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最終更新日:2023.06.19 公開日:2019.12.25

遠出の前に点検を! 年末年始のJAFへの救援要請はこれほど多い

間もなく仕事納めで、多くの人が帰省したり旅行に出たり、愛車で長距離の移動をすることだろう。しかし、その前に愛車の点検はお済みだろうか? 年末年始のJAFへの出動要請は予想以上に多い。昨年度の年末年始に、 どのような救援要請が入り、またどれだけの件数があったのか、主な出動理由トップ10を条件別に紹介する。

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JAF隊員によるバッテリー点検のイメージ。2018年10月に開催されたJAF関東地区競技会にて撮影。

 ここでは間もなく始まる年末年始休暇に合わせ、1年前の2018年12月29日~2019年1月6日の9日間に集計された、JAFロードサービスの主な出動理由トップ10を紹介する。9日間で7万2293件(バイク1770件を含む)の出動要請があり、平均すれば10.8秒に1回という頻度だった。トップ10をまずクルマとバイクに分け、その上でそれぞれ一般道と高速道路に分けて掲載した。その詳細は下記の通りである。

期間:2018年12月29日~2019年1月6日(9日間)
総件数:7万2293件(バイク1770件を含む)
【内訳】
クルマ・一般道件数:6万8397件
クルマ・高速道路件数:2126件
バイク・一般道件数:1729件
バイク・高速道路件数:41件

クルマ・一般道編:第1位はバッテリーの過放電

クルマの一般道での出動理由第1位は、6万8397件中の2万6556件で「バッテリー過放電」だ(画像1)。2位の「タイヤのパンク・バースト・空気圧不足」の3倍以上で、構成比で4割に迫るという圧倒的な件数である。

このバッテリー過放電は、2015年4月の集計開始以来、毎月1位の座を譲ったことがないほどシーズンを問わず頻繁に発生している。ただしシーズンによって頻度は異なり、構成比で見た場合、夏場は3割を切ることもあるが、冬場は3割5分を超えることが多い。寒い冬の方が多くなる傾向があるようだ。

また5350件で第3位の「バッテリーの破損や劣化」も加えると、バッテリートラブルは4割5分を超える。この時期、トラブルのないカーライフを送るには、バッテリー関係のメンテナンスは欠かせないといえる。

画像1。一般道においてクルマの救援要請で出動した際の主な理由のトップ10。集計期間は2018年12月29日~2019年1月6日(9日間)。

クルマ・高速道路編:第1位はタイヤのパンク・バースト・空気圧不足

続いては、クルマ・高速道路編。第1位は、2126件中の609件の救援要請があった「タイヤのパンク・バースト・空気圧不足」だ(画像2)。この「タイヤのパンク・バースト・空気圧不足」は、一般道の「バッテリー過放電」と同じで、高速道路における出動理由として、不動の第1位となっている。

パンクを完全に避けることは難しいかもしれないが、空気圧不足が原因となるバーストは、空気圧のチェックを怠らなければ避けられるはずだ。高速走行中のバーストは命に関わる事故につながる危険性がある。高速道路を利用して長距離走行する際は、事前にタイヤの空気圧をしっかり点検するよう心がけたい。

画像2。高速道路においてクルマの救援要請で出動した際の主な理由のトップ10。集計期間は2018年12月29日~2019年1月6日(9日間)。

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続いてバイク編

バイク・一般道編:第1位は「バッテリーの過放電」

バイクもクルマと同様に一般道での出動理由の第1位は「バッテリーの過放電」で、1729件中の541件となっている(画像3)。1~3位はクルマと同じだが、クルマでは6位だった「事故」が4位にある点に注目し、この年末年始はくれぐれも安全運転を心がけたい。

またバイクならではの出動理由としては、8位に「キャブレターのトラブル」がある。クルマの場合、キャブレターの付いた車種は相当な旧車などに限られるため、今となっては珍しいトラブルだ。だが、バイクではキャブレターを搭載した車種がまだまだ現役のため、整備を怠らないようにしたい。

画像3。一般道においてバイクの救援要請で出動した際の主な理由のトップ10。集計期間は2018年12月29日~2019年1月6日(9日間)。

バイク・高速道路編:第1位は「燃料切れ」

高速道路のバイクにおける出動理由は、総件数41件と決して多くはない。そのうちの10件として第1位となったのが「燃料切れ」だ(画像4)。総件数のうちの燃料切れ件数の構成比を比較するとバイクの24.4%に対してクルマは12.6%と、バイクは燃料切れの割合が高いことがわかる。

ほかにバイクとクルマで近い割合の項目を探すと、第2位の「事故」は、バイクが7.3%に対してクルマ8.8%とほぼ同程度だった。

第3位の「タイヤのパンク・バースト・空気圧不足」は、バイクの4.9%に対してクルマは28.6%と、バイクの方が圧倒的に少ない。バイクはタイヤの本数が半分で、パンクする確率が低いといえるかもしれない。しかし、それを考えても、バイクはクルマの5分の1以下であり、ドライバーよりもライダーの方がタイヤの空気圧に気を遣っているということがいえそうだ。

画像4。高速道路においてバイクの救援要請で出動した際の主な理由のトップ10。集計期間は2018年12月29日~2019年1月6日(9日間)。


普段あまり乗ってないと消耗がないので、クルマやバイクも調子がよいはずと思うかもしれないが、それは逆だ。乗り物はある程度乗ってないと、逆に調子が悪くなってしまうもの。急に遠出したりすることで、負担がかかることもある。しばらく振りに乗る際は、できる範囲で点検を行うとともに、ゆっくり走り始めて、もし異音や運転に違和感を感じたら、ディーラーや整備工場などで見てもらおう。早めの点検やメンテナンスが、重大な故障を防ぐコツでもある。

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