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最終更新日:2019.04.11 公開日:2019.04.11

名古屋鉄道 新型車両9500系を4編成新造!無料Wi-Fiサービス提供へ。

名古屋鉄道は3月25日、2019年度設備投資計画を発表。その中で、無料Wi-Fiサービスを搭載した新型通勤車両9500系を新造することを明らかにした。

 名鉄は同計画の鉄道事業において、旅客安全・運転保安工事およびサービス改善工事などに172億円。開発事業において、同社沿線地域における不動産開発や既存の保有施設の改修などに201億円。その他、IT 機器・システムの更新などに20億円。今年度は、以上393億円の設備投資を実施するという。

新型車両9500系の新造

 鉄道事業の旅客安全・運転保安工事およびサービス改善工事などの事業費用172億円のうち、サービス改善工事には71億円が充てられる。それに含まれるのが新型車両の新造だ。

新型通勤車両「9500系」の外観イメージ画像。

新型通勤車両「9500系」の内観イメージ画像。

 新型通勤車両「9500系」は、同社初の車内防犯カメラ、多言語に対応した車内案内表示器、無料Wi-Fiサービス「MEITETSU FREE Wi-Fi」を搭載。4両組成×4編成の計16車両が新造される予定。

 名鉄から発表された情報は以上で、9500系の細かい仕様については分からない。

 名鉄に問い合わせてみると「今決まっている情報は、設備投資計画に記載したことのみ。車両については、3300系をベースに仕様変更したものである。運用路線なども決まっていない」とのこと。

2004年にデビューした通勤車両「3300系」。

 9500系のイメージ画像と3300系を比べてみよう。確かに、9500系の外観は、2004年にデビューした現行の通勤車両「3300系」に似ている。カラーリングやフロントガラス、フロントライトの形など、細かな仕様変更は見て取れるが、ドア位置、内装などは3300系を踏襲しているようだ。

 3300系は名古屋本線系を運用する車両として、はじめてステンレス車体を採用した車両。名鉄小牧線、名古屋市営地下鉄上飯田線で運用されている「300系」をベースに設計された。4両編成である3300系の2両編成バージョン「3150系」も同一設計である。ちなみに、3300系は日本車両製造によって製造されたので、9500系も同社によって製造されると思われる。

インバウンドへの対応

2004年に中部国際空港への鉄道アクセス用として、デビューした「2200系」。特急車2000系と通勤車3300系をベースに空港側の2両を特別車とし、一般席車4両を併結した6両組成である。

 名鉄は、同計画において、海外からの旅客受け入れに対応するための整備として、無料Wi-Fiを同社の特急車両である「2200系」や「1200系」の一般車にも装備。2200系の各車両には、多言語対応の車内案内表示器や駅のナンバリング表示を実施する予定だという。

左は中国語、右は韓国語で表示された車内案内表示。ナンバー上のアルファベット「TA」は常滑線・空港線。「NH」は名古屋本線を表している。 

 他にも、多言語対応の案内機器「ポケトーク」や「メガホンヤク」の導入駅を拡大するほか、駅構内の案内標識の多言語化。名鉄名古屋駅、名鉄岐阜駅などにおいて、駅トイレの洋式化・温水洗浄便座の設置などを実施する。

 このように同社は、2020年の東京オリンピックに向けて高まるインバウンド需要に対応するべく、さまざまな整備がされるようだ。新型車両9500系の運用開始時期はまだ分からないが、オリンピック前までにお披露目される可能性もありそうだ。今後の動向に注目したい。

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