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最終更新日:2017.07.03 公開日:2017.07.03

JNCAP2016衝突安全性能・64車種からベスト10を紹介!

過酷なJNCAPの衝突安全評価試験の内、真正面から衝突する「フルラップ前面衝突試験」を実際に受けた日産「セレナ」。

★★最新の2017年度前期の評価結果が2017年10月26日に発表されました。5車種をランキング形式にしてこちら「JNCAP衝突安全2017年前期発表! 5車種が総じて安全性の高い結果に。」でアップしました(新しいタブが開きます)。★★

★★また、その5車種を追加した全69車種の衝突安全総合ランキング・トップ10も掲載。「JNCAP衝突安全最新総合ランキング全69車種中のトップ10!」(新しいタブが開きます)でご覧いただけます。★

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 5月29日に国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)から発表された、最新となる平成28年度の「自動車アセスメント」、通称「JNCAP」。すでに平成28年度の予防安全性能22車種と、衝突安全性能11車種についてはお伝えしたとおりだ(関連記事へのリンクは最終ページ末にまとめて掲載)。

 平成23年度(2011年)以降に同一仕様の衝突安全性能試験を受けた車種は一部海外メーカーも含めて64車種になる。今回は、その総合得点ベスト10を紹介する。

時速55kmでコンクリート壁に正面衝突させる「フルラップ前面衝突試験」の様子。運転席と助手席のダミーの頭部などに受けた衝撃やキャビン(室内)の変形を基に、乗員保護性能の度合いを評価する。前部が均等に壊れて衝撃を吸収するが、その際に後輪が明らかに宙に浮き上がるようなこともある。

衝突安全性能試験の総合得点の算出方法

 衝突安全性能試験には、大別して「歩行者保護性能評価(100点)」と「乗員保護性能評価(100点)」、「シートベルトの着用警報装置(8点)」の3項目があり、合計208点満点で評価される。

 そのうち、歩行者保護性能評価試験は平成28年度からより厳しい条件で行われるようになった。そのままだと、平成23~27年度での試験より評価が低くなってしまうため、条件の厳しくなった試験の結果にのみ平成23~27年度と同等になるよう係数をかけて点数を算出している。

 また、総合評価の★の数は5つ星の「ファイブスター」が最高評価となる。

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まずは1~5位を紹介!

平成28年度の試験車種が1位を獲得!

1位:インプレッサ(スバル)
総合得点:199.7点

総合評価:★★★★★

スバル「インプレッサ」。平成28年度の評価試験において、国産車で初搭載となる「歩行者保護エアバッグ」が高得点を出すのに大きく寄与し、歴代最高得点となる199.7点を獲得し、1位となった。ベスト10に入った平成28年度の試験車種はこの「インプレッサ」のみ。

 

2位:クラウン アスリート/クラウン ロイヤル(トヨタ)
総合得点:189.7点
総合評価:★★★★★

前年度までの1位だったトヨタ「クラウン アスリート/ロイヤル」。衝撃吸収ボディと高強度キャビンで構成される衝突安全ボディ「GOA」や、接触事故でフード(ボンネット)上に乗り上げてしまった歩行者の頭部に対する衝撃を緩和する「ポップアップフード」などを装備している。

 

3位:レガシィ(スバル)
総合得点:188.8点
総合評価:★★★★★

ベスト3に2車種送り込んだスバル。「レガシィ」(画像は「レガシィ アウトバック」)は、キャビンを強固なピラーやフレーム類で囲むように結合して、衝突の衝撃によるキャビンの変形防止を目指した「新環状力骨構造ボディ」を採用。高張力鋼板で高強度化と軽量化も実現している。

 

4位:CX-3(マツダ)
総合得点:188.2点
総合評価:★★★★★

マツダのクロスオーバーSUV「CX-3」が4位にランクイン。基本骨格の「ストレート化」と各部構造の「連続フレームワーク」を基本とした、軽量・高剛性の新型フレーム「SKYACTIV-BODY」を採用して衝突安全性能を強化。前面、側面はもちろん後面まで、あらゆる角度からの衝突に備えている。

 

5位:デミオ(マツダ)
総合得点:185.7点
総合評価:★★★★★

4位のCX-3と同じ軽量・高剛性のSKYACTIV-BODYを採用。前面衝突時は、衝撃を多方向に分散させて吸収する「高効率マルチロードパス構造」を採用。側面衝突や後面衝突に対してもさまざまな工夫でキャビンの変形抑制を実現している。

 

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続いて6~10位に入ったのは!?

6~10位はこの5台!

6位:アクセラ(マツダ)
総合得点:185.1点(208点満点)

総合評価:★★★★★

CX-3やデミオと同様にSKYACTIV-BODYを採用。前面衝突に対してはエンジンを離脱させる仕組みなどを採用。側面衝突に対しては、ルーフや大断面のセンターピラー、アンダーボディを連続させた高強度の環状構造によりキャビンの変形を抑制する仕組みなどを有する。

 

7位:アウトランダー(三菱)
総合得点:184.6点
総合評価:★★★★★

三菱「アウトランダー」に基本安全技術として採用されているのが「RISE(ライズ)」と呼ばれる衝突安全強化ボディだ。高エネルギー吸収構造と高耐力キャビン構造で、全方向で高い衝突安全性を確保。

 

7位:アウトランダーPHV(三菱)
総合得点:184.6点
総合評価:★★★★★

アウトランダーと「アウトランダーPHV」が別車種として扱われている理由は、アウトランダーPHVは「衝突後の感電保護性能評価試験」を実施する必要があるため。もちろん、感電保護の評価基準に適合している。

 

9位ティアナ:(日産)
総合得点:184.4点
総合評価:★★★★★

「ティアナ」には、高強度キャビンと衝撃吸収ボディで構成される「ゾーンボディ」の進化型を搭載。自車の保護性能と衝突時の相手車両への加害性低減を向上させている。14年のJNCAPでは、乗員保護性能評価でその時点での歴代最高の成績を記録した。

 

10位:レヴォーグ/WRX(スバル)
総合得点:183.8点
総合評価:★★★★★

ステーションワゴンのレヴォーグとセダンのWRXは車名もセグメントも異なるが、兄弟車という扱い。3位のレガシィと同様に、新環状力骨構造ボディを採用している。必要な部分に適切な強度を持たせることで、さまざまな方向からの衝突に対応した設計になっている。

 続けて、11~30位はこちら! 31~64位はこちら

2017年7月3日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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