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最終更新日:2022.07.12 公開日:2022.07.12

立ち寄りたくなるトイレがあるSA・PA。NEXCO西日本【前編】

高速道路で休憩時に立ち寄るSA・PAのトイレは、今や、広く、清潔で、使いやすいイメージが定着している。そこにはどのような工夫が凝らされ、これからどのように進化していくのか。つい立ち寄りたくなるトイレがある、NEXCO西日本管轄のSA・PAを紹介。

文=くるくら編集部

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関門自動車道 めかりPA(上り線)から見られる、関門海峡と関門橋の大パノラマ。観光名所顔負けなこのベストショットは、トイレ棟から撮影したもの。

NEXCO西日本のトイレへの取り組み”4C”とは?

 立ち寄るSAPAによって異なる印象を受けるが、どこに寄っても広く、清潔で、使いやすいトイレ施設の存在は、なんとありがたいことか。

 NEXCO西日本では、管轄するエリア(福井・滋賀県から沖縄県までの24府県)で新規オープン、リニューアルオープンするSAPAのトイレに対し、”4C”と呼ばれる活動に取り組んでいる。この4Cとは、”Clear”、Clean”、Comfortable”、Charming”4つの指標を合わせた呼称である。

 そこで、それぞれのコンセプトが実際にどういった取り組みをしているものなのか、「めかりPA(上り)」のトイレを例に、説明していきたい。

“Clear”=少ない電力で明るいトイレ

 LEDの照明器具や大きなガラスを積極的に採用することで、明るく開放感のあるトイレを目指している。

通路やちょっとした壁面でも大きな窓ガラスを用いることで、自然光の明るさと開放感を得られる。

“Clean”=シンプルで掃除しやすいトイレ

 汚れや臭気が溜まりやすい目地があるタイル床を、乾式清掃にも適した床材に変更。また、便器や什器などは、シンプルなデザインを採用し、掃除しやすいトイレを目指している。

床や便器以外に、洗面台やパウダールームなどもシンプルな設計が採用されている。ピクトグラムのおかげで直感的に用途が理解でき、利用者にも清掃員にも優しい仕様に。

“Comfortable”=快適なトイレ

 すべての洋式便座を温水洗浄便座にし、利用状況が一目で分かるサインをトイレの個室や入口に配置することで、スムースに利用できるトイレを目指している。

トイレの入口には空室・利用状況を確認できる掲示板が用意されている。個室に入り、施錠すると、ドア上部の点灯色が青から赤に変わり、連動して掲示板での表示も青から赤に切り替わる。※空きブース案内表示はイメージです。

“Charming”=つい寄りたくなるトイレ

 清潔感や利便性はもちろん、木目調、和モダン、伝統柄、南欧風などの内装に、ロケーションや歴史など、立地条件を活かした施設そのものの工夫など、つい寄りたくなる魅力的なトイレを目指している。

壁はレンガ調で、展望デッキのライトアップも地域の観光地に合わせた仕様。こんなに写真映えするトイレ棟が他にあるだろうか。

 さらに、リニューアルオープンしたSAPAの中には、この4C以外にも、環境への負荷軽減を考慮した”Ecology”もコンセプトに加えた、”4C+1E”を指標とするトイレも増えている。

トイレから逆検索でSAPAを探すという手も!?

 NEXCO西日本のWebサイトでは、オストメイト対応トイレや、バリアフリートイレなど、どのSA・PAにどれだけの数の設備があるかを確認できる。さらに、例えば項目をバリアフリートイレに絞って検索することもできるので、必要な種類のトイレがある、という人は事前にチェックしておくことを勧める。 NEXCO西日本施設ガイド トイレ・化粧室(https://www.w-holdings.co.jp/service/toilet.html)


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めかりPA(上り)を紹介

関門海峡を挟み、大パノラマを望む2つのPA

 本州・山口県下関市と、九州・福岡県北九州市を繋ぐ関門橋を挟みこむように、関門自動車道の下り線には【壇之浦PA】が、上り線には【めかりPA】が向かい合っている。どちらも2021年にトイレ棟が一新され、トイレ棟に備わった展望デッキからは、関門海峡の絶景を堪能することができる。

門司港レトロと調和する【めかりPA(上り線)】

 明治から昭和初期にかけ、貿易港として栄華を誇り、日本三大港(神戸、横浜、門司)の一つに数えられた門司港(もじこう)は、終戦後に衰退するものの、趣あるレンガ調の洋館がいくつも残った。現在、大正レトロ調に整備されたこの街並みは「門司港レトロ」と呼ばれ、九州の人気観光スポットとして愛されている。

 めかりPAは門司港のレトロな街並みに合わせ、落ち着いたレンガ調の外壁を採用。夜間は門司港の街並みと同じようにライトアップされ、門司港レトロと調和するよう設計されている。

 202110月に、先にリニューアルオープンしていた店舗棟を追う形で、1階がトイレ、2階が展望デッキとなるトイレ棟が完成。前頁で触れた”4C+1E”に配慮した仕様となっている。

 そして、このPA最大の魅力は、展望デッキから眺める大パノラマだ。

海に向かってせり出した展望デッキは、関門海峡を一望するのに最適。

夜間はデッキ部分もライトアップされ、ムードを引き立てる。

・E2A 関門自動車道 めかりPA(上り線)

営業時間 ショッピングコーナー・フードコート 24時間営業
※一部コーナーは時間営業
トイレ 男:小9、大8 女:24 多機能:2
駐車スペース 大型17 台、小型40 台、身障者用2 台 (オープン時)

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壇之浦PA(下り)を紹介

源平合戦、最後の舞台! 【壇之浦PA(下り)】

 壇之浦PAも2021年8月に、展望デッキを備えたトイレ棟がリニューアルされた。白を基調とした建物は、空の青と、海の青とのコントラストを演出している。

 下関市は多くの歴史が刻まれた土地で、観光地巡りには事欠かず、壇之浦と言えばさまざまなコンテンツで扱われ、中には源平合戦終結の地を連想する人も多いだろう。

 門司港、巌流島、赤間神宮に壇之浦古戦場跡めぐりなど、このあたりでドライブを楽しみたい人には、壇之浦PAに併設されているハイウェイホテルでの宿泊がオススメだ。

 また、このPAにはウェルカムゲートが設置されており、一般道から休憩施設へのアクセスも可能だ。海鮮市場を体験できる「海饗市場 壇之浦」や、海が眼前に広がる開放的なフードコート、充実したショッピングコーナー、そして、展望デッキからの絶景など、壇之浦PAそのものを旅の目的地としたくなるほど、便利で魅力的な施設となっている。

対岸にはライトアップされた門司港を確認できる。

展望デッキはとても広く、ファサード付き。

壇之浦PAのトイレもまた、4C+1Eに配慮した設計となっている。

E2A 関門自動車道 壇之浦PA(下り線)

営業時間 ショッピングコーナー・フードコート 24時間営業
※一部コーナーは時間営業。
トイレ 男:小8、大10 女:20 多機能:2
駐車スペース 大型18台、小型46台、身障者用3台(オープン時)、
一般道側の駐車7台
併設ホテル ファミリーロッジ旅籠屋・壇之浦PA店

写真=NEXCO西日本

【後編】はこちら

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