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最終更新日:2020.01.09 公開日:2020.01.09

2020年春に開通予定の高速道路まとめ

2020年1月8日現在、全国の高速道路において春までの開通が予定されている新規区間についてまとめてみた。

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 今回は、一般国道の自動車専用道路は除いて、全国の都市高速および都市間高速を対象とした。首都高が1路線、NEXCO中日本が2路線、阪神高速が1路線の合計4路線だ。

首都高:神奈川7号横浜北西線が3月22日16時に開通

画像1。首都高・神奈川7号横浜北西線の建設中の様子。

 首都高では、神奈川7号横浜北西線(K7北西線、画像1および2)が3月22日(日)16時に開通する。K7北西線は、E1東名高速および厚木街道(国道246号)接続する横浜青葉JCT・ICから、第三京浜ならびに首都高・神奈川7号横浜北線(K7北線)と接続する横浜港北JCT・ICまでをつなぐ約7.1kmの高速道路だ。

 K7北西線が開通することで、首都圏の交通が大きく変わると期待されている。東名高速の静岡・名古屋方面から東京へ、さらにはその先の埼玉およびその以北、また千葉などへ高速道路で向かう場合、K7北西線が開通することで横浜青葉JCTから複数のルートが選べるようになるからだ。

画像2。K7号北西線のルート(緑色)と、横浜の高速道路ネットワーク。右下は渋滞が慢性化している保土ヶ谷バイパスの様子。

 また、港湾部と内陸部をつなぐ幹線道路が増え、横浜の高速道路ネットワークが強化されることも大いに期待されている。現在、港湾部と内陸部をつなぐ幹線路は保土ヶ谷バイパス(国道16号)1本しかないため、交通が集中してしまっている(画像2)。全国でも指折りの慢性的な渋滞が問題となっており、その影響で周辺の道路(川崎町田線や日吉元石川線など)も渋滞が多く発生してしまっている。しかし、今回の開通で保土ヶ谷バイパスやそうした周辺の道路の交通が一部転換し、渋滞が緩和するものと予想されている。

 なお開通を記念し、首都高速では一般向けイベントを実施する予定だ。K7横浜北西線をマラソンできるファンランイベントが2月29日(土)に、一般公開イベントが3月8日(日)に開催される。

NEXCO中日本:E1A新東名高速・伊勢原JCT~伊勢原大山ICが2020年春に開通予定

 E1A新東名高速の神奈川県・伊勢原JCTから静岡県・御殿場JCT間は、4区間に分割して工事が進められている。本来、最も東側の伊勢原JCTから伊勢原大山ICまで約2kmの区間は、2019年内の開通予定だった。しかし、台風19号の影響で建設資材の調達に支障が生じたため延期となり、2020年3月まで(2019年度内)に開通することとなった。ただし1月8日現在、詳細な開通日時は決定されていない。

画像3。新東名高速の東側の工事区間・伊勢原JCT~御殿場JCTの開通スケジュールを記したマップ。

 ちなみに、御殿場ICから御殿場JCTまでの約7kmの区間も2020年度の開通予定だが、詳細な開通時期は未定となっている。

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続いては中部および関西

NEXCO中日本:C3東海環状道・関広見IC~山県ICが2020年春に開通予定

 続いてもNEXCO中日本で、中部地区のC3東海環状自動車道(C3東海環状道)。名古屋を中心とした第3の環状高速として建設が進むC3東海環状道は、E1東名高速・名神高速、E1A新東名高速・新名神高速、E19中央道などの大動脈と接続し、完成すれば中部地区の広域ネットワークをより充実させるとして期待されている。現在、東回りと呼ばれる東側区間はほぼ完成し、西回りと呼ばれる西側区間の各所で工事が進められている。

 C3東海環状道は、2019年12月14日に開通した西回り区間の大野神戸IC(画像4の10時の方向)から大垣西ICまでが開通してまだ間もない。そして、その次に開通する予定なのが、岐阜県関市の関広見IC(画像4の12時の方向)から同県山県市の山県ICまでの約9kmだ。2020年春(2019年度)の開通予定となっている。

画像4。C3東海環状道の建設中の区間も含めた路線図。10時の方向の大野神戸IC~大西IC間は2019年12月14日に開通済み。

 また、両ICの間では岐阜三輪PAの建設も進められているが、ここにはスマートICが建設される。2019年12月25日には、岐阜三輪スマートICの名称で開通することが発表された。

阪神高速:6号大和川線・鉄砲出入口~三宅西出入口が2020年春開通

 阪神高速では、6号大和川線の2020年春の全線開通を目指して、鉄砲出入口から三宅西出入口(※1)までの約7.7kmの建設が進められている(画像5)。

※1 三宅西出入口:同出入口自体はすでに開通している。

画像5。2020年春を目指して建設が進む、6号大和川線。その大部分がトンネル区間となる。

 6号大和川線は、4号湾岸線(※2)と14号松原線を東西に結ぶ高速道路だ(画像6)。全線開通すると、奈良方面から大阪の都心部を通らずに湾岸ルートで神戸方面へ向かえるようになる。また現在は大和川線に平行する一般道の渋滞が激しいが、それらの交通が転換されることが予想されている。周辺一般道の渋滞の緩和によって、CO2の排出量は年間6.8万トンを削減できると試算されており、環境の改善にもつながると見込まれている。

 また6号大和川線は画像6の赤い円で囲まれた、4号湾岸線、2号淀川左岸線、そしてE26近畿自動車道で構成される大阪都市再生環状道路(※3)の一部でもある。その点からも開通が待望されている高速道路だ。

※2 4号湾岸線:画像6では5号湾岸線とあるが、大阪市の天保山出入口から大阪府泉佐野市のりんくうJCTまでは4号湾岸線で、天保山出入口から神戸方面へ向かうのが5号湾岸線。
※3 大阪都市再生環状道路:大阪都心部の慢性的な渋滞の緩和や沿道環境の改善を目的とすると同時に、新たな拠点エリアを誘引することで都市の活性化につながる高速道路として建設が進められている。

画像6。阪神高速とその周辺の都市間高速を含めた路線図。赤丸は大阪都市再生環状道路を示した円。


 今回は2020年内の開通がほぼ確定的な、春に開通する高速道路の新規路線に絞って掲載した。このほかにも、2020年度開通(2021年3月まで)の計画で工事が進められている路線が複数ある。情報が集まり次第、まとめていく予定だ。

【お詫びと訂正】
公開時、阪神高速6号大和川線におけるCO2排出量の表記に誤りがありましたので、正しい表記に修正いたしました。お詫びして訂正させていただきます。

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