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クルマ2020.08.31

「ラマ」|第10回アニマル”しっかり”みるみる

世界中から集まったさまざまな動物たちを、間近で見て・感じられる施設がサファリパーク。そんなサファリパークで動物たちの世話をする飼育員さんに、知っておくとちょっぴり動物通になれるポイントを、 "しっかり" ご指導いただきました。富士山の自然豊かな環境にある富士サファリパークの動物展示課飼育担当の和田さんに、「ラマ」を解説してもらいました。

JAFメディアワークス IT Media部 上條 謙二

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海抜5000mの高地で荷物を運ぶタフな家畜

ラマ|アニマルしっかりみるみる

標高の高い山岳地域で重い荷物を運ぶような使役にも耐えられるラマ。その理由は、ラマの血液中のヘモグロビンが酸素と結合する能力が高いから。

 南アメリカの高地で現地の人々の生活物資を運ぶ動物というイメージがあるラマ。アンデス地方の高原や山岳地帯で家畜として飼育されています。現在は野生のラマは存在しません。

 ラマは荷物運び以外にもその利用価値は高く、モフモフの毛は織物やロープの材料に、脂肪はローソクの材料として、また糞は乾燥させて燃料として使われることもあります。体長は約1.2mで、体重は70㎏~140kgほど。空気の薄くなる高所の山岳地域でも使役(海抜5000mほどの高地で90kgの荷物を1日平均26kmも運ぶことができるとの説も)に耐えられるのは、血液中のヘモグロビン(血液中の酸素を運搬する赤色色素タンパク質)が酸素と結合する能力が高いから。よく考えたら毎日高地トレーニングしているようなものですよね。

 そんなラマは偶蹄目ラクダ科に属する動物で、ラクダの仲間ですがコブはありません。毛色は褐色、白色、茶色、黒色などいろいろあります。

 外見的な特徴としては、首が長いこと、耳が大きいこと、足が長いことが挙げられます。「首が長いから、急いで走ると激しく縦に揺れてその様子がユーモラス」(※和田さん以下同)

 大きな耳は頻繁によく動き、「何か気になる物音がすると顔をそちらに向けずに耳だけを動かすことができます」。かなり自由にどの方向にも動かせるそうです。

 歯の生え方にも特徴があります。上顎の前歯がありません。だから「エサを食べるときは奥歯だけですりつぶして食べます」。でもラマは不便を感じる様子もなく、ときには下顎の前歯を突き出して黙々と咀嚼します。

耳を後ろに倒したら要注意!

ラマ|アニマルしっかりみるみる

胃の内容物を霧状に吹きかけるラマ。耳を後ろに倒すポーズをとったら要注意。

 ラマはもともと南アメリカの高地が原産だけに、寒さには強い動物です。その反面、暑さは苦手で「暑い時期はじっとしていることが多い」そうです。

 また水に濡れることを嫌うので、「雨の日は座り込んであまり動かなくなる」そうです。

 暑さと雨が苦手なラマですが、どんな性格の動物なのかを伺ってみました。

「基本的には、穏やかで人懐こい動物です」とのこと。「普段は車で見回りをするのですが、ラマの横を通るとすぐに近寄ってきます」。これ「エサをちょうだい」アピールだそうです。また体を触られることも好きで、「体を触っていると首とか顔まで寄せてくることがある」ほど。

 そんな人懐こいラマですが、観察するに際して1点だけ注意することがあります。それは「胃の内容物を吹きかけること」です。よく「唾」をかけるといわれることがありますが、正確には「胃の内容物」で、胃で反芻したものを口に戻してそれを吹きかけます。かなり臭いが強烈で、まともにかかってしまうと臭いがなかなかとれないこともあるそうです。胃の内容物を吹きかけるのは、何か気に入らないことがあって、威嚇するのが目的です。「耳を後ろに倒したら、胃から口に内容物を戻している動作なので近づかないように」とのこと。ラマを近くで見る機会があったら十分に気を付けてくださいね。

怒らせなければ、可愛い存在です

ラマ|アニマルしっかりみるみる

ラマはラクダの仲間だがこぶはない。毛色はさまざまな種類があり、換毛はしない。

ラマ|富士サファリパーク飼育員さん|アニマルしっかりみるみる

「ラマの心理状態は、尻尾をどうしているかである程度分かります」と飼育担当の和田さん。「通常はよく左右に振っているが、警戒する時は、尻尾を上げることが多くなる」とのこと。

 最後にラマあるあるを伺ってみました。

「それは、コンクリートの地面でよく転がっていること」。とくに寒い冬の季節によく見られる行動で、背中をこすりつけるようにして寝転がります。その理由は「コンクリートをあたたかく感じているから」とのこと。濡れている地面では決して寝転がらないそうです。

 和田さんによれば、飼育を担当した当初は、ラマはいつも怒っているイメージ(胃の内容物を吐きかけるなど)が強かったそうです。それが近づいても割と怒らないし、ナビゲーションカー(タブレット端末を操作して、動物の説明を聞きながらサファリゾーン内を周遊できるゼブラ模様の4WD車)やジャングルバスでもエサを持っている人にはすぐ近づこうとしたりするなど、人懐こい面も見えてくるに従ってそのイメージがすっかり変わってしまったとのこと。「怒らせなければ、ホント可愛い存在なんですよ」と締めくくってくれました。

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