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最終更新日:2018.07.25 公開日:2018.07.25

あなたはいくつ分かる? 危険なチャイルドシート使用

 チャイルドシートの正しい装着方法がなかなか浸透していない。中古で購入したり、知人に安く譲ってもらったりして説明書がなく、正しい使い方がよくわからない、という場合も多いだろう。取り扱い説明書なんて面倒くさくて読むのもイヤ! という人もいるだろう。また、筆者が考えるには、最近増えているWEB経由での写真素材の存在が、誤った情報を拡散しているのではないか? ということである。こういった写真素材サイトは、出版社や制作プロダクションが自前で写真を用意する場合と比べて、撮影料の削減や人・場所の手配が不要になるなどコスト面に優れる。このため、近年メディア関係者の利用が増えている。

 以下の写真をまずはじっくり見てほしい。これらはいずれも素材サイトに出回っているチャイルドシートのイメージ画像である。これら4点は、それぞれ重大な過ちがある。皆さんお分かりだろうか?

下の写真、チャイルドシートの使い方で何がダメ?

YUMIK / PIXTA(ピクスタ)

 助手席に後ろ向きで使うのは厳禁である(エアバック機能を停止している場合を除く)。エアバッグが開いたときに赤ちゃんに対してダメージを与える危険性が高いからだ。この画像の撮影者に問い合わせてみたら、「この車は古いスズキジムニーで、助手席にはエアバッグがないんです」ということだったが、それは誰も知らないこと…… 実際、大手女性向け雑誌にもイメージとして使われている。何も知らない読者が「ベビーシートは助手席に載せてもいいのだ」と勘違いする危険性だって大いにある。

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まだまだある、危険な写真

次の3点の写真、同じミスをしています。どこでしょうか?

Satoshi KOHNO,マリオ,mits:PIXTA(ピクスタ)

写真左:ヘッドサポートの位置が合っていない。これでは事故の際、子どもの頭を守ることができない。また、なぜヘッドサポートの高さが悪いか? それは、新生児用パッドを使っているからで、このパッドのせいで、ヘッドサポートの高さ調整ができないのである。

写真中:恐ろしい間違いが複数ある。この赤ちゃん、まだ前向きが早い。なので、体にシートがあっていない。また、こちらも新生児用パッドを使用している。股ベルトの様子がおかしく、これでは赤ちゃんの体を守り切れない。むしろ危険ですらある。

写真右:こちらは一見よさそうに見えるが…… まず、肩にベルトが通っていない。肩ベルトが背中の裏側から見えるようである。上半身はもちろん、頭だって支えられない。これも、やはり新生児用パッドを使っていることも理由だ。

 画像サイト事業者に罪はないものの、これらが正しいチャイルドシートの使用法に疎い大手メディアによって使われて何万人、何十万人というお母さん世代の読者に拡散していくのが何とも恐ろしい。チャイルドシートをお使いの皆様、雑誌やネットの画像ではなく、メーカーサイトの画像や取扱説明書を確認して、どうか正しく装着してほしい。

2018年7月25日(雨輝・加藤久美子)

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