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都内某所にある株式会社ポリフォニー・デジタル。建物内のエレベーターに乗り、該当フロアで降りたエントランスの様子がこちら。建物自体のオフィスビル然とした外観からは想像できないエレガントな空間が突然目の前に広がった。
ラウンジのおおまかなレイアウト。実際に、様々な「グランツーリスモ」大会も開催しているそうで12台のレースコックピットが並べられるほどの広さがある。DJブースから反時計まわりで紹介していこう。
こちらはアイルトン・セナ財団から贈呈されたというヘルメットがさりげなく置かれていた。故アイルトン・セナが使用していたというヘルメットだ。『グランツーリスモ6』(PS3用)には、アイルトン・セナへのトリビュートとして、彼のレースキャリアを追体験するゲームモードが収録されている。
バーカウンターの壁面にはメニュー表かと思いきや、歴代の「GTワールドシリーズ」優勝者の名前が刻まれたプレートが飾られている。
最新作『GT7』プレイエリア。12台のコックピットは公式世界大会の「GTワールドシリーズ」や各種大会のテスト環境としても使用され、小規模なイベントならここで開催することも可能だ。
こちらは休憩室から出入りできる、黄色い照明が印象的だったサウンドスタジオ。ゲーム業界ではサウンドは外注に頼る会社も少なくないが、ポリフォニー・デジタルでは自社にスタジオを持っている。モニター内の画面では、車の各所や、地面や壁から発する反射音に、観客の声やヘリコプターなど、あらゆる音源から発せられる音のテストをしている様子。音に対する並々ならぬこだわりが感じられ、自社にスタジオを設けた理由が理解できた。
開発スタジオ内にある休憩スペース。社内には様々なコンセプトの空間を用意するのがポリフォニー・デジタル流とのこと。
開発という仕事上、運動不足になりがちなスタッフのために、開発スタジオ内にジムを併設しているという。ランニング・サイクリングマシンをはじめ、ボルダリング用の懸垂機などが設置されていた。
書店のようなライブラリー。多くの資料は電子化したそうだが、「グランツーリスモ」シリーズ開発の歴史における当時のカタログや資料が大切に保管されている。書籍以外にもカラーサンプルや模型、ゲームソフト、映像資料が多く並べられていた。
こちらはビデオルーム。公式世界大会の「GTワールドシリーズ」のライブコメンタリーをここで収録し画面と合成したり、プロモーションビデオ作成、実況配信する際など使用する。グリーンバックの技術を活用すれば、実写で撮影した人物を『GT7』の世界の中のどこにでも登場させること(リアルタイムで合成)ができるそうだ。
開発スタジオの中央にある試遊スペース。こちらは、自宅にハンドルコントローラーを設置して遊んでも家族に怒られないように、と試しに作ってみたという通称「GT家具」。シートは収納式となっており、PS5や機材一式もすべて中に収納でき、ゲームをしない時はテレビ台として部屋のインテリアにマッチする。
広い開発フロアの中心にレイアウトされているガラス張りのミーティングルーム。こういったオフィスのレイアウトにも象徴されているが、ポリフォニー・デジタルでは、社内のどのメンバーも必要な情報にアクセスできる様にできるだけオープンな状況で全員で仕事が進められる様に考えている、と山内氏は語っていた。
社長室の角には公式世界大会「GTワールドシリーズ」の勝者に贈られるトロフィーが飾られている。このトロフィーはイタリアの未来派である彫刻家ウンベルト・ボッチョーニのアート作品「空間における連続性の唯一の形態」を、ポリフォニー・デジタルのスタッフがボッチョーニ氏のご家族に許可を取り、およそ3分の1スケールにダウンサイジングし鋳造したものだ。
ポリフォニー・デジタルは、東京オフィスにスタッフが200名弱、福岡に50名弱、さらにロサンゼルスとアムステルダムにもエクスプロアグループ(他社とのコラボレーションなどを推進するスタッフが勤務)としてスタッフが勤務している。山内氏によると、階層は分けずにワンフロアで完結させるこだわりがあり、他地域のオフィスも同様にワンフロアで構成されているそうだ。
最新作『グランツーリスモ7』のプレイエリアを背景に山内一典氏。これがオフィス内だと信じられるだろうか?
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