アウディ、新型スーパーカー「ヌヴォラーリ」を発表! 1001psを発揮するV8ハイブリッド搭載【新車ニュース】
6月4日、アウディは新型スーパーカー「Nuvolari(ヌヴォラーリ)」を発表し、市販プロトタイプを披露した。アウディの量産車としては最もパワフルで、最も速いこの新型車は、世界499台限定で販売され、2027年前半に顧客への納車が始まる予定だ。
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目次
車名はイタリアの伝説的レーサー、タツィオ・ヌヴォラーリに由来
アウディの新型スーパーカー「ヌヴォラーリ」は、2025年9月にイタリア・ミラノで発表されたスタディモデル「コンセプトC」が市販型に昇華したモデル。
アウディAGのゲルノート・デルナー取締役会会長はこのように述べている。
「アウディ・ヌヴォラーリによって、私たちは技術革新を加速させています。これは、技術、性能、そしてチームワークによる実行に重点を置き、ともに進歩を遂げることで何が可能になるかを示すものです」
ヌヴォラーリという車名は、イタリアの伝説的レーシングドライバー、タツィオ・ヌヴォラーリに由来する。彼は2輪レースで多くのタイトルを獲得した後に4輪レースに転向し、1920年代から1940年代にかけてアルファロメオや、アウディの前身であるアウトウニオンといった名門チームで活躍。1930年にはミッレ・ミリア、1932年にはF1モナコGP、1935年には同ドイツGPで優勝を飾っており、1931年と1932年にはタルガ・フローリオを制するなど、輝かしい実績の持ち主だ。
4.0L V8ツインターボ+3モーターにより0-100km/h加速2.6秒を実現
アウディ・ヌヴォラーリ|Audi Nuvolari
アウディの新しいデザイン哲学を踏襲した最初の市販モデルとして、ヌヴォラーリはスーパーカーのハイパフォーマンスな特性と独特のデザインを融合。引き締まったサーフェス、シームレスに統合されたテクノロジー、そしてインテリジェントなエアロダイナミクスがその外観を特徴づけている。
エンジンをミッドシップマウントするレイアウトは全体のプロポーションを形づくり、一体感のあるボリューム、力強いスタンス、そして強い存在感を生み出した。
エクステリアはアウディの新しいシグネチャーカラーであるチタニウムが特徴で、「コンセプトC」やアウディのF1レーシングカーにも使用されたもの。カーボン素材と組み合わせることで、精緻なラインを際立たせている。
パワーユニットは、最高回転数が1万rpmにおよぶ、最高出力588kW(799.4ps)、最大トルク730Nm(74.4kgf-m)の4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンに、1基で110kW(149.6ps)を発するアキシャルフラックスモーター(軸方向磁束モーター)を3基、そして容量7.3kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせる。
システム総合の最高出力は736kW(1001ps)に達し、2.6秒の0-100km/h加速、6.8秒の0-200km/h加速、350km/h以上の最高速を実現。フロントに積む2基のモーターは合計で最大2150Nm(219.2kgf-m)を発生。3基目のモーターはエンジンとトランスミッションの間に組み込まれている。
ボディパネルにF1技術を活用したカーボンファイバー強化ポリマーを採用
アウディ・ヌヴォラーリ|Audi Nuvolari
確かな実績を持つASF(アウディ・スペース・フレーム)にカーボンのボディパネルを組み合わせた車両アーキテクチャーは、アウディ初の試みだ。
ボディパネルのほとんどに、F1のノウハウを活用したプリプレグオートクレーブ技術によるカーボンファイバー強化ポリマー(CFRP)が用いられ、軽量化とねじり剛性を高次元で両立。プリプレグオートクレーブ技術は、あらかじめ樹脂を含浸させたカーボンファイバーを成形し、高温・高圧で硬化処理する技術で、最小限の重量で最大限の構造性能を実現する。
カーボンパーツは、高い経験値と細心の注意、そして職人技を必要とする精密な手作業による積層プロセスで生産される。施工のクオリティは、構造的な強度と各部の見た目の美しさを両立するうえで極めて重要だ。アウディの市販モデルとしては初となる鍛造センターロックホイールの採用もニュース。
空力性能の面でも、F1に着想を得たアクティブエアロダイナミクスを採用。フロントアクスルの空力性能を向上させて追加のダウンフォースを生み出し、高速時の揚力を減らしてパワートレインの冷却を改善するフロントの「Sダクト」、クローズド、ローダウンフォース、ハイダウンフォースの3つの設定で、ダウンフォースと空気抵抗をコントロールする「展開式アダプティブリヤウイング」、さらにF1でお馴染みとなっている、ステアリングホイールに備わるボタンで手動操作が可能な「DRS(ドラッグ・リダクション・システム)」により、走行状況に応じて400kg以上のダウンフォースを生み出す。
「クワトロ」四輪駆動システムは、「クワトロ・プレディクティブライド」に進化。これは車両の挙動を予測して先行制御するもので、操舵角、加速度、ヨーレート(車両の垂直軸周りの回転で、コーナリング時の操舵応答を決定する)、現在のグリップレベルなどの詳細なセンサーデータを、制御システムに継続的に供給。例えば、システムがコーナーでのグリップ喪失の可能性を予測した場合、システムは駆動ユニットのトルク配分や、モーターによる可変トルクベクタリング、トラクションコントロールを制御し先手を打って対応する。
走行モードはステアリングホイールのロータリーコントロールを介してシステムを操作することも可能で、パワートレイン、車両ダイナミクス、効率性をそれぞれ異なる優先順位で選択できる以下のモードが用意された。
・「Eハイブリッド」:都市部や短距離走行において、完全電気駆動を可能にする。
・「バランス」:快適性、効率性、そして性能を兼ね備えている。
・「ダイナミック」:ステムの応答性を向上させ、俊敏性と精度を高める。
・「ダイナミックプラス」:パワートレインを感情に訴えるドライビング体験に完全に特化させる。
これらに加えて、ドライビングスタイルや路面状態に合わせてトラクションコントロールを調整できる「サーキット」モードも設定された。
インテリアは操作系からシートまでドライバー中心の設計
アウディ・ヌヴォラーリ|Audi Nuvolari
インテリアはドライビング体験そのものを重視。操作系をドライバーの視野の範囲内に集約した仕立てだ。これには、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)の重要な要素も含まれる。
HMIのカラーアクセントは、伝説的な「アウトウニオン・タイプC」レーシングカーのオマージュであり、1930年代の歴史的な速度記録が席巻していたモータースポーツ時代を想起させる。
この機能的な色彩の使い方は、全体のインテリアコンセプトにも採用されており、室内空間をふたつのゾーンに分けている。フロントセクションは、ダークな色調で仕上げられ、集中力を保てるよう設計。サーフェス、素材、アクセントはこのダークカラースキームで統一されている。対照的に、リヤセクションでは軽やかなトーンの「シャドウデューン」が導入された。
インテリア全体には細部へのこだわりと職人技が光っており、コントローラーやエアコンのルーバー、センターディスプレイのフレームに至るまで、アルマイト処理されたアルミニウムで造られている。
ドライバー中心のインテリアコンセプトは、軽量シートにも表れている。シートベースと背もたれのカーボンファイバー構造は、重量を軽減しながらも、高い剛性と正確な横方向サポートを提供。人間工学に基づいた設計により自然な着座姿勢を促し、車両と道路の両方からの直接的なフィードバックが可能だ。
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