトロでは銀座線の新型車両1000系から導入が始まった「操舵台車」がある。操舵台車は、車両がカーブを通過する際の安定性を向上させることと、騒音と振動の低減を目的として開発されたものだ。

 前軸も後軸もまっすぐ固定された従来の台車は、実はカーブを強引に通過している。クルマに例えていうなら、ドリフトしているようなイメージだ。

 無理に通過しているのでレールと車輪が強くこすれてしまい、あの大きな「キーンキーン」という金属同士の擦過音が生じてしまうのである。

 それを操舵台車では、カーブに沿って後軸が左右に舵を切る機構になっており、よりスムーズに通過することが可能だ。そのため車両の安定性が増すし、騒音や振動も減らせらることができ、乗り心地のアップにつながるというわけだ。詳しくは下記動画をご覧いただきたい。

操舵台車に関する技術的な紹介をした動画。

 日比谷線は現在、03系の車両による全42編成が運行されているが、2020年度中に13000系全44編成に更新する計画だ。

2017年3月22日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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