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クルマ最終更新日:2020.02.25 公開日:2020.02.25

ホモロゲの先輩たち、1990-2000年代のWRCホモロゲモデルPart4インプレッサ編

東京オートサロン2020で発表されたGRヤリスは、トヨタがWRC出場に必要なホモロゲーションを取得するために販売するハイスペックなクルマだ。このようなクルマが、1990年-2000年代は各社から販売されていた。Part4では、この時代に発売されたスバル インプレッサのホモロゲーションモデルと限定モデルを紹介。

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ホモロゲーションモデルをさらにチューンしたスバル

初代インプレッサWRX STi

1994年1月に販売された初代インプレッサWRX STi。フォグランプを内蔵したフロントバンパー、大型のリアスポイラーが外装の特徴だ。

 スバルは、4WDのクルマを初めてWRCに持ち込んだメーカーでもある。1980年サファリラリーにレオーネの4WDで参戦した。

 その後スバルは、1988年にモータースポーツ活動を行うための会社としてSTI(スバル・テクニカ・インターナショナル)を設立。

 STIは、1990年からレガシィでWRCチャンピオンを目標としたフル参戦を開始。そしてレガシィは1993年のニュージーランドでWRC初優勝を遂げる。一方、スバルは次期ベース車であるインプレッサを1992年に販売。レガシィで得た4WD2リットルターボエンジンの技術を、新しくコンパクトなボディのインプレッサに搭載することでWRCの覇権を狙った。

1993年ニュージーランド優勝車スバル レガシィ

スバルがWRC初優勝を飾ったレガシィ。優勝したコリン・マクレーのカーナンバー7STIに保管されている。写真:スバル

 そして1994年になるとスバルは、トヨタや三菱などとの競争が激化するWRCで勝つことを目的としたグレードをインプレッサに追加する。追加グレードは、スバルのWRC活動を担うSTIが開発の中心となり開発がすすめられ、19941月にWRX STiという名称で販売された。

 スバルは同年9月にインプレッサをマイナーチェンジ。そのマイナーチェンジしたクルマをベースに、WRX type RA STiというラリー用のベース車を、同年11月に販売。そのエンジンは出力が275PSに向上され、リアの駆動系を機械式LSDで強化、外装にはルーフベンチレーター(ラリーカーのルーフにある空気取り入れ口)を装備していた。

 さらにWRX type RA STiを改良した、WRX STi Version II19958月に販売。スバルは、2年未満のうちに3つのホモロゲーションモデルを世に送り出した。

初代インプレッサWRX STi

スバル インプレッサWRX STi主要諸元

販売時期:19941月 当時新車価格277.8万円(税抜)
型式:E-GC8
全長×全幅×全高:4340×1690×1405mm
ホイールベース:2520 mm
車両重量:1220kg
乗車定員:5
エンジン:水平対向4気筒DOHC16バルブ インタークーラー付きターボチャージャー
エンジン型式:EJ20
排気量:1994cc
最高出力:184 kW250PS
最大トルク:309.0Nm31.5kgfm
トランスミッション:5MT
駆動方式:フルタイム4WD
LSD
:ビスカス式
サスペンション(前、後):ストラット式、ストラット式
ブレーキ(前、後):ベンチレーテッドディスク、ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前、後):205/55R15205/55R15

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ホモロゲーションモデルをさらにSTIがチューンナップした限定車

ホモロゲーションモデルをさらにチューンした限定車

 その後のインプレッサはWRX STiを、ランサーエボリューションと競うように、改良版を毎年販売した。それらのホモロゲーションモデル以外に、さらにSTIによってチューンされた数百台単位の限定モデルも数種販売している。1998年に販売された22B STi versionや、2002年に販売されたS201 STi versionなどである。STIが吟味した高性能なパーツで強化されるだけでなく、その製造に関しても手間をかけた作業となっており、まさにスペシャルなクルマだった。

STIがチューニングしたインプレッサの限定モデル

STIがチューニングした限定モデルたち。左上から時計回りに22B STi version、S201 STi version、S204、S203。写真のほかにS202、STI spec C TYPE RA-R、STI 20th ANIVERSARY、R205などがある。

歴代スバルインプレッサWRX STI販売時期

初代インプレッサWRX STi 19941
初代インプレッサWRX type RA STi 199411
初代インプレッサWRX STi Version II 19958
初代インプレッサWRX STi Version III 19969
初代インプレッサWRX type R STi Version IV 19979
初代インプレッサ 22B STi version 1998年3月
初代インプレッサWRX STi Version V 19989
初代インプレッサWRX STi Version VI 19999
初代インプレッサ S201 STi Version 2000年4月
2
代目インプレッサWRX type RA STi 200010
2
代目インプレッサWRX STi type RA spec C 200112
2
代目インプレッサ S202 2002年5月
2代目インプレッサWRX STi spec C Limited 20034
2
代目インプレッサWRX STi spec C TYPE RA 200410
2
代目インプレッサ S203 2004年12月
2
代目インプレッサ S204 2005年12月
2
代目インプレッサWRX STI spec C TYPE RA-R 2006年11月
3
代目インプレッサWRX STI STI 20th ANIVERSARY 2009年7月
3
代目インプレッサWRX STI spec C 20097
3
代目インプレッサR205 2010年1月

※赤い文字のものはホモロゲーションモデルではなく台数限定モデル・グレードなど。

 1993年のWRC初優勝後のスバルは、トヨタ、三菱と拮抗する勢力までに成長する。1995年にはスバル初のドライバーズチャンピオンとマニファクチャラーチャンピオンの両方を獲得。特にマニファクチャラーチャンピオンは1997年までの3連覇を達成した。

 ちなみに1997年からWRCのレギュレーションが変更され、グループAよりも改造範囲の広い「WRカー」が導入された。スバルは1997年からWRカーに対応するベース車として、インプレッサの2ドアクーペを採用している。その後、4ドアセダンや5ドアハッチバックなどとインプレッサは時代によってボディタイプを変更させながら、ドライバーズチャンピオンを2回獲得。しかし会社の経営状況から2008年を最後にWRCから撤退した。

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