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最終更新日:2023.07.20 公開日:2023.05.09

高速道路はなぜ渋滞が発生するのか? 状況別に原因と対策を解説!

高速道路を利用するドライバーにとって、渋滞はもっとも避けたい問題のひとつだ。ここでは、渋滞発生の原因について解説すると同時に、その対策も紹介。

文=宮本奈々 資料=NEXCO東日本・西日本

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(c) west_photo – stock.adobe.com

高速道路でたびたび発生する渋滞。特に、ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィーク、年末年始など、大型連休には大渋滞となる。そもそも渋滞はなぜ発生するのか。渋滞が特に発生しやすい3つポイントから、その原因とドライバーにできる対策を解説しよう。

渋滞が特に発生しやすい3つのポイントとは?

【1. 上り坂とサグ部】

高速道路における渋滞発生ポイントとして最も多いといわれているのが「サグ部」だ。NEXCO東日本が2021年に実施した調査によれば、高速道路の渋滞のおよそ6割を占めるという。この「サグ部」とは、下り坂から上り坂にさしかかるところである。

渋滞が発生してしまう原因は、ドライバーがサグ部を走行中、下り坂から上り坂に切り替わったことに気が付かず、速度を低下させてしまうからだ。その結果、後続車両との車間距離が縮まり、後続車両のドライバーはブレーキを踏むことになる。そして、その後ろの車両、さらにその後の車両もというように、次々とブレーキが連鎖して渋滞が起こるのだ。

【2. トンネル入口】

渋滞となるポイントで2番目に多いと言われているのがトンネルの入口だ。トンネルが近づいてくるにつれ、圧迫感を感じたドライバーが速度を低下させるのが原因である。トンネルの入口で速度低下した車両の後続車両は、当然、速度低下をせざるを得ない。次々とブレーキ連鎖が起こった結果、トンネルの入口部から渋滞が連なってしまうのだ。

【3. 合流】

インターチェンジや、ジャンクションなどの合流部も渋滞発生ポイントである。合流部では、走行車線を走行している車両が流入車を合流させるため、速度を落としがちだ。そのため走行車線を走る後続車両はブレーキを踏まなければならず、合流部が混み始める。その結果、走行車線から追越車線に車線を変更する車両が相次ぎ、今度は追越車線に車両が集中することで両車線での渋滞が発生するのだ。

ドライバーにできる対策は?

高速道路を通行するドライバーにできる対策はあるのだろうか。ここでは、高速道路を走り慣れていないドライバーでもできる対策を紹介したい。

1. サグ部での対策】

サグ部での対策はあらかじめ十分な車間距離を保つことである。車間距離が縮まりすぎていると、先行車両がサグ部で速度を低下させた時に、後続車両はブレーキを踏む機会が増えてしまう。

当然、ブレーキを踏む機会が増えれば増えるほど速度は低下し、渋滞の発生につながってしまう。サグ部を通過していることに気が付かないドライバーも多い。サグ部に限らず、高速道路の通行中は車間距離を保つことを心がけたい。

【2. トンネル入口での対策】

トンネル入口での渋滞は、ドライバーの心理面に起因するものである。ドライバーが「トンネルの入口では、危険を感じない限りブレーキを踏まないようにする」と意識するだけでも、渋滞の緩和にもつながるだろう。

【3. 合流での対策】

合流部での対策は、追越車線に車両が集中する状況を防ぐため、むやみな車線変更は控え左車線を走行することである。

合流部付近では、走行車線から追越車線へ車線変更する車両(合流車含め)が多く、追越車線に車両が集中して渋滞しがちだ。車線変更は交通流が落ち着いてから、後続車両に余計なブレーキを踏ませることのない十分な車間距離を確保したタイミングで行いたい。


土・日曜日、祝日、大型連休など、高速道路の渋滞しやすい期間に出かけるドライバーは、渋滞発生の原因を知ったうえで、できる対策を取ってみてはどうだろうか。ドライバーひとりひとりが対策を行うことで、渋滞発生の芽を少しずつだが摘み取ることができる。

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