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道路・交通最終更新日:2020.09.04 公開日:2020.09.04

危ない交差点ワースト5!ストリートビューで危険を分析してみた。

日本損害保険協会は、都道府県ごとに人身事故の多い交差点をまとめた「全国交通事故多発交差点マップ」をウェブサイトで公開している。その中から全国の危ない交差点ワースト5を取り上げ、Googleストリートビューを活用して交差点それぞれの特徴を観察し、事故要因、予防策を考えてみた。

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全国交通事故多発交差点マップとは

事故多発交差点|ワースト5|危ない交差点|スクランブル交差点はランクインしていない

渋谷スクランブル交差点。「世界一混み合う交差点」と呼ばれる交差点だが、事故多発交差点ワースト5にはランクインしていない。©Soraplus – stock.adobe.com

 「全国交通事故多発交差点マップ」は、日本損害保険協会が全国地方新聞社連合会および警察庁の協力のもとに毎年発表しているデータ。都道府県ごとに人身事故の多発する交差点をまとめてウェブサイトで掲載している。

事故多発交差点|ワースト5|危ない交差点|交通事故多発交差点マップのキャプチャ

日本損害保険協会が公表している「全国交通事故多発交差点マップ」。 出典:日本損害保険協会

 警察庁の統計によると交通事故の約5割は、交差点および交差点付近で発生しているという。交差点では、歩行者、自転車、クルマなどが行き交うため、事故が発生しやすいことは想像に難くない。しかし、事故が多発する交差点としない交差点があるということは、そこには何か要因があるはずである。そこで本記事では、Googleストリートビューを活用し、交差点それぞれの特徴を分析し、事故要因、予防策を考えてみたい。

2018年危ない交差点ワースト5

事故多発交差点|ワースト5|危ない交差点|事故多発交差点のランキング(2018年版)

事故多発交差点ワースト5(2018年版)。 出典:日本損害保険協会

 まずは、2018年に人身事故が多発した「事故多発交差点ワースト5」を見てみよう。8か所のうち5か所が大阪府の交差点。うち2か所が福岡県の交差点である。どちらも大都市であることから交通量が多いことも事故発生に関係があるだろう。それぞれの交差点はどのような状況になっているのだろうか。

ワースト1 大阪府・上本町6丁目交差点

 ワースト1の大阪府・上本町6丁目交差点は、東西に千日前通り、南北に上町筋が交差する四差路交差点。近鉄・上本町駅が近くにあることから、歩行者の通行も多い。同協会によると、ここでは右折車と直進車の衝突事故、左折車と自転車の衝突事故が多数発生しているという。

 ストリートビューで大阪府・上本町6丁目交差点を見てみよう。千日通りは片側5車線ある大きな通りで、上町筋に向かって右折する場合、右折専用車線と右直兼用車線の2車線から右折できる。右折車は並列して右折待ちができるため、対向直進車が右折車の陰に隠れてしまい、見落としやすい道路構造であることが右直事故の要因の1つであるといえそうだ。

 次に、上町筋から左折する場合を見てみよう。交差点の隅にある街路樹の茂み、地下鉄の入り口が死角となり、左折時に歩道を進行してくる自転車や歩行者を見落としやすい構造である。ここでの左折車と自転車の衝突事故が起こる要因は障害物による見通しの悪さも多分に考えられるだろう。

ワースト1 福岡県・湯川交差点

 同率でワースト1となった福岡県・湯川交差点は、国道10号と県道湯川赤坂線が交わる四差路交差点。交差点の前後が坂道になっているうえ、交差点が大きく屈曲している。ここでは、わき見や漫然運転による前方車両への追突事故、対向車両の動静確認不十分による右折車と直進車の衝突事故、赤信号の見落としや見過ごしによる出合い頭の事故などが発生している。

 ストリートビューで福岡県・湯川交差点を見てみよう。国道10号の上り方向から県道湯川赤坂線へ右折する場合、右折専用車線の2車線から右折できる。右折車両が列になっていると、対向直進車が確認しづらいため対向車を十分に確認することが必要だろう。

 交差するどちらの道路も多車線なため交差点全体の幅が大きく、信号見落としや黄信号で交差点に進入した場合、通り抜けるまでに時間がかかりそうだ。そうした場合に出合い頭の衝突も発生しやすいと考えられる。

 また、交差点の前後に斜めに接続した細い街路もあり、一見しただけでは理解できない複雑な構造であることが見てとれる。さらには、夕方にバス優先が指定されている車線もあることから、走行する際に気を配らねばならないポイントが多く、難易度の高い交差点であるといえるだろう。

ワースト3 大阪府・梅新東交差点

 大阪府・梅新東交差点は、東西に国道1号と南北に国道423号が交差する四差路交差点。歩道橋が架かっているので、歩行者の横断は東西横断歩道のみとなっている。ここでは、左折時の安全不確認による衝突事故、前方安全不確認による前方車両への追突事故などが発生している。

 ストリートビューで国道1号東方面を見てみると、片側5車線のうち2車線が左折専用車線で常時左折可となっている。しかし、歩道橋にスロープが無いので、歩行者は分離されていても、自転車は分離されていない。左後方からに直進してくる自転車を巻き込んでしまう危険性があるだろう。また、初めてここを走行するドライバーが常時左折可の標識を見落とした場合、直進車につられて停止してしまい後続車が追突する可能性もありそうだ。

 さらに、繁華街であるため左折した先に荷下ろしで停車している車両が多数見受けられる。そういった車両により一番左の車線が混雑していることも事故要因となりそうだ。

ワースト4 大阪府・難波交差点

 大阪府・難波交差点は、東西に千日前通と南北に御堂筋(国道25号)が交差する四差路交差点。ここでは、前方不確認による追突事故、左折時の安全不確認による自転車との衝突事故が発生している。

 ストリートビューで難波交差点を見てみよう。御堂筋は南向きの一方通行で6車線の道路。左から、左折専用車線、街路樹のある分離帯、左折専用車線、直進専用車線×2、右直兼用車線、街路樹のある分離帯、右折専用車線という複雑な構造となっている。左折専用車線が2車線あるのだが、その間に分離帯があるため、直進するつもりが2番目の左折専用車線に間違えて進入してしまい交差点付近で進路変更をする車両がいそうである。そういった車両を見落とすと追突事故につながる危険性がある。

 また、2番目の左折専用車線は街路樹や1番目の左折車線を走行する車両による死角があるため、左後方から直進してくる自転車を巻き込んでしまう可能性もありそうだ。

ワースト5 宮崎県・宮崎市役所前交差点

 ワースト5には4か所の交差点がランクインしているが、なかでも事故多発交差点マップへの掲載回数が最も多い宮崎市役所前交差点を見てみよう。

 宮崎市役所前交差点は、東西に県道26号と南北に国道220号が交差する四差路交差点。ここでは、わき見などによる前方安全不確認による追突事故、対向車両の動静確認不十分による右折車と直進車の衝突事故、左折時の安全不確認による横断自転車との衝突事故が発生している。

 ストリートビューで宮崎市役所前交差点を見てみると、まず右折専用車線から交差点中心まで伸びた赤色の路面のペイント舗装が目に入る。これは、色による右折車の進路誘導効果を狙ったものである。複雑な形状の交差点などに多く見られ、なかには青色のペイント舗装と赤色のペイント舗装の2色を使って、進路を誘導するような交差点もある。裏を返せば、この交差点は、それだけ複雑で事故が起こりやすい構造の道路だといえるだろう。

 また、国道220号の南方には橋が架かっており、そこから交差点へ向かって緩やかな下り坂である。橋から交差点に向かう路面には、赤の縞模様で速度抑制を促す標示がされている。下り坂でスピードが上がったまま交差点に向かい、停車する前方車両に追突しないよう速度に注意する必要がありそうだ。


 交通事故が多発する交差点は、交通量が多く構造が複雑である、車線数が多く交差点の面積が広い、交差点の四隅に街路樹や地下鉄入口などの障害物があるなど、同ランキングの常連となる理由が存在していた。身近な常連交差点をチェックし、ストリートビューなどを活用して運転前に交差点の構造を確認しておくだけでも運転時に戸惑わなくて済むだろう。特に初めて運転する交差点では、周囲の状況に気を配り、常に危険を想定した運転を心がけたい。

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