2021年07月29日 18:20 掲載

クルマ タイヤにタンコブ?
バーストの危険もある「ピンチカット」とは

タイヤのトラブルの1つに「ピンチカット」というものがある。側面(サイドウォール)にタンコブのような膨らみが生じ、内部にあるカーカスのコードが切れている状態のことだ。そのまま走行すると、タイヤがバーストする危険性もある。生じる原因と対処、そして予防法を紹介する。

くるくら編集部 小林 祐史

運転中の変化が少ないピンチカット

サイドウォールがタンコブのように膨らんだタイヤ

ピンチカットが発生しているタイヤのサイドウォール。タンコブのような膨らみが生じている 写真=一般社団法人日本自動車タイヤ協会

 タイヤトラブルの1つに「ピンチカット」というものがある。外見はタイヤの側面(サイドウォール)がタンコブのように盛り上がり、いかにも危ない感じ。内部は、ゴム部分を支えるカーカスのコードが切れてしまった状態で、サイドウォールのゴムだけで充填空気圧に耐えている状態なので、このまま走行を続けると、サイドウォールが裂けるなどしてバースト(破裂)を起こす危険性がある。

 ピンチカットができただけだと、パンクのようにハンドルがとられるなどの影響は少ない。目視による点検が習慣化していないと、見逃してしまう可能性も高いだろう。

縁石に乗り上げるなどの強い衝撃で発生

 ピンチカットが生じる状況は、縁石に乗り上げたり、擦ったりするなど、サイドウォールに強い衝撃が加わったときだ。これらの強い衝撃からサイドウォールが大きく変形し、内部にあるカーカスのコードが切れてしまう。カーカスのコードが切れると、サイドウォールのゴム部分が内部の空気圧によって押されてタンコブのように膨らむのである。

カーカス、サイドウォールの役割とは

 カーカスはタイヤの形状を保持するための骨にあたる部分で、ポリエステルやナイロン、レーヨンなどの素材で構成されている。カーカスは走行中にタイヤが受ける荷重、衝撃、充填した空気圧に耐えるという役割を担っている。つまりカーカスが切れているのは、人で例えるなら骨折した足で走り続けているようなものだ。

 またサイドウォールはカーカスを保護する役割とともに、走行中は路面の凹凸を吸収したり、車が曲がる、止まるなどの際に屈曲(変形)することで衝撃を吸収する。これによって乗り心地の向上や、滑らかな足回りなどに寄与しているため、サイドウォールは接地するトレッド面などに比べて、ゴムの厚みが薄くなっている。このようなことからサイドウォールへ、強い衝撃を加えることが禁物となっているのだ。

※パンクしにくいランフラットタイヤや扁平タイヤなどサイドウォールのゴムが厚いタイヤもある

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