宇都宮のLRTに乗っていたら中上貴晶選手がバイクで隣を走ってきた! MotoGP日本グランプリ 第16戦は路面電車とバスに乗って応援に行こう!
元MotoGPライダーでホンダ開発ライダーの中上貴晶選手が、LRTと一般道を並走! ファッションモデル兼ライターのカナイメグが、イベントの様子を振り返り、10月2~4日に開催されるMotoGP日本グランプリの魅力をお届けする。
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目次
LRTとMotoGPライダーが並走!
路面電車に乗っていたら、窓の外を本物のMotoGPライダーが並走してきた。
夢の話ではない。2026年7月23日、栃木県で実際にあった出来事だ。バイクを駆っていたのは、中上貴晶選手。私はそのとき、取材でその電車に乗っていた。
自己紹介を少しだけ。私はバイク歴5年、大型バイク2台を持ち、四輪はシビック TYPE Rに乗り換えて1年足らずの“ひよっこ”ライターである。二輪の世界の頂点であるMotoGPを画面越しに追いかけてきた。そのMotoGPで戦ってきたトップライダーが、まさか路面電車の窓の外に現れて並走してくれるとは……!
そもそもMotoGPとは、二輪ロードレース世界選手権の最高峰クラスのこと。F1の二輪版のような存在で、世界のトップライダーたちが年間22戦(2026年シーズン)を各国のサーキットで戦っている。その日本ラウンドが、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開かれるMotoGP日本グランプリだ。
舞台は宇都宮のLRT
まず、私が乗っていた電車の話から始めたい。宇都宮のLRT(次世代型路面電車)は2023年8月26日に開業し、JR宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地までの約14.6kmを、19の停留場で結んでいる。運行するのは宇都宮ライトレールだ。
このLRTに2026年7月4日から走り始めたのが、「芳賀町×モビリティリゾートもてぎ ラッピング電車」だ。10月開催のMotoGP日本グランプリを記念したスペシャルラッピングで、車体には小椋藍選手、ファビオ・クアルタラロ選手、ジョアン・ミル選手らがあしらわれている。特別列車ではなく、ふだんの便として通常運行しているのもうれしいところ。見かけたらラッキーかもしれない。
そして7月23日、このラッピング電車を使って、走行シーンの撮影を兼ねたイベントが開かれた。会場となるモビリティリゾートもてぎと、LRTを組み合わせた新しいアクセス手段「モビリティリゾートもてぎ×LRT・スマートアクセス」の記念イベントである。私もこの電車に乗り込んだ。乗客役のエキストラは公式で募集され、急な告知にもかかわらず1時間前後で定員に達したという。同じことを考えるファンは多かったようだ。
生活道路を、MotoGPライダーが走ってくる
初めて乗ったLRTは、驚くほど静かだった。ゴトゴトという路面電車のイメージを裏切る、すっと滑るような走り。床が低くて乗り降りもしやすく、「これで会場まで行けるなら楽だな」というのが最初の感想だった。
そして本番。芳賀町内の区間を走行中、電車の隣に1台のバイクが現れた。中上貴晶選手が駆るHonda RC213V-S。MotoGPマシンの遺伝子を受け継ぐモデルで、この日はゼッケン30番のスペシャルカラーをまとった1台だ。それが、通学路の標識やコンビニのある景色のなかを、路面電車と並んで走ってくる。
距離は、想像していたよりずっと近かった。窓のすぐ向こうにマシンがいて、排気音が車内まで届く。中上選手がこちらに手を振ってくれた瞬間、車内のあちこちから歓声とシャッター音が響いた。日常と非日常が、窓1枚を挟んで並走する不思議な時間。こんな光景、初めて見た。
宇都宮LRTラッピング車両と並走する中上貴晶選手
あの中上選手に、10月のもてぎで会える
イベント前日の7月22日、ホンダ・レーシング(HRC)からひとつの発表があった。中上選手が、10月4日決勝のMotoGP日本グランプリに、1戦限りのワイルドカード枠で参戦するという。中上選手は2018年から2024年までの7シーズンをMotoGPで戦い、2025年からはHRCの開発ライダーを務めている。その中上選手に、MotoGP日本グランプリで会える!この並走イベントは、ある意味秋のもてぎへの予告編だったかもしれない。
しかも今年のMotoGPは日本人ライダーがアツい!小椋藍選手が、2026年6月28日のオランダGPで最高峰クラス初優勝を成し遂げた。日本人としては2004年の玉田誠選手以来、約22年ぶり・7人目の快挙。それも2位に約2.1秒差をつける堂々の勝ちっぷり。所属はアプリリア陣営のトラックハウスで、シーズン折り返しとなる夏休み前の時点でも、ランキング上位につけていた。日本人がタイトル争いの真ん中にいる年に、日本でレースがある。こんな巡り合わせは、そうそうない。
10月のMotoGP日本グランプリは電車とバスで「もてぎ」へ
2026年のMotoGP日本グランプリは、10月2日(金)から4日(日)まで、モビリティリゾートもてぎで開催される。そして今年の大きなトピックが、もてぎへのアクセス手段がひとつ増えたこと。それこそが、私が体験した「モビリティリゾートもてぎ×LRT・スマートアクセス」だ。
利用できるのは10月3日(土)・4日(日)。JR宇都宮駅東口からLRTに乗り、芳賀町工業団地管理センター前で降りると、シャトルバス「もてぎGPエクスプレス芳賀」が交通状況にもよるが、会場まで約30分で運んでくれる。料金はLRTが片道350円、シャトルバスが片道2,500円。バスは専用サイトでの事前予約制だ。
チケットの券種や価格は、公式サイトで最新情報を確認できる。16〜23歳なら、事前登録で入場・観戦が無料になる「16-23 ZERO円パス」があるのも見逃せない。このパスがあれば、芳賀からのシャトルバスも無料になる。若い人ほど気軽に行ける仕組みになっている。
サーキットはクルマがないと行きづらい場所——そう思い込んでいた。ところが今年のもてぎには、新幹線と路面電車とバスを乗り継ぐ新ルートがある。もしかしたら、あのラッピング電車がその足になってくれるかもしれない。
路面電車とMotoGPライダーが並んで走る街から、日本人ライダーが表彰台の真ん中を狙うサーキットへ。この秋のモビリティリゾートもてぎには、いつものMotoGPとは少し違う特別な空気が流れるはずだ。10月2~4日の3日間、電車に揺られて足を運んでみてはいかがだろうか。
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