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最終更新日:2017.07.08 公開日:2017.07.08

【東京キャンピングカーショー2017】軽キャンパーが超充実!

7月1日・2日の土日にわたって、東京ビッグサイト第7ホールに180台以上のキャンピングカーを集めて開催された、「東京キャンピングカーショー2017」。その中から軽自動車ベースの「軽キャンパー」や、ミニバンワンボックスベースの「バンコンバージョン(バンコン)」など、キャンピングカーの人気カテゴリー別に最新モデルを複数回にわけて紹介すると共に、今回のトレンドや、キャンピングカーに搭載したいアウトドアグッズなども取り上げていく。第1弾は、一番人気のカテゴリーである軽キャンパーだ。

今回も出展台数が多かった軽自動車ベースの「軽キャンパー」。画像は、ナッツRVの「スピナ ポップアップルーフ キャルルックバージョン」。スズキ「エブリイ」をベース車とし、外装を「カリフォルニアルック」と呼ばれるデザインにカスタマイズしているのが特徴。画像の1台は出展された軽キャンパー中で最も高額の426万1356円(税込)。

ベース車両の双璧はスズキ「エブリイ」&ダイハツ「ハイゼット」

 軽キャンパーは、ワゴンタイプもしくはトラックタイプの軽自動車をベースとして改造されている。一番人気はスズキの軽ワゴン「エブリイ」だ。二番人気は、ダイハツの軽トラ「ハイゼット・トラック」、その次にスズキの軽トラ「キャリイ」といった具合だ。今回は展示車両はなかったが、ホンダ「アクティ」をベース車として選択できるキャンピングカーを製造しているビルダーも存在する。

 軽自動車も多数あるが、ベース車両として選択される理由には、居住性の高さに加えて車両本体価格が安価なこともポイントとなる。通常の車両をキャンピングカーとして架装・改造するというのは、それなりの費用がかかる。例えば、今回出展されていた軽キャンパーを例にすると、ベース車両が70~140万円前後なのに対し、完成車は200~350万前後という具合だ。車両本体価格を抑えるというのは、それだけリーズナブルにキャンピングカーを作れるのである(上の画像のスピナは別格)。

スズキ「エブリイ」。車両価格はグレード「PA」の2WD・5MT車は92万3400円(税込)。最上位グレードの「JOINターボ」のフルタイム4WD・4AT車でも142万6680円(税込)。ボディをそのまま活かし、車内をキャンピングカーに架装する場合はエブリイが選ばれることが多い。軽自動車のバンコンといえる。

軽キャンパーのベース車両として2番人気のダイハツ「ハイゼット・トラック」。グレード「スタンダード”エアコン・パワステレス”」の2WD・5MT車は税込み65万3400円。最上位グレードの「ジャンボ」のパートタイム4WD・4AT車でも税込129万6000円。低価格なのが魅力。荷台にキャンピングシェルを載せるタイプを「トラックキャンパー(トラコン)」というが、ハイゼットやキャリイなどがベースの場合は軽自動車版トラコンといえる。

スズキ「キャリイ」。キャンピングカーは量産車ではなく、ビルダーが1台1台ハンドメイドしていることから、絶対にベース車はこのクルマでないとダメ、ということはない。ハイゼット・トラックをベース車としている軽キャンパーは、キャリイもベース車として利用できるようなことも多い。

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各ビルダーの軽キャンパー最新モデルを紹介!

気楽なひとり旅用「マイクロバカンチェス」

リンエイプロダクトの「マイクロバカンチェス」。展示車両はマツダ「スクラムバン」ベースで製造されたが、同車はエブリイのOEM車。実は、三菱「ミニキャブ バン/タウンボックス」、日産「NV100クリッパー」もエブリイのOEM車なので、そのどれでもベース車として利用可能である。

 リンエイプロダクトがエブリイベースで開発したひとり旅用の軽キャンパーが「マイクロバカンチェス」だ。

 近年のキャンピングカーはバッテリーの性能やソーラーパネルの充電効率の向上、走行充電システムの搭載などもあって電装品の充実がトレンドで、マイクロバカンチェスもその代表的な1台。100Wソーラーパネル、1500~2000Wクラスの(DC/AC)インバーター、DC100Vコンセント、追加サブバッテリー、走行充電システムなどを標準装備しており、その恩恵を受ける形で100V電子レンジ、40L冷凍冷蔵庫、リヤTV&DVD、LED照明などを標準装備する。

 価格は208万9800円(税込)からで、オプションも含めてさまざまな装備を加えた展示車両の場合は、219万2400円(税込)。今回展示された軽キャンパーの中では最も低価格。なお、軽貨物車の4ナンバーとして登録が可能だ。

マイクロバカンチェスの車内を後方から。ひとり用とすることで、電子レンジ、カセット式コンロ、テレビなどを余裕を持って装備できている。

右側面から。テレビ、カセットコンロ、電子レンジなどが見て取れるはず。左のスライドドア側には傘立てがある。ペットボトルの収納なども用意。

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2人+ペットならこの1台!

2人+飼い犬2~3匹までを考慮した「愛犬くん」

オートワンの「愛犬くん」。最近になって「断熱」も各ビルダーが力を入れている分野で、同車も5層の断熱材が使われている。夏冬のエアコンの効果を極力無駄にしないようにしてあり、夏場は特にペットにとっても涼しい環境は嬉しいはずだ。

 オートワンは3台の軽キャンパーを展示。その中の最新モデルがこの「愛犬くん」だ。2人と、愛犬など2~3匹までのペットと共に車中泊が可能な1台となっている。

 特徴は、ペットの足を洗える専用の洗い場が設けられていること(そのほか、ペットマットも標準装備)。近年、シンクとシャワーなどをオプション、中には標準装備する軽キャンパーも増えており、空間的に限られた車内をどれだけ無駄なく使えるかがさらに突き詰められている。同車の給水タンクと排水タンクは10Lだ。

 価格は204万2690円(税込)から。展示車両はエブリイJOINターボの4WD車をベースとしており、そのほかオプション装備を加えて266万1530円(税込)。オプションにはポータブルトイレや、クルマの側面にサイドオーニング(クルマの側面に引き出せる布製の日よけ)などがある。

車内の様子。室内超は前後長が最大198cm、横幅が最大126cmを確保。ペットとの車中泊を考慮した設計となっている。足洗い場は跳ね上げ式で、後部ドアから入ってすぐ右手にシャワーヘッドがあるところの下。

オプションのサイドオーニングのイメージ。画像の車両は、同じオートワンブースで展示された、ソーラーパネルなどを装備して電気製品の多用に備えた1台、「給電くん ポップアップルーフ」。斜めに跳ね上がったルーフには40Wの発電量のソーラーパネルが標準装備されており、就寝定員4名。

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ダイハツ・ハイゼットベースの1台!

標準装備多数かつ低価格の「リゾード デュオ バンビーノ Jr.」

ハイゼットベースの1台。Stage21の「リゾート デュオ バンビーノ Jr.」。斜めに跳ね上がったポップアップルーフ(ソーラーパネル装備)内では2名が就寝できるので、車両後部の就寝スペースと合わせて4名が車中泊可能。

 Stage21の軽キャンパー「リゾート デュオ バンビーノ Jr.」。着脱式テーブル、カセットコンロ、給排水(電動給水ポンプ)タンク各10L&シャワーヘッド付き丸形シンク、500Wインバーター、(追加)サブバッテリー、走行充電器、外部電源ソケットほか多数の装備を搭載して286万2000円(税込)。

「リゾート デュオ バンビーノ Jr.」内の様子。軽自動車とは思えないほどさまざまな装備が搭載されている。なお、シートなどは防水難燃ポリエステルシート地、難燃ポリエステルシート地、ビニールレザーシート地から選べ、色も選べる。

収納可能な2段ベッド搭載の「ルネッタ」

トラックベースの「キャブコン」など、大型車を手がけるキャンピングカービルダーの大手のひとつだえるVANTECH(バンテック)だが、軽キャンパーも出展。

 FRP製のボディを架装し、トラックをベースとしたキャブコンなどの大型車を数多く手がけるVANTECH。その中で唯一出展した軽キャンパーが「ルネッタ」だ。ステンレス製のシンクと給水5L、排水10Lのタンクなどを備える。今回出展した軽キャンパーの中では最も高い部類で、293万7600円(税込)からで、展示車両は380万7000円(税込)。

収納型の「プルダウンベッド」を展開すれば、2段ベッドとなる。就寝時は空間的に無駄となってしまう車内上方を有効活用した例といえよう。

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居住性重視の軽キャンパー!

ルーフが真上にポップアップする「Mini Pop Bee」

キャリイがベースの1台である「Mini Pop Bee」。サイドオーニングと、シェル側面に設けられた窓などで、まるで屋台のような雰囲気もあるが、まごうことなきキャンピングカー。ダイハツのハイゼット・トラック、ホンダのアクティをベース車として選択することも可能。

 通常、ポップアップルーフというと、前後どちらかが斜めに跳ね上がるタイプが多いが、M・Y・S ミスティックの「Mini Pop Bee」は、ルーフが水平にポップアップするので、その分内部は空間的に余裕がある。この仕組みを採用したことで、4人が就寝定員となっている。価格は277万3980円(税込)から。展示車両は、325万7047円(税込)。

横から見ると、ルーフトップテントの大きさがわかる。このサイズのため、実は軽自動車ではなく普通車扱いとなり、8ナンバーとなる。

車内の様子。軽自動車ベースとは思えないほど空間的なゆとりがあるのが特徴。下と上でふたりずつ4人が就寝可能。

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最後は今回最大の軽キャンパー!

軽規格を超えた軽キャンパー「レジストロ」

展示車両のベースはトヨタ「ピクシス・トラック」だが、これはハイゼット・トラックのOEM車なので、レジストロはハイゼット・トラックをベース車とする系統の1台である。

 最後は、今回の軽キャンパー中最大のサイズを有する1台、M・Y・S ミスティック「レジストロ」を紹介。エブリイやハイゼットベースの軽キャンパーは全長が3390~3395mm、全幅が1470~1475mm、全高が1875~1950mmだが、レジストロは全長3850mm×全幅1770mm×全高2480mmというサイズ(もちろん8ナンバー)。価格は318万9996円(税込)からで、展示車両は360万5969円(税込)。

車内の様子その1。手前はシンクで、その奥に2段ベッド。左側はソファ。下の画像に続く。

ソファとテーブル。軽キャンパーとは思えない豪華設備。これだけの設備を収めると、当然キャンピングカー自体のサイズが大きくなるため、8ナンバーとなっている。

2017年7月8日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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