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クルマ最終更新日:2023.08.10 公開日:2023.08.10

日本人が手掛けた美しいサロンカーが、世界的デザイン賞を受賞していた!

個性豊かなクルマやアウトドアギアが集う祭典「アソモビ2023 in Makuhari」が8月5~6日に幕張メッセで開催された。今回はバスのリノベーションで世界的なデザイン賞「iF DESIGN AWARD 2023」を受賞したサロンカーが初展示されていたので、紹介しよう。

文・写真=岩井リョースケ(KURU KURA)

こんなオフィスで仕事してみたい!

車内後部から前方を写したアングル。車両後部には中央に大きなテーブルが置かれ、ミーティングができてしまうほど広い。

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モバイル・バス・オフィスの外観。車両ベースは日産シビリアンのショートタイプ。

iFデザイン賞は1953年から始まり、毎年全世界の優れたデザインを持つ工業製品を選定する賞で、IDEA賞、レッドドット・デザイン賞を並ぶ世界3大デザイン賞のひとつ。そのiFデザイン賞2023を受賞したサロンカーというのが、神奈川県にある一級建築事務所の「ムーフラットデザイン」が手掛けた「Mobile Bus Office(モバイル・バス・オフィス)」だ。

このモバイル・バス・オフィスは、中古のマイクロバスを海や山、街でも気の向くままに仕事場を移動させられる”モバイルオフィス”に改装してみるという計画で制作されたものだ。元になった車両は日産シビリアンのショートタイプ13年式で、外装はブルーグレーと鏡面素材を組み合わせ、クラシックな佇まいをイメージ。両開きの後部ドアを開けるとベンチが現れ、周辺環境を満喫できる仕様となっている。

タモ材を多用したルーバーは芸術的。

デスクとキッチンまわり。冷蔵庫にコンロ、電子レンジに流し台も完備。

しかし何といっても圧巻なのは、広葉樹のタモ材を細長く切り出して、絶妙な間隔で並べたルーバーによる内装の仕上がりだ。リラックスした時間を過ごせるよう天井、床、壁、机は木材で統一されており、これらの柔らかな曲線と規則的な直線の組み合わせが大変美しい。エアコンやキッチンまわりの家電も主張させないよう、丁寧に隠されている影響も大きい。

また、サロンカーでありながらもキッチン、書斎、ミーティングスペース、34インチ大画面モニター、エアコンに、後部席は組み換えてベッドにもなり、キャンピングカーとしての機能もしっかり搭載しているところは見事だ。

このサロンカーに乗る方法は?

後部ドアを開ければ、外でもリラックスできるベンチが現れる。

世界的権威であるiFデザイン賞を受賞したサロンカーということで、ぜひ乗ってみたいという人も多いと思うが、この車両は八王子にあるレンタカー専門店「旅する車」でレンタルすることが可能。料金は平日1日で2万5000円、平日1泊2日で5万円で、土日祝日の場合は5000円が、加えてハイシーズンだと1万円が別途加算される。複数人なら利用しやすそうだ。

■モバイル・バス・オフィス(バスコン)の仕様
AT車
全長:6270mm
全高:2630mm
全幅:2060mm
燃料:軽油(ディーゼル)
必要免許:2017年3月11日以前に取得の普通免許、それ以降の場合は準中型免許が必要

車内前方から後方のアングル

インパネまわりにも木材が使われ、木のあたたかみを感じることができる。

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