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最終更新日:2023.06.19 公開日:2022.07.12

GWはJAF救援要請39%増。お盆ドライブはトラブルフリーで乗り切ろう!

2022年のゴールデンウイーク期間中のロードサービス受付件数がJAFから発表された。それによると件数は6万5469件で、前年のゴールデンウイーク期間と比べ約39%増となった。再びロードサービス受付件数が増加する「お盆」が近づきつつある。昨年のお盆、2022年GWに多かったトラブルを紹介する。

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3年ぶりの行動制限なしでGWは交通量・渋滞が増加

行動制限が解除され、コロナ禍前の交通量に戻りつつある高速道路 ⓒbeeboys – stock.adobe.com

 JAFは、ゴールデンウイーク(以下GW)期間である2022年4月29日~5月9日に受け付けたロードサービスの件数が6万5469件で、前年の4万6966件から1万8503件増加、前年GW比では約39%増となったことを発表した。内訳は一般道が6万2969件、高速道路が2500件で、それぞれの前年比は一般道が約38%増、高速道が約67%増だったという。

2022年GWは3年ぶりに行動制限が解除されたため、高速道路の交通量も2021年GWと比べ36%増加。加えて渋滞の発生回数や距離も増えたとNEXCO各社が発表した。2022年お盆もGWのように行動制限が解除されたままなら、ロードサービス受付件数や高速道路の交通量の増加が予想される。なぜならコロナ禍前の2019年GWの高速道路の交通量と2022年のものを比較すると約23%減で、まだ増加の余地があるからだ。

2021年お盆は交通量が分散

快適なドライブを楽しむために事前点検を ⓒYeongsik Im – stock.adobe.com

 2021年のお盆(旧盆)周辺のカレンダーは、東京オリンピック閉会式のために祝日である山の日が、2021年8月11日(水)から8月8日(日)に変更され、翌日9日(月)も振替休日となっていた。これにより期間内で、前半の祝日による3連休と、後半のお盆休み3連休、その間に平日3日間という休みの分散が生じ、交通量も分散した。

加えて新型コロナウイルス感染症拡大と西日本を中心とした広範囲で大雨となったことにより、交通量はコロナ禍だった2020年と比べ8%減少、渋滞も45%減という渋滞の少ないお盆だった。

2022年お盆は後半に6連休

2022年は山の日が通常通りに ⓒumaruchan4678 – stock.adobe.com

 2022年のお盆(旧盆)周辺は、山の日が通常の8月11日に戻る。11日は木曜日なので、12日(金)に休みが取れれば、13日(土)~16日(月)のお盆休みと合わせて6連休が取得できる。そうなると2022年のお盆は8月6日(土)~7日(日)は通常時の週末で、8日(月)~10日(水)は平日となり、後半の6連休となる。後半に交通量が集中しそうな日程となり、渋滞も増えそう。ちなみにNEXCO各社もお盆に渋滞が増えると、事故や故障車も増える傾向があると過去に発表している。

その6連休にドライブへ出かけたら、渋滞かつトラブル発生なんて不本意な状況にならないために、2021年お盆のJAFロードサービスの主な出動理由トップ10を紹介。その上位に入っているバッテリー、タイヤ、キーに関するトラブルは日ごろの点検で防げる可能性がある。次ページでは、それらの点検でトラブルの予兆を見つけるためのチェックポイントを紹介しよう。

JAFロードサービス 主な出動理由トップ10
2021年お盆「四輪・二輪合計」

一般道

  1. 過放電バッテリー 1万9112件
  2. タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足 1万3422件
  3. 落輪・落込 5261件
  4. 破損/劣化バッテリー 4554件
  5. キー閉じ込み 3391件
  6. 事故 2211件
  7. 発電機/充電回路 1548件
  8. 燃料切れ 1312件
  9. ハンドルロック・キー作動機構 746件
  10. スタータモータ 723件
  11. その他 1万2269件

高速道路

  1. タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足 816件
  2. 燃料切れ 222件
  3. 事故 211件
  4. 過放電バッテリー 101件
  5. 発電機/充電回路 48件
  6. 破損/劣化バッテリー 40件
  7. オートマチックミッション 26件
  8. キー閉じ込み 21件
  9. エンジオイルの不足、補充 16件
  10. 冷却水不足 16件
  11. その他 609件

合計

  1. 過放電バッテリー 1万9213件
  2. タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足 1万4238件
  3. 落輪・落込 5266件
  4. 破損/劣化バッテリー 4594件
  5. キー閉じ込み 3412件
  6. 事故 2422件
  7. 発電機/充電回路 1596件
  8. 燃料切れ 1534件
  9. ハンドルロック・キー作動機構 749件
  10. スタータモータ 727件
  11. その他 1万2924件

※対象期間:2021年8⽉7⽇(⼟)〜2021年8⽉16⽇(⽉)


次ページでは
バッテリー、タイヤなどの
点検ポイントを紹介

バッテリーの点検ポイント

バッテリーのマイナス端子。この周辺に白い塊が付着している場合は整備工場へ。プラスはカバーをめくって点検しよう ⓒU-image – stock.adobe.com

 バッテリーの寿命は一般的に2~3年といわれている。まずは交換した時期を整備記録簿などで調べることが最初の点検となる。また運転が夜間や近距離が中心だと、さらに短命になる可能性がある。そのような運転が多い人は、1年目でも整備工場などで定期点検を受ける際にバッテリーをしっかり見てもらおう。

まだ交換時期に達していない場合は、次のことを目視しよう。本体のひび割れや膨らみなどの有無。バッテリー液の量が規定内であり、全室に同量入っている。上部のプラス・マイナス端子や取り付け金具の腐食・汚れの有無。バッテリー液を補充できるタイプは、注入キャップ周辺の白い腐食・汚れの有無。

これらのいずれかで「有」なら、すぐに整備工場などで点検を受けよう。また目視以外では、バッテリー端子や取り付け金具を固定するネジにゆるみが無いかを確認すること。

タイヤの点検ポイント

タイヤの空気圧の点検は習慣化しよう ⓒO P Z Creative – stock.adobe.com

 タイヤの点検ポイントは空気圧と溝の深さ、キズの有無になる。空気圧はエアゲージ付きの空気充填機を使用して測定。目視で、溝の深さ、接地面(トレッド)と側面(サイドウォール)にクギなどの異物が刺さっていないか、サイドウォールにひび割れやキズ、変形の有無、トレッド表面のキズの有無と形状を確認しよう。

最初の空気圧の点検は、ガソリンスタンドにエアゲージ付きの空気充填機があるので、それを利用しよう。近年はハイブリッド車や低燃費車が増えてきたので、給油する回数が減っている。そのためガソリンスタンドで給油するのが月に1~2回という人もいるだろう。そのような人はガソリンスタンドで毎回、空気圧を点検することを習慣化しよう。空気圧は環境にもよるが1か月で減ることもあるので、月に1度は必ず点検すること。

次に溝の深さだ。深さが1.6mm未満のタイヤは車検が通らず、走行も危険とされている。深さを目視する方法としてはスリップサインがある。サイドウォールに△マークで刻印されたところの延長線上の溝の中には、スリップサインと呼ばれる一段高くなっているところがある。これがトレッドの高さと同じになったら溝の深さが1.6mm以下になったことを示しているのだ。目視で溝の間からスリップサインが見えているようなら、タイヤ交換を行おう。

釘などの異物がタイヤに刺さっている場合は、整備工場やタイヤ販売店などへ修理を依頼。またトレッドやサイドウォールに、深いキズやひび割れがあると、バーストの危険がある。これも整備工場やタイヤ販売店へ相談しよう。交換が必要な度合いに関しては気になるタイヤのひび割れ。どこまでなら大丈夫?」記事を参照してほしい。

またサイドウォールにポッコリとコブができたような変形(ピンチカット)もタイヤ交換となる可能性がある。ピンチカットに関する詳細はタイヤにタンコブ? バーストの危険もある「ピンチカット」とは」記事を参照。

タイヤのサイドウォールにタンコブのような膨らみが生じるピンチカット 写真=一般社団法人日本自動車タイヤ協会

 なおタイヤは車に履かせてある4本の点検だけでなく、スペアタイヤも同じように点検しよう。スペアタイヤの代わりにパンク修理キットを積んでいる場合は、使い方や修理後の運転で注意すべき点をご存じだろうか? それらに関してはメーカー別に【動画で見る】タイヤパンク応急修理キットの使い方。使った後のタイヤは要交換?」記事を参照し予習しておこう。

タイヤパンク応急修理キットの使い方を予習しよう 写真=小林祐史

予備キーでエンジン始動できますか?

リモコンキーの予備キーを使ったエンジン始動は車種ごとに違う ⓒakiyoko – stock.adobe.com

 リモコンキーが普及した近年でも、キーの閉じ込みのトラブルは多い。自分の車はリモコンキーだが、レンタカーが通常のキーだったため閉じ込みをしてしまった等のように普段と違うキーシステムではトラブルが起きやすくなる。置き忘れも含め、外出中は車から乗り降りするたびにキーの所在を確認する等でトラブルを防止しよう。

キーに関するトラブルでは、閉じこみの次に「キー作動機構」がある。それは、出先でリモコンキーが電池切れしてしまい内蔵されている予備キーでロックは解錠できたが、エンジン始動の方法がわからないといったケースだ。

予備キーによるエンジン始動方法は車種によって異なるためで、いざというときに覚えておらず救援を要請しているようだ。そのようなときは車の取扱説明書で調べてみよう。もし取扱説明書が手元に無い場合は、スマートフォンなどのインターネットに接続できる端末から、自動車メーカーのウェブサイトを調べてよう。

同じくリモコンキーだとハンドルロック解除の仕方がわからないという人もいる。リモコンキーの場合は、ハンドルを左右に動かしながら、エンジン始動ボタンを押すとロックが解除される仕組みとなっているので覚えておこう。

これらの事前点検や取扱説明書の確認を事前に行って、夏のドライブをトラブルフリーで楽しもう。


2022年GW、2021年お盆の
JAFロードサービス 主な出動理由トップ10の詳細は
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