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最終更新日:2022.05.19 公開日:2022.05.19

路上に人が寝ている!? 多発する事故に警視庁が啓発ポスターで注意喚起

酒に酔った人が路上に寝込んでしまい、交通事故にあうケースが例年発生している。警視庁によると、この「路上による寝込み」の死亡事故が2021年中には東京都内で5件、2022年は2件発生しているという。道路が暗い夜間や明け方は、走行中に歩行者などの発見が遅れてしまうこともあるため、警視庁は昼間よりも速度を落として走行することを呼び掛けている。

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夜間の走行時は、ハイビームで安全を確保して

©motortion – stock.adobe.com

 酒に酔って足元がふらつき急に車道に飛び出してくる人や、路上で寝込んでしまう人が交通事故にあうケースが例年発生しており、警視庁が啓発ポスターでドライバーへ注意を呼び掛けている。同庁によると、この「路上寝込み」に関する交通事故は、2021年中に東京都内で5件、今年に入ってからは424日時点ですでに2件発生しているという。

 特に夜間や明け方の道路は暗く視界が悪いこと、そして運転による疲労も加わることから、こうした歩行者の発見が遅れてしまうことがある。気づかずに交通事故につながってしまい、「運転上必要な注意を怠った」という過失があると判断された場合には、過失運転致死傷罪とみなされてしまうかもしれない。交通事故を未然に防ぐためには、昼間よりも速度を落として走行するよう心がけることが必要だ。

 啓発ポスターでは、ドライバーへの対策としてハイビームの有効活用を呼び掛けている。都市部では街灯や建物の明かりによって、ロービームの使用で視界が十分に確保されていることが多いこともある。しかし、夜間走行時は対向車や先行車がいる場合を除いてハイビームにすることが基本だ。

 JAFが2021年に実施した「夜間走行時における歩行者の見え方」テストの動画では、ハイビームの視認性の高さについて確認することができる。同テストは、横断歩道上に歩行者に見立てたマネキンを設置し、150m離れた位置から時速20kmでスタートした時の見え方をそれぞれ検証するというもの。その結果、ロービーム時の走行では、黒い服を着たマネキンの場合27.6m手前まで確認することができなかったが、ハイビーム走行時には85.6m手前で確認することができた。このように、ヘッドライトをハイビームにして走行することは、路上の歩行者の早期発見につながる。

JAFユーザーテスト「夜間走行時における歩行者の見え方」より

 一方で、歩行者も交通マナーを守ることはもちろんのこと、夜間には反射材を装着するなど走行中のドライバーに気づいてもらえるように対策をしておくとよい。なお、路上で寝込んでしまう行為は道交法違反となり、5万円以下の罰金となる場合もある。

 警察庁では、もし路上で寝込んでいる人を発見した場合には、命の危険があるため110番か警察官に通報することの協力を呼び掛けている。

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