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最終更新日:2017.01.14 公開日:2017.01.14

【東京オートサロン2017】GT-R NISMO用ニュル仕様超スペックパーツ、受注開始

 東京オートサロン2017(幕張メッセ)がいよいよ開幕。メーカーの報道発表などを中心に、初日の模様をお届けする。


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最強のGT-R、「N Attack Package A kit装着GT-R NISMO(17年式)」。腕前さえあれば、かのニュルブルクリンクサーキットで量産車最速タイムの7分8秒679を狙えるマシンだ。

 日産ブースでは、同社のスポーツ部門NISMOが手がける、R35型GT-R(2017年式)をNISMOがチューンした「GT-R NISMO」の、さらに走りの究極を求めたモデルともいうべき、専用パーツ「N Attack Package A kit」の装着車を展示。

 そして、「N Attack Package A kit」および同「B kit」(A kitよりもパーツなどが少ない)の価格を発表、13日より受注を開始したことを発表した。

N Attack Packageの「N」はニュルの「N」

 N Attack Packageの「N」は、世界で最も難易度の高いサーキットとして知られる、独ニュルブルクリンクサーキットを意味する。同サーキットの北コースは全長20.832kmもあり、プロのドライバーですら覚えるのが大変なほどの数のコーナー数を有する。

 しかもその難しさは極めつけで、大げさでも何でもなく、毎年必ずといっていいほどドライバーが死亡事故を起こしているほど。プロ中のプロですら事故に巻き込まれることがあり、10年にはトヨタのテストドライバーのトップだった成瀬弘氏が事故で亡くなっている。

 そんな驚異的な難易度を誇るサーキットにおいて、13年9月30日に、GT-Rは14年モデルテスト車両に専用パーツを装着してタイムアタックを実施。

 そして量産車最速タイムとなる7分8秒679を叩き出したのである(ドライバーは、スーパーGTなどで活躍するミハエル・クルム)。その専用パーツと完全に同じものがN Attack Package A kitというわけだ。

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N Attack Package A kit装着GT-R NISMOを真横から。リヤウイングがわかりにくいかも知れないが、通常のGT-R NISMOよりもかなり高い位置にある。

→ 次ページ:
性能もすごければお値段も!

N Attack Package A kitとB kitのお値段は!?

 同キットは14・15年式GT-R NISMO用としてかつて販売されていたが、それを2017年式GT-R NISMOに適用したのが今回のもの。価格は材料費の高騰などもあって上がり、A kitが972万円(税込)。B kitが540万円(税込)という具合だ(部品代、組み付け費、塗装費を含み、組み付けはNISMO直営店大森ファクトリーで行われる)。

 GT-R NISMOが1870万200円(税込)なので、A kitを装着すると、2842万200円(税込)。参考までにほかのスーパーカーの価格を載せると、フェラーリ「488 GTB」が国内正規代理店コーンズの公式価格で3070万円(税込)だ。

 ちなみに、このような1000万円近くもするようなキットがどのぐらい売れるのか? 14・15年式についてNISMOのスタッフの方にうかがったところ、A kitは30セットほどが売れたという。当時は海外も対象にしていたが、ほぼ日本人が購入したそうだ(今回は日本のみが対象)。ちなみに、レースチームなどではなく、個人での購入だったそうだ。

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N Attack Package A kit装着GT-R NISMOを斜め後ろから。通常のGT-R NISMOとはリヤウイングの形状が大きく異なる。その違いは次のページで!

同キットを装着した時に注意すべき点とは!?

 なお、同キットはレース専用ではないので、装着しても公道での走行は可能。ただし、性能をフルに発揮しようとしたら、サーキット走行は必須なのはいうまでもない。

 注意点としては、ニュル仕様のため、リヤウイングがコーナリング速度を重視したハイダウンフォースセッティングである点。よって、直線の長い鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなど、日本のサーキットでのタイムアタックにはあまり向かないそうである。

 このリヤウイングの高さが、通常のGT-R NISMOとの外見上では最もわかりやすい差異。通常のものよりもステーが長く、高い位置にウイングがある。ウイングを高くするとダウンフォースがより多く発生するので、結果としてコーナーでのグリップ力が高まり、コーナリング速度が上がるというわけだ。

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N Attack Packageのリヤウイング。ステーが長く、高い位置にある。

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銀座のNISSAN CROSSINGで撮影した、通常のGT-R NISMOのリヤウイング。取り付けステーが短く、ウイングの位置が低いためによりローダウンフォースで、N Attack Packageのリヤウイングよりも最高速向きとなっている。

→ 次ページ :
N Attack Packageの中味

N Attack Packageのパッケージ構成

 N Attack Packageの内容は、以下の通り。外見でわかる部分よりも、エンジンや足回りなどメカニズム部分の性能強化が多い。なお、※印がついているのは、A kitのみとなっている。またB kitは、運転席のシートのみオプションでRECARO社製カーボンシェルタイプ専用フルバケットシートに変更可能だ(価格は70万2000円(税込))。

【エンジンパワートレイン】

カーボン製専用インタークーラーパイピング※
特性変更品専用ECM
機械式1.5WAY専用フロントL.S.D.※
機械式2WAY/カーボンプレート専用リヤL.S.D.※

【足回り/ブレーキ】

専用ショック(OHLINS社製車高調整式、減衰力調整4WAY)&専用スプリング
ロール剛性可変式専用スタビライザー
摩擦材変更品専用フロントブレーキパッド

【エクステリア】

ドライカーボン製フリック付専用カーボンフロントフェンダー
ゴム製専用フロントアドオンスポイラー
専用カーボンリヤウイング(羽根部:ドライカーボン製/脚部:アルミ製+ドライカーボン製カバー)

【インテリア】

RECARO社製カーボンシェルタイプ専用フルバケットシート(運転席、助手席)※
後部座席廃止用キルティングクロスマット※
ドライカーボン製専用カーボンリヤバルクヘッド※

 このほか、公道使用不可のレース専用オプションとして、「ドライカーボン製専用カーボンフードガーニー(クリア塗装済み)」(税込8万6400円)、「WILLANS社製3インチフルハーネス(肩部2インチ)6点式シートベルト」(税込10万8000円)などもある。

 もともと日本を代表するスーパーカーの1台であるR35型の2017年式GT-Rを、NISMOがモータースポーツのノウハウを用いてチューンしたGT-R NISMO。それをさらに性能強化した最強の1台が、N Attack Package装着GT-R NISMOである。GT-Rファンならいつかは乗ってみたい1台ではないだろうか。

2017年1月14日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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